隣国大統領選挙 尹錫悦候補が僅差で勝利 尹錫悦大統領誕生へ
与党・ともに民主党の李在明候補は、前回は隣国のトランプと持て囃されたほどのポピュリスタ、文在寅氏に負けたが、今回は党内で最大のライバルとされた朴元淳ソウル市長がセクハラ自殺したことから、議員間や知識人には人気が高いものの党内や支持層ではイマイチだった李洛淵元首相を破り大統領候補者となっていた。
過激な言葉も交えながら言葉巧みに人を操る人だが、やることなすことはデタラメの政治家のようだ。ここまで多くの得票を重ねたのは相対的に左派色の強い女性票と学生時代に盧武鉉政権下で教育を受けた30代・40代に左派信望者が多く、また北朝鮮の影響を受けた民族主義者も多く、左派であること、歯切れがよいことなどにより、接戦に至るまで票を重ねたようだ。
これまでの日本批判は、城南市長時代からであり語録になるほど多い。
勝利した尹錫悦候補は、文在寅大統領の積弊清算を陣頭指揮した検察幹部、その論功行賞により検察トップの総長に任命されたが、文氏が、家族不正が明らかになっていたチョ・グク氏(大統領府民情首席秘書官)を法務部長官に任命すべく固執しすぎて、総長に任命して半年も経過していない尹検察総長と「なぜ俺に忖度しないのか」と対立、血みどろの戦いになり、結局、検察の捜査権を剥奪するなど文氏が尹氏を徹底的に追い詰め、尹錫悦氏は辞任した。しかし、最後に「また戻ってくる」と自らを予言していた。
その後、最大野党の国民の力に入党、権力と戦ったイメージが定着し国民の人気もあり、党にこれといった対抗馬がいなかったため、あれよあれよで大統領候補になり、今回の選挙を戦った。
ただ、政治家としてはズブの素人、選挙スタッフもヨイショして俺が俺がの人たちがほとんど、党代表らと対立、一度、尹候補自ら選対本部を解体し再出発した経緯がある。
法の番人である元検察総長であり、大統領になっても奢らず、周囲を奢らせず、まずは不正のない政治だけを目指してもらいたいものだ。
政策面は机上の空論の学者ではなく、不正もなく冷や飯を食わさせられてきた実務経験豊富な官僚を重用すべきではないだろうか。
隣国の大統領は米国の大統領より権力が集中しており、見直すことも必要だろうが、まずは不正やセクハラがない身が綺麗なスタッフで脇を固めるべきだろう。そのためには下半身や懐も含め下調べを厳格に行うことが必要だろう。論功行賞閣僚人事は禍根を必ず残紙、国民離れを誘発することになる。
<現検察幹部の積弊清算は必至か>
現在の文派の検察幹部は、これまで与党に都合の悪い事件は捜査を進めず先送りし、案件を山積みにしており、今後与党派の検察幹部たちは入れ替えさせられ、左遷させられることだろう。それで済めば由とするしかない。
ただ、尹錫悦氏は、文在寅氏や文政権から検察総長として徹底的に潰されており、司法分野では逆積弊清算が荒れ狂う可能性もある。
文在寅大統領の言いなりの大法院長官もいろいろ問題が露見しておりやばいだろう。司法分野は特に尹氏の専門分野であり、仲間の検察官たちが文大統領と(元))秋美愛法務長官から大挙して遠方へ左遷させられており、逆積弊清算は必至と見られる。
文大統領は、尹氏を検察総長に任命しながら、権威主義から敵に回し、文氏らの尹氏虐めが尹氏に対する国民の支持率に変わり、大統領に就任させたことだけは間違いない事実、皮肉にも文大統領が尹(新)大統領を誕生させた立役者となった。
スクロール→
2022年3月9日 隣国大統領選挙 |
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有権者数(在外含) |
44,197,692人 |
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投票率 |
77.1% |
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開票時間 |
開票率 |
得票率 |
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敗北 |
当選 |
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与党・民主党 |
野党・国民の力 |
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李在明候補 |
尹錫悦候補 |
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9日22時00分 |
5.02% |
51.21% |
45.66% |
9日23時41分 |
30.01% |
49.63% |
47.08% |
10日00時32分 |
50.90% |
48.28% |
48.31% |
10日02時05分 |
83.46% |
47.76% |
48.67% |
10日03時22分 |
94.51% |
47.83% |
48.56% |
この時点で公共放送のKBSが尹氏の当選確実を報じた。 |
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10日03時50分 |
98.00% |
47.80% |
48.59% |
1,578万票 |
1,604万票 |
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尹錫悦候補当選事実上確定/聨合ニュース |
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李在明候補敗北宣言発す |