アイコン 米高金利 長期化の兆し インフレ率3.1% コア4.0変わらず サービス上昇


米連邦公開市場委員会(FOMC)は12月12日定例会合を開始。金利の再度据え置きを決定すると予想されている。
パウエル議長らFOMCメンバーは、金融政策を緩和方向に転換する前に、物価上昇の持続的後退を確認したい意向。

1年前から状況は良くなっているが、これがインフレの本流だとすれば、現時点で金融緩和が間近に迫っているとは考えられない。2%からは依然程遠い。早期利下げを期待する市場の楽観は、今のところ早計だとみられている。

今回のCPIは家賃や医療ケア、自動車保険の価格上昇を反映。中古車価格は5月後で初めて上昇した(EV購入増でEV外の中古車両が増加し価格が下がっていた。9月からEVの販売増加率が大幅に下げており、その分中古の既存車両の価格が下げ止まったものと見られる)。衣料品と家具の価格は下げた。

  総合CPIの約3分の1を占める住居費は0.4%上昇し、ガソリン価格の下げを相殺した。
コアインフレをFRBの目標水準に下げるには、住居費カテゴリーの価格が持続的に軟化することが鍵を握るとエコノミストはみている。

 

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住宅とエネルギーを除いたサービス物価は、前月比0.4%上昇し、前月から加速した。
パウエル議長らFRB当局者はインフレの道筋を判断する上でこうした指標の重要性を強調しているものの、別の指数に基づいて算出している。
  サービス物価とは対照的に財の価格は持続的に低下し、ここ数ヶ月で消費者にいくらかゆとりを与えている。食品とエネルギー商品を除いた財のコア物価は、2003年より、20年ぶりに最長となる6ヶ月連続で低下している。
以上、

米国では賃金と就業者数が上昇し続けており、全体では購買力が増強し続けている。ただ、最近はその伸びが緩やかになっている。
12月の製造業の景況感指数は46.7と50を大きく下回っている。しかし、11月のサービスインフレは0.4ポイント上昇、今年2月の6.00から10月の5.06まで一貫して下げてきたが、11月は5.10と一転して上昇している。製造業外の産業が雇用増をもたらしている。

現在、軍需産業はウクライナ・イスラエル特需でフル稼働状態、昨年8月のChips法+と今年1月からのIRA法だけでも、今後、巨大工場建設が目白押しになっており、建設関連産業は大忙し、その後は半導体やEVおよびEV用バッテリーの工場開発で各々の関連産業含め、就業者数が大幅に増加してくる。

インフレ率を見る場合、注意点は、急激なインフレは下がる局面ではマイナスも当然だが、今回の高いインフレはマイナスには至らず、インフレの原数であるCPI指数は上昇し続けている。生鮮+エネを除くコアコアのインフレ率も下げ止まっている。インフレ圧力分子が多く、大きいことを物語っている。


スクロール→

 

米国の各種インフレ率

基準

 

インフレ率

金利

 

全体

食料

コア

家賃

サビス

エネ

0.25

21/1.

1.4

 

1.4

 

 

-4.5

0.25

21/2.

1.7

3.6

1.3

 

 

2.4

0.25

21/3.

2.6

3.5

1.6

1.7

1.6

13.2

0.25

21/4.

4.2

2.4

3.0

2.1

2.5

25.1

0.25

21/5.

5.0

5.0

3.8

2.2

2.9

28.5

0.25

21/6.

5.4

5.4

4.5

2.6

3.1

24.5

0.25

21/7.

5.4

5.4

4.3

2.8

2.90

23.8

0.25

21/8.

5.3

5.3

4.0

2.8

2.70

25.0

0.25

21/9.

5.4

4.6

4.0

3.2

2.90

24.8

0.25

21/10.

6.2

5.3

4.6

3.5

3.65

30.0

0.25

21/11.

6.8

6.1

4.9

3.8

3.77

33.3

0.25

21/12.

7.0

6.3

5.5

4.1

4.01

29.3

0.25

22/1.

7.5

7.0

6.0

4.4

4.58

27.0

0.25

22/2.

7.9

7.9

6.4

4.7

4.80

25.6

0.50

22/3.

8.5

8.8

6.5

5.0

5.12

32.0

0.50

22/4.

8.3

9.4

6.2

5.1

5.37

30.3

1.00

22/5.

8.6

10.1

6.0

5.5

5.74

34.1

1.75

22/6.

9.1

10.4

5.9

5.6

6.22

41.6

2.50

22/7.

8.5

10.9

5.9

5.7

6.25

32.9

2.50

22/8.

8.3

11.4

6.3

6.2

6.81

23.8

3.25

22/9.

8.2

11.2

6.6

6.6

7.37

19.8

3.25

22/10.

7.7

10.9

6.3

6.9

7.20

17.6

4.00

22/11.

7.1

10.6

6.0

7.1

7.20

13.1

4.50

22/12.

6.5

10.4

5.7

7.5

7.52

7.3

4.50

23/1.

6.4

10.1

5.6

7.9

7.60

8.7

4.75

23/2.

6.0

9.5

5.5

8.1

7.60

5.2

5.00

23/3.

5.0

8.5

5.6

8.2

7.30

-6.4

5.25

23/4.

4.9

7.7

5.5

8.1

6.80

-5.1

5.25

23/5.

4.0

6.7

5.3

8.0

6.30

-11.7

5.25

23/6.

3.0

5.7

4.8

7.8

5.74

-16.7

5.50

23/7.

3.2

4.9

4.7

7.6

5.70

-12.4

5.50

23/8.

3.7

4.3

4.3

7.2

5.40

-3.6

5.50

23/9.

3.7

3.7

4.1

7.2

5.16

-0.4

5.50

23/10.

3.2

3.3

4.0

6.7

5.06

-4.5

5.50

23/11.

3.1

2.9

4.0

6.5

5.10

-5.4

金利

 

全体

食料

コア

家賃

サビス

エネ

 

[ 2023年12月13日 ]

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