アイコン 中国の日本制裁 限日令か 訪日客も遅増、自動車も日本勢だけ売れず


中国政府は、福島第一原発の処理水の海洋放出問題をめぐり、日本から輸入する水産物の検査を厳格化する措置をとったことについて、「理にかない、根拠がある」と主張した。

中国は福島第一原発の処理水の海洋放出計画に反発し、日本からの水産物について「100%の検査を行う」として、今月7日以降、検査を厳格化している。
中国の原発から放出されているトリチウムは、年間レベルで日本が今後、フクシマから放出する量よりも多いというデータに基づく報道もある。

(南太平洋に限定しても、米国(123回/1963年まで)・フランス(最大191回/1996年まで)・英国(12回/1958年まで)などが盛んに原爆・水爆の核爆発実験を行った。その後、現在現地がどうなっているのかは、ほとんど調査も報道もなされていない。)

これについて中国外務省の毛寧報道官は、検査の厳格化を正当化したうえで、海洋放出計画を停止するよう日本側にあらためて求めた。

中国外務省 毛寧報道官 「私たちは人民の健康や海洋環境に責任を持たなければならない。日本の海洋放出に反対し、措置を取ることは理にかない、根拠がある」 そのうえで、処理水を「核汚染水」と呼び、「真摯な態度で隣国と十分に協議し、責任ある方法で処理し、厳格な国際監視を受け入れるよう促す」と述べた。

検査の厳格化をめぐっては、松野官房長官が19日、日本産の食品の安全性は科学的に証明されているとして、中国側に科学的な根拠に基づいた議論を行うよう求めていく考えを示している。
以上、

 

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松野官房長官がいくら正論を述べても政治的な動きであり単に述べただけ、中国が1回こうした措置をとった場合、2~3年以上そのままとなる。フクシマ原発大爆発のタンク水を太平洋に捨てきってしまっても、日中の国交自体が改善するまで望みようがない。

現実、韓国や中国の原発からもトリチウムは日々、山のように海洋へ放出されている。当然、自国民へのそうした事実は政治的に周知されない。日本でも一緒。政治にとって都合の悪いデータは公表されない。

<中国の対日制裁は韓国左派支援策か>
韓国では、左派の扇動によりフクシマ放射性物質による汚染水問題ではヒステリックになっており、中国は韓国の左派に迎合した動きをとっているもの。
韓国の左派に再度勢い付かせ、来年4月に迫った国会議員選挙で現在の左派の圧倒的過半数を維持させるための支援行動と見ることができる。

中国政府は、日本の放射性物質含有の処理水の海洋放出で、批判ばかりではなく、遂に日本産魚介類の実質輸入禁止措置を採った。昨年の中国への魚介類の輸出額は850億円前後に及んでいる。

韓国の場合は、日本と真逆、朝鮮日報の調べでTV放送局は、海洋放出は健康上問題だとする左派学者を30回以上登場させ、問題に値する放出量ではないとする学者は4回しかTV放映していないという。
国営放送も民間放送もネット放送も左派がほとんど牛耳っている。企業にしても左派に迎合した企業が多く、市民運動組織や労組の多くは北朝鮮へ通じている。
もともと2003年の左派政権からの教育により多くの国民が洗脳されており、そうしたTV放送をすれば、すぐ尻に火が付くように洗脳教育されている。多くの放送局が政権交代(2022年5月)の寸前に、任期の短い公益機関のトップや幹部たちを退任させ、長期の左派人材に入れ替えており、放送の監視機関も左派人脈となっており、民間放送もほとんどが左派色となっている。

中国は韓国が文前政権のように、米日に対して偏らないよう、韓国の放射能嫌いを利用する目的がある。

<中国の輸入制裁・腐れバナナ事件>
2005年、中国が韓国から輸入した韓国産キムチから寄生虫の卵が見つかったとして、中国は輸入禁止、2014年7月に習国家主席が訪韓、朴大統領の習主席に対するお願いはキムチ輸入の解禁だった。お願いから半年後に解禁された。その間、中国産キムチの韓国の輸入は拡大し続けた。これは解除まで10年間かかっている。

2016年10月、韓国は2016年7月にTHAAD配備を決定した、同年10月にロッテは中国で展開するスーパーのロッテマートの80~90店舗あまりが衛生法の基準に達していないと具体的な問題を提示せず営業を停止させる制裁を開始(THAAD基地はロッテが所有する星州ゴルフ場を韓国政府が半強制して等価交換により買収し米軍へ提供)、ロッテは営業できず、従業員を解雇もできず莫大な赤字を出し続け、結果、百貨店やスーパー計120店舗あまり+開発途上の複合大規模開発2件を2足3文で叩き売り、実質撤退した。今では成都の1店舗だけになっている。

2017年3月、韓国はTHAAD配備時期を決定した(同年5月配備)、中国は韓国に対して限韓令を発し、訪韓旅行や製品の輸入規制を強化、自動車やスマホは売れず、散々な目にあっている。(韓国系2社の自動車は2016年180万台⇒2022年38万台)

2018年3月、韓国で左派政権が誕生し中国と友好的な態度(2017年9月末、中国に対して「3不の誓い」を表明/見返りは2017年12月24日の文在寅氏の国賓訪中/一人飯非礼無礼事件)から、中国は限韓令を解除したが全面的なものではなかった。現在も実質続いている。

2011年、フィリピンは、南シナ海で中国と係争中の海域に付き、中国に領有権があるのかを国際司法裁判所に訴えた(2016年判決/南シナ海はどこの国の領海でもないと判決した)。
訴えたしっぺ返しに中国は、フィリピン産バナナを今回のように害虫などの検疫を全量検査すると発表して倉庫に放置、腐れバナナにし、フィリピンは中国へバナナを輸出できなくした。
2016年、フィリピンがドゥテルテ大統領となり、中国寄りの姿勢をとったことから、中国はフィリピン産バナナの輸入を解禁した。

2021年3月、台湾は中国の領有化・一体化に反対していることから、台湾産パイナップルの輸入をフィリピン産バナナ同様の措置で、台湾からの輸入をできなくした。

<今後の日中葛藤>
中国の台湾政策に対して、安保上の日米軍事約定の尖閣から日本はエスカレートさせている。
中国を照準にした日本の太平洋-インド洋へのエスカレート。
米主導の中国包囲網の強固な構成国

米中貿易戦争、半導体を安保用品と位置付けた米国により、中国に対して、エスカレートさせ続ける半導体関連輸出の大幅な輸出規制に巻き込まれた日本とオランダ(2国だけ)、日本は米国から言われるがままに大規模な最先端の半導体製造装置や半導体製造材料の輸出を規制した。
(中国企業に対する制裁のエンティティリストから、今では中国という国家に対して輸出規制=制裁を行っている)

これに対して中国は、最先端の半導体に必要なガリウムやゲルマニウムのレアアースを輸出規制した。今後、レアアース全般の輸出を大幅に規制するものと見られる。

<中国経済の現状>
(中国の習政権は、これまでにネットIT企業や不動産デベロッパーに対する規制強化により、すでにこうした分野の巨大企業が倒産する事態や、勢いをまったくなくしており、民間活力の回復が低迷している。

昨年12月、新コロナ事態下のロックダウン政策から、ウィズコロナ政策に転換したものの、世界的なインフレ、為替安で世界経済が悪化しており、中国の輸出は回復せず、よって期待されたウィズコロナ策での経済急回復は実現できずにいる。消費低迷の原因の一つ伴っている青年失業率の高さ、今年6月は21%を記録している。
インフラ投資も経済回復の鍵だが、リーマンショックから回復では新幹線や高速道を全国へ広げるインフラ整備で急回復させた。しかし、2010年と2022年のGDPは3倍に増加しており、今回のインフラ整備での沿岸部の海上橋梁や海底トンネルなどの大投資では、中国経済を立て直す原動力には、経済規模に対する額が小さく効果は半減している。)

<エスカレートする米国の対中制裁>
米バイデン政権は現在、最先端ではない半導体などの輸出も禁止する動きに、米国の半導体工業会(サムスンやASMLも加盟)はバイデン政権に対して叛旗を翻している。
工業会が何をいても政治問題であり聞かず、米国の更なる対中制裁が決定すれば、金魚の糞転がしの日本も追随してさらに多くのこうした製品や材の輸出を規制することになる。

さらに米国がエスカレートすれば、中国企業はスマホメーカー含む最先端企業も東南アジアへ工場進出しており、そうした東南アジアへ進出している中国系工場への輸出も禁止する可能性もある。

<米国に追随する日本>
日本は、すでに中国への輸出が大幅に減り始めている(6月の貿易収支で明らかになっている。
中国への輸出は、日系企業の現地工場への輸出も多く、中国で日系企業がすでに制裁を受けている可能性もある。
中国は訪日客も大幅に少なく限日令が公布されている可能性も高い。

少なくとも、大臣クラスによる中国政府との対話は続けるべきだろう。日本はディベートも駆け引きもチョー苦手、外国勢はディベート力が高く、駆け引きばかりで動いている。

反発が広がれば、訪日観光は回復しないばかりか、売れなくなった日系勢の自動車も、韓国の限韓令による自動車販売台数の激減に至る可能性もある。それほど、中国勢の自動車生産能力もすでに高まっている。

↓新エネ車に対する購入補助金がほとんどなくなった中国、
国民に対して、国家は完全に情報統制し、国のお気に入り情報ばかりがTV・新聞・ネット、SNSで流される国。気に入らない記事や中央・地方政府への批判記事は全部、20万人以上の検閲専門の職員たちで瞬時に消しこまれている。現在ではAIも導入しており、全国に4億台ともされる5G-AI付き監視カメラデータのビッグデータでもターゲットは常に監視している。

↓日本勢だけの今年の大幅落ち込み、新エネ車という戦う駒をほとんど持たないことだけに起因しているのだろうか。


スクロール→

6月の中国の乗用車販売台数 /万台/中国自動車工業会版

工場出荷数

2023年6月.

2023年1~6月

 

販売台数

前年比

販売台数

前年比

中国勢

121.9

20.3%

606.4

22.1%

ドイツ勢系

42.9

-7.5%

211.2

3.6%

日本勢系

34.1

-25.3%

171.1

-19.9%

米国勢系

22.2

-6.8%

109.0

15.4%

韓国勢系

3.9

28.9%

18.1

16.0%

フランス勢系

1.2

-13.7%

8.1

0.2%

合計

226.2

2.1%

1,123.9

8.8%

 

★中国も少しずつ増えているが・・・

6月の中国からの訪日客数/千人 JNTO版

 

2023年6月.

2023年1~6月

 

23年

19年

19年比

23年

19年

19年比

中国

208

880

-76.3%

594

4,532

-86.9%

中国外

1,865

2,000

-6.7%

10,118

12,101

-16.4%

合計

2,073

2,880

-28.0%

10,712

16,633

-35.6%

 


 

[ 2023年7月21日 ]

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