数字でみる【今週の全国倒産】67記事、前週比72%減 大阪11・神奈川7、大勝建設2社45億円
2026年9月21日(月)から25日(金)までに、JC-NETが掲載した全国の破産・倒産・民事再生・特別清算・事業停止などの関連記事を集計しました。
対象は67記事。前週9月14日~18日の242記事から175記事減り、掲載記事数ベースでは72.3%減となりました。
ただし、今週はシルバーウィークにあたり、21日(月)と23日(水)は対象記事が0件。通常の日別倒産一覧も24日から再開しており、前週との単純比較には注意が必要です。
今週の掲載
67記事
2026年9月21日~25日
前週比
72.3%減
242記事 → 67記事
175記事減
主な負債判明6案件
約54.09億円
今週新たに負債額を確認した
主な6案件の合計
※67記事はJC-NETの掲載記事数であり、全国で実際に発生した企業倒産件数を示す統計ではありません。
※ギフトプラザの約22億3000万円、全東信の約1151億6491万円は以前から判明していた負債額のため、今週新たに判明した負債額の合計には再計上していません。
負債額を確認できた主な案件
今週新たに負債額を確認できた案件では、大勝建設と関係会社の大勝が突出しました。2社合計の負債は約45億円で、下表6案件約54億900万円の83%余りを占めます。
| 企業名 | 都道府県 | 主要事業 | 手続き | 負債 |
|---|---|---|---|---|
| 大勝建設・大勝 | 茨城 | 土木・建築工事ほか | 自己破産申請 | 2社計 約45億円 |
| 熊川商事 | 群馬 | 建築資材卸 | 自己破産申請準備 | 約3億円 |
| ユーセイ・プロモーション | 東京 | 実演・推奨販売 | 破産手続開始決定 | 約2億7000万円 |
| スタークリーニングなど2社 | 北海道 | 業務用クリーニング・福祉 | 破産手続開始決定 | 2社計 約1億1500万円 |
| スポーツ館 | 山形 | スポーツ用品販売 | 破産手続開始決定 | 約1億1200万円 |
| 下村工務店 | 鹿児島 | 建築工事 | 破産手続開始決定 | 約1億1200万円 |
6案件の負債額を単純合計すると約54億900万円。ただし大勝建設など2社だけで約45億円を占めるため、今週の高額案件は1案件の影響が極めて大きい構成でした。
一方、ギフトプラザは負債約22億3000万円の大型案件ですが、この金額は民事再生申請時から判明済み。今週はスポンサー選定という再生局面の進展がニュースとなったため、負債集計ではなく「注目倒産」で扱います。
地域別にみる今週の倒産
| 地域 | 掲載記事数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 関東 | 20 | 29.9% |
| 関西 | 14 | 20.9% |
| 九州・沖縄 | 12 | 17.9% |
| 東北 | 5 | 7.5% |
| 北陸・甲信越 | 5 | 7.5% |
| 東海 | 4 | 6.0% |
| 中国 | 3 | 4.5% |
| 北海道 | 2 | 3.0% |
| 四国 | 2 | 3.0% |
| 合計 | 67 | 100.0% |
地域別では関東が20記事、29.9%で最多。関西14記事、九州・沖縄12記事が続き、上位3地域だけで46記事、全体の68.7%を占めました。
ただし、3地域の中身は同じではありません。関西14記事のうち大阪は11記事で、関西全体の78.6%を占めます。関西の掲載数は大阪への集中が大きく影響しています。
一方、関東20記事は神奈川7、東京4、埼玉3、千葉・群馬各2、茨城・栃木各1と複数県へ分散。九州・沖縄も福岡・鹿児島各3、長崎・宮崎各2、熊本・大分各1となっており、上位地域でも掲載の広がり方には違いがありました。
都道府県別では大阪11記事が最多
| 都道府県 | 記事数 | 都道府県 | 記事数 |
|---|---|---|---|
| 大阪 | 11 | 神奈川 | 7 |
| 東京 | 4 | 新潟 | 4 |
| 埼玉 | 3 | 福岡 | 3 |
| 鹿児島 | 3 | 北海道 | 2 |
| 宮城 | 2 | 群馬 | 2 |
| 千葉 | 2 | 静岡 | 2 |
| 愛知 | 2 | 長崎 | 2 |
| 宮崎 | 2 | その他14道府県 | 各1 |
| 掲載なし | 青森、秋田、石川、福井、山梨、長野、岐阜、三重、奈良、和歌山、岡山、山口、徳島、高知、佐賀、沖縄 | ||
大阪11記事が最多で全体の16.4%、神奈川7記事が10.4%。東京、新潟が各4記事で続きました。
大阪と神奈川だけで18記事、全体の26.9%。東京と新潟を加えた上位4都府県では26記事、38.8%となります。
前週は東京56、大阪27と大都市部の掲載数そのものが大きく膨らんでいましたが、今週は祝日による掲載日数の減少もあり、絶対数は大幅に縮小しました。その中でも大阪は関西14記事のうち11記事を占め、地域内での集中度が高くなっています。
業種別では小売・卸14、建設13
| 業種 | 記事数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 小売・卸 | 14 | 20.9% |
| 建設 | 13 | 19.4% |
| その他サービス | 9 | 13.4% |
| 製造 | 8 | 11.9% |
| IT・広告・情報 | 3 | 4.5% |
| その他・一次産業 | 3 | 4.5% |
| 飲食 | 2 | 3.0% |
| 不動産 | 2 | 3.0% |
| 運送・物流 | 2 | 3.0% |
| 人材 | 1 | 1.5% |
| 介護・福祉・医療 | 1 | 1.5% |
| 業種確認できず | 9 | 13.4% |
| 合計 | 67 | 100.0% |
小売・卸14記事と建設13記事の合計は27記事で、全体の40.3%。業種を確認できた58記事だけを母数にすると、両業種の比率は46.6%まで上がります。
小売・卸では、スポーツ用品、食品、菓子、食肉、理化学機器、FC小売など事業分野が分散しました。特定の商品分野に集中したというより、消費財から事業者向け商材まで広く掲載された形です。
建設13記事も総合建設だけではありません。建築、電気、空調設備、管工事、内装仕上、塗装、型枠など専門工事会社が多く、大勝建設のような大型の総合建設会社と、地域の専門工事業者が同じ週に並びました。
製造は8記事。プラスチック加工、金型、電気機械部品、靴、印刷など複数分野に分かれています。その他サービス9記事を加えると、上位4分類で44記事、全体の65.7%を占めました。
※公開情報から主要事業を安全に確認できなかった9記事は「業種確認できず」としています。企業名だけから業種を推測していません。
今週の注目倒産
大勝建設など2社 負債約45億円
今週の新規案件では、大勝建設と関係会社の大勝が最も大きな負債規模となりました。大勝建設が約29億円、大勝が約16億円で、2社合計約45億円。
大勝建設は国土交通省、茨城県、神栖市などの公共工事を手がけ、2026年3月にも神栖市の津波避難施設を完成。自己破産申請の約半年前まで公共工事の実績が確認できる一方、関係会社への約9億円の貸付金が固定化していました。
売上高も2021年6月期の約31億9900万円から2026年6月期には約20億2300万円まで縮小。今週の建設業13記事の中でも、事業規模、負債額ともに突出した案件です。
ギフトプラザ 「倒産」から「再生」の局面へ
ギフトプラザは8月31日に民事再生を申し立て、9月8日に開始決定を受けており、負債約22億3000万円はすでに判明済みです。
今週の新しい動きは、19店舗の営業を続けながらスポンサー選定を進めている点。破産して営業を停止する案件が並ぶなか、事業と雇用を維持しながら再建を進める民事再生案件として性格が異なります。
したがって、今回は22億3000万円を今週の負債判明額には再計上せず、事業再生の進展を示す重要続報として位置付けました。
熊川商事 ピーク売上23億円超から縮小
群馬県嬬恋村の熊川商事は、建築資材やコンクリート関連を手がけ、2008年2月期には約23億2400万円の売上高を計上していました。
その後は事業規模が縮小し、2020年2月期には約1億円の債務超過に陥ったとされます。2026年8月31日までに事業を停止し、自己破産申請の準備へ。負債は約3億円です。
今週は小規模な建設関連会社の記事が多い中、過去に20億円を超える売上規模を持った地方企業の事業停止として目立ちました。
全東信 1151億円破産から約2カ月半、影響を追う
全東信については、破産開始決定と負債約1151億6491万円は7月に判明済みです。今週の新しい情報は、破産そのものではなく、その後の影響でした。
政府による加盟店向けの資金繰り支援やセーフティネット保証、全東信を最終資金需要者とする投資ファンドへの影響など、破綻の余波が飲食店などの加盟店から投資家側へ広がっています。
このため、1151億円は今週の負債額には加えず、大型倒産後の波及を追う重要続報として扱います。
今週の数字から見える特徴
今週最大の特徴は、件数そのものより掲載日の偏りです。21日と23日は対象記事がなく、22日は2記事。24日の29記事と25日の36記事を合わせると65記事となり、全67記事の97.0%が木曜・金曜の2日間に集中しました。
したがって、前週242記事から67記事へ72.3%減った数字だけを見て、全国の倒産そのものが大幅に減少したとは判断できません。今週はシルバーウィークによってJC-NETの掲載日数と掲載タイミングが通常週とは大きく異なっています。
地域では関東、関西、九州・沖縄の3地域で68.7%。ただし関西は大阪11記事への集中が強い一方、関東と九州・沖縄は複数県に分散しており、同じ「上位地域」でも構成は異なります。
業種では小売・卸と建設で40.3%を占めました。さらにその他サービス、製造を加えると65.7%となります。建設では大型総合建設会社から電気、設備、型枠などの専門工事まで幅があり、小売・卸も食品、スポーツ用品、商社、各種販売などに分散しました。
負債規模では大勝建設など2社の約45億円が突出しましたが、それ以外は数億円以下の案件が中心です。大型1案件と多数の小口案件、既存大型倒産の続報が同時に掲載された週だったと整理できます。
集計方法
対象期間は2026年9月21日~25日。JC-NETが期間中に掲載した破産、自己破産申請・申請準備、民事再生、特別清算、事業停止、再度の資金ショート、重要な倒産企業続報を対象としました。
同一URLの単純重複は1記事として整理。同じ企業でも、申請から開始決定、負債判明、スポンサー決定など、別URLで重要な新情報を掲載した場合は別記事としています。
複数都道府県にまたがる記事は重複計上せず、記事の主対象となる所在地を基準に1地域・1都道府県へ分類。業種についても記事本文などで主要事業を確認できたものだけを分類し、確認できない場合は「業種確認できず」としました。
過去に破産・民事再生などが判明済みの案件について、今週掲載した続報に以前から判明している負債額が記載されていても、「今週新たに判明した負債額」には再計上していません。
日別の破産・倒産情報
9月21日(月) 対象記事なし
9月22日(火) 2記事
→ 下村工務店の破産続報
→ 太陽堂の再度の資金ショート
9月23日(水) 対象記事なし
9月24日(木) 29記事
→ 9月24日の全国倒産・破産情報を見る
9月25日(金) 36記事
→ 9月25日の全国倒産・破産情報を見る(35記事)
※日別一覧掲載後の全東信の重要続報1記事を加え、週間集計では36記事。
関連記事
→ 今週の全国倒産まとめ【2026年9月21日~25日】67記事を曜日別に振り返る
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