追報:医療法人福慈会、医療法人和伸会/破産手続開始決定 <三重・愛知> 負債97億円
続報。医療法人福慈会(所在地:三重県名張市東町1901-1、理事長:坂本長逸)と、関連の医療法人和伸会(所在地:愛知県名古屋市千種区今池南25-5)は4月22日、東京地裁において破産開始決定を受けた。
負債総額は2社合計で約97.7億円。
同法人は、1980年に創業し、1990年に法人化された医療施設運営事業者。三重県や静岡県をはじめ、関東地方にも拠点を展開し、介護老人保健施設や診療所、精神科病院などを幅広く運営していた。2024年3月期には年収入高が約40億1000万円に達し、安定した収益を上げていた。
しかし、近年の積極的な施設開設による過大な設備投資負担や、人件費の上昇が影響し、収益性が低下した結果、2期連続の赤字決算を計上することとなった。加えて、過剰な債務が資金繰りを圧迫し、再建を自力で進めることが困難な状況となり、今回の措置となった。
医療法人和伸会は名古屋市で病院や福祉施設を運営し、M&Aで事業を拡大したが、借入依存や営業権償却の影響で赤字が続き、2024年3月期末には債務超過が約5億円となり困窮していたところ、今回、医療法人福慈会に連鎖した。
一方、両法人が運営していた各医療施設は別法人に譲渡され、その後も運営が継続されている。
破産管財人には「永沢総合法律事務所」の野田聖子弁護士(電話番号:03-3273-1800)が選任されている。
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