北京市の新規感染者は２０日９６２人で前日の６２１人から増加。市内で最も人口が多い朝陽区のほか、海淀区、東城区、西城区でも一部の学校で対面式授業が停止された（北京市の２１日の発症+無発症の合計感染者数は１,４３８人、２３日は１,６１１人）。

感染者数が多い南部・広東省の広州市は、人口最多の白雲区で５日間のロックダウン（封鎖措置）を導入。主要なビジネス街がある天河区では飲食店の店内営業が停止され、ナイトクラブや劇場も閉鎖された。
河北省の省都・石家荘市は２０日夜、新たな市中感染者が６４１人確認されたことを受け、８地区のうち６地区で今後５日間にコロナの集団検査を実施すると発表した。
以上、報道各社参照

中国の新コロナ感染者の公表値は発症者数であり、別途、無発症者数も発表されている。しかし、実際のところ、どれほど感染しているのか不明なところが多い。
※中国は収容所を造り、無発症者や濃厚接触者を全員収容所に入れ、それ以上感染が市中で拡大しないようにしており、収容所内で感染が拡大しても管理されているからとして、新規感染者にカウントもされない。大都市ではそうした数千人規模で収容できる施設を何ヶ所も建設している。そうしたことからも実際の感染者数など不明なところが大きい。
（中国では、収容所建設は１００万人のウイグル族を収容できる施設を作るなど簡単なようだ）

また、情報についても、武漢コロナウイルスの政府の失態の批判を回避するため、習近平主席は武漢コロナの１ヶ月後から新コロナのＳＮＳ投稿を全部消しており、それまでに投稿していた医師たちなどを逮捕したりしていた。その後、情報は当局から発表される分しか公表されなくなっている。
一時的にＳＮＳ上にアップされても長くて数時間後には、シェアされ拡散した分も含めすべて消されている。言論統制は北朝鮮並みに徹底している。

新コロナ感染拡大の対策での外出禁止令は戒厳令並みであり、習政権への批判へ発展することを恐れ、強力に封じ込めることに専念している。

中国の原油調達は、国営部門はイランや中東などから調達、民間部門はディスカウントのロシア産を主に輸入している。民間部門は石油精製で利益を出す好機であるため、ロシア産原油の輸入を拡大させている。
しかし、国営部門が中国需要の６～７割を占め、中国の経済状況により原油価格は大きく動く。
２５日０時３０分現在（日本時間）、ＷＴＩ先物相場は７８ドル台となっている（２４日は一時７７ドルになっていた）。ひところより大幅に下がっている。ただ、日本は円安により原油国際相場の下落分は円安で相殺され、国際価格の下落を享受できない黒田価格となっている。

↓ＦＯＸＣＯＮＮの工場前の中国では異例の抗議集会。
鄭州市は新コロナでこれまでにも厳しい規制を取っており、ＦＯＸＣＯＮＮでは人手不足に陥り、従業員の離脱を食い止めるため、冬のボーナスをこれまでの４倍にすると呼びかけ、従業員の減少に必死になっていた。それでも同市の新コロナ感染者は発生し続け、当局の規制は強化されるばかりで、今回の抗議活動になったと見られる。