北電 苫東厚真火電70万kW25日再稼動 充足/北海道地震
北海道電力は、胆振東部地震後停止した苫東厚真火力発電所の4号機について、安全が確認されたとして25日未明から再稼働させた。
北電最大の火力発電所、苫東厚真発電所は、地震によって合計で165万kW(1号機(35万kW)、2号機(60kW)、4号機(70万kW)が運転を停止し、北海道全域の大規模停電=ブラックアウトのきっかけとなった。
北電は、今月19日に出力35万kWの1号機を再稼働させたが、出力が最も大きい70万kWの4号機は、タービンから火が出たため、当初、復旧が11月以降になるとしていた。
北電によると、点検の結果、タービンの損傷が見込みより小さいことが分かり、24日から試運転を行い、安全が確認されたとして、25日午前3時から再稼働させたという。
4号機の稼働で北電の供給力は461万kWトまで増え、前年実績でみた北海道の10月の電力需要の最大423万キロワットを上回ることになった。
一方、今週前半の再稼働を目指していた2号機については、不具合が見つかったため復旧が10月中旬になるとしている。
以上、
10月のピーク電力に対して91.7%の供給力となり、93%以上を非常時(東電の場合)とすることから安定域となった。冬に向け、これに60万kWの苫東2号機が復帰稼動すれば、すべて解消される。
今回のブラックアウト後の電源復旧過程で、泊原発の再稼動をにらみ北電は、これまでグリーンエネルギーである水力発電所などを積極的に稼動させてこなかった事実も判明している。
ただ、今回の北電の供給力について、本北通電60万kW、北海道内の企業発電融通50万kWが入っているのかどうかは不明。
北電の年間消費電力のピークは2007年の32,445百万KWから2017年には28,592百万kWまで▲11.9%落ちてきている。
北電・最大瞬間消費電力
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年
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発生日
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万kW
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2008年
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12月11日
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555.8
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2009年
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2月5日
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568.6
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2010年
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1月12日
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578.8
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2011年
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2月2日
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568.4
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2012年
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1月18日
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551.5
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2013年
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1月17日
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540.0
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2014年
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12月16日
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534.3
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2015年
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1月19日
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504.3
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