アイコン 5月の景気ウォッチャーと各商品(29品目)の先物相場の新コロナ前との比較


内閣府が発表した5月の働く人に景気の実感を聞く景気ウォッチャー調査は、物価上昇による消費の押し下げを懸念する声が寄せられ、景気の現状を示す指数が3ヶ月連続で前月を下回った。
内閣府が、働く人たち2000人余りを対象に毎月、3ヶ月前と比べた景気の実感を聞いて指数として公表しているもの。

5月の調査では、景気の現状を示す指数が45.7となり、4月を1.7ポイント下回って、3ヶ月連続で低下した。

調査の中では、
中国地方のコンビニエンスストアからは「電気料金の値上げや物価の高騰によって、日々の生活で必要なものだけ購入するケースが多く、販売量が減少している」
甲信越地方のメーカーから「製品の価格を上げてこれからというときに、また原材料価格が上昇していて、値上げが追いつかない」
といった声が寄せられている。

 

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こうしたことを踏まえ、内閣府は景気について「緩やかな回復基調が続いているものの、このところ弱さがみられる」という見方を据え置いた。

また、2ヶ月から3ヶ月先の景気の先行きを示す指数は、前月より2.2ポイント低い46.3ポイントと3ヶ月連続で低下した。
以上、

政府が躍起になっている定額減税景気、先行きウォッチャーの景気ではまったく無視されているようだ。
インフレ原因だった資源・エネルギー・穀物・食料品の国際相場の上昇が、欧米のインフレ退治の協調金利高に落ち着いてきているが、日本はそうした欧米の金利高に棹を差し、マイナス金利のまま経過させ、金利差は広がり、円が叩き売られ、100円台150円台まで日本売りされ、その超円安分が日本の物価上昇を生じさせ続けている。紙切れ切ってエネルギー(ガソリン・軽油高一部調整)や穀物価格(食管制度)の価格を抑えているが、それでも国内市場価格は上昇し続けている。
超円安で喜んでいるのは証券投資家だろうか。円安が進むほどに値上がっているが、トランプリスクもそこまできている。米金利の下げタイミングだけではなく、トラリスクも最重要課題となる。欧州議会も生活第一・難民忌避の右翼が台頭してきており、すでにバイデン米政権でさえ米中貿易戦争、エンティティリスト、Chips法+、IRA法など米国第一主義の保護主義を強化している。新自由主義の急先鋒になってしまい、米国から梯子を外され、スッポンポンの裸になっているのは日本だけではないだろうか。
岸田政権は、国民からの批判を避けるため、国債を大量に切ってエネルギー価格や穀物価格を抑制・調整しているが、それでも多くが値上げとなっている。目先も電気代の値上げが予想されている。変わらなければ更年期障害と老人性痴呆症の長老政治の日本は何も変わらない。
欧州ではエネルギー価格上昇などの物価上昇や移民政策に反発し、右翼が台頭し、EU欧州議会選挙では1/4以上の議席を獲得するという。オーストリア・イタリア・ハンガリーなどでは右翼・民族主義政権が誕生している。
 


スクロール→

↓急激に悪化中の景気ウォッチャー(国民の体感)

内閣府 景気ウォッチャー

 

 

家計動向関連

年月 

総合

家計

うち小売

飲食

サービス

住宅

23/5.

53.5

53.4

51.2

60.0

57.9

45.2

23/9.

50.7

50.5

49.1

55.1

53.6

44.1

23/12.

51.8

51.6

50.0

58.4

54.5

44.2

24/1.

50.2

49.5

48.8

50.6

51.2

47.6

24/2.

51.3

50.9

49.5

52.9

53.4

50.1

24/3.

49.8

49.4

47.7

53.1

52.4

47.1

24/4.

47.4

46.6

45.1

47.8

49.4

46.7

24/5.

45.7

44.9

43.7

44.1

47.2

46.7

 

 

企業動向関連

雇用

 

 

企業

うち製造

非製造

関連

23/5.

53.0

50.1

55.5

55.1

23/9.

50.9

48.5

52.5

51.3

23/12.

52.1

50.6

53.6

52.7

24/1.

50.9

51.3

51.1

53.3

24/2.

52.0

50.9

53.1

52.2

24/3.

50.0

47.8

51.9

52.5

24/4.

48.9

46.1

51.6

50.0

24/5.

47.9

45.5

50.1

46.0

 

商品先物価格の国際相場推移/出典:日経HP

相場の貨幣は最大産地などで主にドル、ほかにユーロ、元等

超円安はいずれの通貨に対しても4割前後円安

 

19/12.

22/5.

新コロ前比

23/5.

新コロ前比

対ドル円

109.27

128.77

17.8%

155.81

42.6%

 

 

 

 

 

 

1,498.0

1,837.1

22.6%

2,327.0

55.3%

原油WTI

59.80

109.71

83.5%

78.62

31.5%

東京ドバイ

40,918

78,291

91.3%

77,428

89.2%

天然ガス()

2.177

8.138

273.8%

2.587

18.8%

TTFガス()

12.985

94.000

623.9%

34.640

166.8%

ナフサ

548.0

883.9

61.3%

662.1

20.8%

石炭

67.7

437.0

545.5%

143.9

112.6%

鉄鉱石

91.53

133.51

45.9%

117.52

28.4%

スチール

3,796

4,522

19.1%

3519

-7.3%

木材

405.3

653.5

61.2%

506.2

24.9%

↑※東京ドバイ原油(=プラッツドバイ原油)は唯一円相場/19/12は新コロナ前

小麦

559.26

1,087.50

94.5%

678.5

21.3%

大豆

952.4

1,683.3

76.7%

1,204.7

26.5%

トウモロコシ

388.14

753.50

94.1%

446.2

15.0%

コーヒー

132.15

231.25

75.0%

220.63

67.0%

ココア

2,540.0

2,496.0

-1.7%

9297

266.0%

ヤシ油

3,052.0

6,304.0

106.6%

4079

33.7%

キュノーラ油

468.2

1,184.3

152.9%

661.27

41.2%

菜種油

412.8

811.8

96.7%

487.0

18.0%

牛肉

215.70

305.10

41.4%

221.5

2.7%

鶏肉(家禽)

5.35

7.68

43.6%

7.31

36.6%

リーン豚(赤肉)

71.42

108.00

51.2%

94.35

32.1%

57.38

103.99

81.2%

84.50

47.3%

13.13

17.54

33.6%

17.67

34.6%

尿素

244.5

655.0

167.9%

281.5

15.1%

 

 

 

 

 

 

アルミ

1,789.3

2,787.0

55.8%

2652.5

48.2%

2.795

4.296

53.7%

4.602

64.7%

ニッケル

13,950

38,344

174.9%

19,710

41.3%

リチウム

49,500

468,500

846.5%

105500

113.1%

コバルト

32,750

74,000

126.0%

27150

-17.1%

 

 

[ 2024年6月11日 ]

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