JFEのしたたかさ──動き出した網の目

毎日、体温を超えるような暑さが続いています。皆さまどうぞ、無理をなさらずお身体ご自愛ください。
さて、熱気に包まれた夏の参議院選挙は、自民党の大敗という衝撃的な結果でひとまず幕を下ろした。しかし、政局は終わらない。注目は早くも「石破総理の辞任」に移っている。昨日は、東京や大阪の街頭で「石破首相退陣」の号外が配られるなど、政界は一気に動き出している。

動き出したといえば、喪が明けたからというわけではないだろうが、JFEエンジニアリングの動きがまた一段と加速してきている。
やはり、したたかJFEは抜かりない。
弁天橋本社とTERASO九州支店間での情報連携は密そのもの。まるで手練れの漁師が仕掛けるかのように、その網の目はより細かくなり、地元企業という名の魚たちを、他グループに攫われぬよう見事に絡め取っている、との情報が当方に入ってきている。
コンプライアンスを無視した対面式対話も無事終了し、各グループは提案書づくりに熱を帯び始めている。
配点60点の提案内容、その土台をもとにした価格評価40点。合計100点をどう獲るか——そのレースが、まさに今、熱を帯びている。
しかしJFEは、この勝負を「今」から始めたわけではない。
4年前からの仕込みが、静かに、そして確実に実を結びつつある。
彼らの手法は大胆かつ繊細。いきなり大村市に飛び込むような真似はしない。
まずは市外の有力者たちとの情報交換。そこからじわりじわりと布石を打ち、大村市内の企業を一社ずつ網に絡めていく。絡めた網は決して外れない。いや、外れなくなるように巧妙に仕組まれているというべきか——。

このやり口、石破茂ばかりか、あの川崎重工も一目置いているとか。
“夜の社交街での名刺配り”で知られる川重とは、まさに次元の違う営業戦術である。
静かに、深く、そして執拗に仕留めて行く。
したたかJFEの営業力は、正直、並の企業が真似できるものではない。

しかも、この一連の九州内での動きを司っているのが、JFE九州支店の●崎営業部長という人物である。
現場を知り、土地を読み、人脈に風を通す、そういうタイプだと仄聞されている。
だが当然、他グループも指をくわえて見ているだけではない。
反撃は必ずやってくる。いや、すでに始まっている気配もある。
この残り2ヶ月の攻防。まさに知と謀、金と絆のせめぎ合い。
このタイミングで入ってきた今回の特報は、今後の動きを占う意味でも、極めて重要なピースになるであろう。
したたかJFEは、したたかであるがゆえに、逆にその隙を突かれることもある。
大村市民も市議会も、網の目を細かく、そして広く張り直す必要がある。
……そして、夜の社交場で名刺配りの川重がついに「秘策」に打って出た──?
続報「川崎、名刺を捨てて何拾う?」近日公開。
JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次





