アイコン 11月の米国の自動車販売状況 8.8%増 メーカー別販売状況 テスラ


戦争特需の米国経済は好調で、高金利にもかかわらず自動車販売は好調に推移している。就業者数は過去最大を更新し続けており、賃金も上昇率は落ちたもののまだ上昇を続けている。
 ただ、消費者の購買活動はクレジット残高の増加、預金残の減少という新コロナの消費活動に対するリベンジ消費が一巡し、購買も慎重になってきているという(ウォルマート見解)。

米国経済は、高金利、欧州や中国の経済低迷により、経済指標が徐々に悪化してきている。そうしたことを背景にインフレ退治の高金利は打ち止めと見られ、株価が上昇、為替も円高にシフトしている。
今後はインフレ沈静化の反動を抑制するため高止まりが続き、その後金利は下落に転ずることになる。それまでは景気の循環を待つしかないだろう。
半導体も生産調整もあり、やっと回復しつつあるが予想より大幅に回復は遅れている。

 

スポンサーリンク

世界経済の低迷を受け、原油価格もサウジ+ロシアが特枠で自主減産(サウジ100万バレル/ロシア30万バレル)しているにもかかわらず、6月以来となる60ドル代(WTI)を付けている(12月6・7日)。
米国の今後の経済環境から原油価格が下がれば、さらにHVの販売が大型・中型・小型含めて増加する可能性が高い。
(サウジとロシアの7月の減産表明で、60ドル台まで落ちていた価格が一時95ドル台まで跳ね上がっていた。)

<EV売れず>原油安・EV高価格敬遠
そうした関係からかEVの大幅販売増が大幅に鈍化しているという。IRA法により最大7500ドル(約110万円)の補助金を受けられ、今年の販売台数は大幅に増加すると見られていた。しかし、ストの影響を受けていないテスラで見る限り、今年9月から前年比伸び率が大幅に鈍化している。
まず、価格が高いこと、次にインフラ整備途上であることなどが上げられ、燃費効率の良い、コストパフォーマンスがあるHVが変わって販売が増加しているという。販売店によってはEVが売れず在庫の山になっているという(駐車場満杯)。
こうした現象は欧州でも同じであり、中国でもEVよりPHVの販売台数の増加率が高くなっている。
 こうしたHV傾斜の恩恵を受けているのはやはりトヨタとホンダだろうか。
 
米国は今年自動車販売が好調だとしても、まだ2019年の水準には達していない。高金利や新コロナ需要の反動により不動産業界とIT業界が特に低迷しており、金融機関にしてもNYダウはボックス圏の上限ながら突破することができないまま、主役が仮想通貨に移りつつある。
そうした投資利益が限られている点も車両の現実買いから高いEVよりHVにシフトしてきているものと見られる。


スクロール→

2023年、米国の自動車販売台数 メーカー別 

 

11月

1~11月累計

セダン

250,316

-1.7%

2,953,946

8.6%

SUVPUT

992,060

11.8%

11,198,896

13.2%

合計

1,242,376

8.8%

14,152,842

12.2%

メーカー別

 

販売台数

前年比

販売台数

前年比

GM

201,189

2.6%

2,347,207

15.2%

トヨタ

200,284

17.8%

2,023,724

5.0%

フォード

144,453

-0.4%

1,790,087

7.0%

ステランティス

105,622

-3.5%

1,395,782

-2.3%

ホンダ

106,035

32.8%

1,184,798

33.2%

日産

60,488

0.6%

852,296

24.2%

現代

76,066

11.4%

788,403

12.2%

起亜

58,338

2.9%

722,176

14.1%

 現代G

134,404

7.5%

1,510,579

13.1%

スバル

53,327

6.4%

574,319

14.9%

テスラ

51,100

17.6%

595,279

24.7%

ベンツ

30,325

8.3%

320,703

0.3%

BMW

32,583

-1.6%

316,378

7.8%

VW

31,674

47.2%

296,427

6.2%

マツダ

27,715

3.0%

323,836

21.0%

Audi

20,314

18.8%

205,610

23.3%

ボルボ

11,671

26.4%

115,092

26.6%

三菱

6,306

-1.2%

80,238

2.4%

ポルシェ

7,785

17.4%

70,468

12.5%

ランドローバー

5,084

0.5%

63,330

24.3%

MINI

3,213

6.2%

28,752

11.3%

Rivian

4,717

85.1%

45,491

160.3%

ジャガー

605

-15.4%

7,777

-12.2%

Polestar

1,128

22.3%

11,143

31.6%

Fisker

500

 

1,974

 

Lucid

492

29.5%

5,244

139.1%

Karma

3

-40.0%

33

-81.9%

その他

1,239

30.8%

13,155

34.8%

2311・迄

1,242,256

8.8%

14,179,722

12.2%

2022年

 

 

13,898,558

-7.8%

2021年

 

 

15,079,182

-3.4%

2020年

 

 

14,580,541

-14.6%

2019年

 

 

17,061,082

-1.3%

2018年

 

 

17,274,250

0.3%

2017年

 

 

17,230,436

-1.8%

 

↓テスラに見る米国でのEVの販売状況

テスラの米国市場での販売台数推移

 

2022年

2023年

 

販売台数

前年比

販売台数

前年比

1

39,775

62.6

53,875

34.1

2

42,015

98.3

60,325

41.1

3

47,953

108.0

58,859

22.7

4

46,105

86.9

55,865

15.3

5

41,185

73.8

56,785

37.9

6

42,757

87.0

59,635

39.4

7

42,813

36.9

58,142

35.8

8

43,691

50.3

58,432

36.4

9

44,576

39.6

51,451

15.4

10

43,198

38.8

50,666

17.2

11

43,453

17.8

51,100

17.6

12

44,923

-4.9

 

 

 合計

522,444

48.2

615,135

26.7

・米IRA法に基づくEV補助金・最大7500ドルは20231月からスタート

↑上記数値はマークラインズ社の発表値参照

 

[ 2023年12月 9日 ]

スポンサーリンク
  

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧