アイコン 対中貿易戦争リスク急拡大 米対中2000億ドル制裁発動、中600億ドル報復

 

 

経過、
1、通商拡大法の安全保障232条、世界各国、鉄鋼・アルミ輸入関税追加制裁、中国対米30億ドル報復
2、通商法の知的財産権301条、対中500億ドル輸入関税追加制裁、中国対米500億ドル報復
3、301条制裁の中国報復に対する中国への報復、対中2,000ドル輸入関税追加制裁、中国対米600ドル報復
<今後の見込み>
4、報復の報復、対中2,670億ドル輸入関税追加制裁・検討中、中国対米報復?
5、232条、対象:世界各国、輸入自動車および部品関税追加制裁・検討中
6、その次は、各種サービスの制裁に入る・・・
7、ZTE型制裁:米企業製品の輸出禁止、中国=PERFECT GIVE UP

2017年の米国の中国からの輸入額は約5,050億ドル、中国の米国からの輸入額は約1400億ドル。

トランプ米政権は24日午前0時過ぎ、中国からの輸入品に関税を上乗せするこれまでと桁違いの2000億ドル相当の制裁措置を日本時間の9月24日午後1時すぎに発動し、輸入品のほぼ半分が制裁の対象になった。
中国も1時間遅れで米国に対して報復措置を発動し、米国からの輸入品の70%以上に5%から10%の追加関税をかけた。

米国は、対象に、食料品やかばん、それに電器製品など生活に身近な製品も含まれ、これまでの措置と合わせると輸入品のほぼ半分が制裁の対象になる。

スポンサード リンク

一方、中国も米国に対してLNG=液化天然ガスなど600億ドルの輸入品に関税をかける報復措置を発動し、米国からの輸入品の70%以上に関税を上乗せすることになる。

米トランプは、「中国が報復措置をとるなら、追加で2,670億ドルの制裁措置を実行する」と述べ、次は中国からのほぼすべての輸入品を制裁の対象にする構えを見せている。

<通商協議行われず>
米中両国は、貿易問題を話し合うため、9月になり、米国側から閣僚級の協議を開くことで、一時調整に入ったが、トランプ政権は交渉を優位に進めるためと称して2000億ドルの制裁を行うと発表、それに対して中国側からは米国の脅しながらの協議には乗らないと難色を示していた。
さらにトランプ政権は、ロシア制裁を発動し、中国がロシアから導入した迎撃ミサイルS400(ロシア版THAAD/射程は倍、巡航ミサイルにも対応)の調達責任者の人民開放軍幹部を制裁対象にしたことから、中国政府が反発、開催を見送ることを正式に表明している。

両国の貿易をめぐる対立は狂気のエスカレート。

経過詳細
トランプ政権は貿易巨額赤字の不均衡問題から、理屈を捏ね上げ、まず、中国や日本などに対し、今年3月23日、安全保障にかかわるとして通商拡大法232条を適用した鉄鋼製品に25%アルミニウムに10%の関税を上乗せして輸入を制限する措置を発動したこと。

これに反発した中国は、米国から輸入する豚肉など128品目に最大25%の関税をかけて対抗した。(米国に従順な日本は反発しない)

トランプ政権は6月15日、それにとどまらず中国に対しては、ハイテク技術を不当に手に入れて米国の知的財産権を侵害しているとし、通商法301条を適用、500ドル相当に対して25%の関税を上乗せする制裁措置を決定した。

その第1弾として7月、340億ドル相当の中国製の産業用ロボットや航空、鉄道関連の製品など818品目、輸入品に関税をかけた。

対する中国は、米国産大豆や牛肉、自動車など545品目に25%の関税を上乗せして報復。規模は米国と同じ340億ドル相当を報復した。

第2弾は8月、中国製のプラスチック製品や半導体、それに光ファイバーなど279品目、160億ドルの輸入品を対象として発動した。

それに対して中国も報復し、米国から輸入している航空機燃料や、ディーゼル車、医療用機器など333品目に同規模で報復の関税をかけて対抗した。

そして、今回
トランプ政権は、中国による報復に対して対応をヒステリックにエスカレートさせ、今回2,000億ドル相当の報復制裁。中間選挙を控えているため10%に落とし制裁関税をかけ、これまでの規模を圧倒的に大きく上回る5745品目の輸入品に対する関税の上乗せを発動した。
(10%の関税は来年1月1日から25%にする条件付)

これまでのようなハイテク製品だけでなく、豚肉やビール、ワインなどの食品・飲料をはじめ、家具、かばん、帽子、それに掃除機や冷蔵庫といった電器製品など生活に身近な消費者向けの幅広い製品が含まれ、中国からの輸入品額5000億ドルのほぼ半分が制裁の対象になった。(中国大手家電メーカーは米国に既に工場を持ち、部品生産も各国に分散させており、それほど影響はないとされる)

それに対して、中国も米国からのLNG=液化天然ガスやコーヒー豆、金属加工機械、それにおもちゃなど5207品目、金額にして600億ドル規模の輸入品に対して最高10%の関税を上乗せして報復の報復をした。

これまでに米国からの輸入品額約1400億ドルの70%以上が関税上乗せの対象となった。

<ブーメラン>
米トランプ政権が次に対中2,670億円関税制裁を行うならば、今度こそ、そのほとんどが、米企業が、直接中国で生産して米国に輸入している分や、中国での生産を依頼し、米国へ輸入している分がほとんどとなり、直接米企業の利益に大きな問題を生じさせ、米消費者も影響を受けることになる。iPhoneやアップルウォッチ、AIスピーカーなどが含まれる。

最悪、米経済の好調も証券バブルもいつまでも続かず、こうした制裁課税による企業物価、消費者物価上昇は消費に大きく影響し、リーマンショック・再来となる可能性がある。

今度は、現在進行中の第4次産業革命、米国だけがリードしているものではなく、シェールオイルガスのエネルギー革命のようなことは起こらず、再起回復させるには長期間を要することになる。すでに、グーグル、アップル、フェィスブック、アマゾン(GAFA)も平成時代の怪物、来年から時代も変わる。

米国では、戦争は国民を常に危機バネに追いたてる。今回の対中貿易戦争もそのとおりになっており、その刃は相手がギブアップするまで続けられる容赦ないもの。

米国にとって、将来の覇権争いを大幅に遅延させるための措置とか、中国による新植民地主義に対する経済的実力行使・牽制とか、学者やジャーナリストが面白おかしゅう付けたし的に論じているが、トランプ政権にそこまでの計画性はまったくない単なるトランプゲーム。

米国では、憲法により2年毎に実施される選挙で、大統領の暴走を修正させるようになっている。その選挙でさえも米国民は、文明の利器ツイッターで洗脳され続け煽られ、暴走を許容することになる。

トランプ政権は対中貿易戦争において、中国から輸入している物品は、自国生産に切り替わり、雇用も創出できるとしている。
しかし、労働集約型の中国製品は関税が付加された価格でも、米国では同価格では造れず、輸入するしかなく、消費者を直撃し、高くして買うか買わず消費を減らすかになる。

米企業としても、何年続くかわからないトランプ政権、代替させる膨大な投資を米国内に回帰して製造する計画はない。iPhoneだけでも(台湾・鴻海が)中国での組み立てに100万人以上を雇用している。そうした施設を米国内に造らせることは不可能。可能にするにしても全自動化・ロボット化では雇用は生じない。
このまま米国で好景気が続き、既に米国で大幅雇用創出を宣言している各社が、操業を開始すれば、現在も製造業・サービス業の雇用は増加し続け、こん日の最低の失業率下、底辺労働を支えている不法移民の取締り・収容を強化し続け、一線を超えれば、急激な賃金上昇に見舞われる可能性すらある。

証券市場にしても、ドル高を背景に新興国への投資金が米国へ回帰、その資金が結果、米中貿易戦争という異常事態でも反応せず、株価を押し上げ続け、反面、新興国を為替安に怯えさせ、IMF予備軍が急増して(中国による借款漬物国も含まる)おり、リスクは拡大し続けている。

米トランプ政権が怒りに任せ、最後の鉄槌、ZTE型制裁で中国を追い込めば、中国経済は破綻寸前となり、日韓台香独+東南アジア経済は大打撃を被り、ブーメラン現象によりリーマンショックの再来となる。
どこから見ても、リスクが急拡大している。バブルは一夜にして崩れる。
米中貿易戦争で米国が圧倒的に勝利すると評価され、米国を全面擁護する論調が目立ってきているが、そのリスクについてはほとんど目を瞑っている。

スポンサード リンク
[ 2018年9月25日 ]

 

 

 

関連記事

 

 

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産

↑トップへ