アイコン 自衛隊の韓国に対する反論リリース、防衛大臣の質疑応答全文 隊機LOCK ON事件

 

 

12月25日の岩屋防衛大臣が記者会見、質疑応答の記録は次のとおり。

 
Q(質問):韓国海軍からのレーダーの照射事件についてなのですけれども、これまで防衛省の説明と、それから韓国側の説明で使用したレーダーの種類ですとか、P-1(哨戒機)の飛行の高度等について、主張が完全に食い違っておりますが、韓国側の意図ですとか、主張をどのように評価され、今後、どのような対応を考えてらっしゃいますでしょうか。
 
A(回答):先般、20日に発生した韓国海軍艦艇による海自哨戒機への火器管制レーダー照射事案に対しまして、昨日、韓国国防省の会見において、韓国側の見解が明らかにされたというふうに承知をしております。
この韓国側の見解については、事実関係の一部に誤認があると考えておりまして、先ほど、防衛省の考え方を公表したところでございます。
 
公表内容の詳細については、事務方にお尋ねいただければと思いますけれども、いずれにしても、防衛省としては、このような事案が発生したことは極めて遺憾であると考えておりまして、韓国側に再発防止を強く求めてまいりたいと思います。
 
その上で、わが国の安全保障の観点からも、日韓関係は非常に重要でございます。特に、防衛当局間がしっかり意思の疎通が図れるということが大事だというふうに思いますので、今後、日韓の防衛当局間で必要な協議を行っていきたいというふうに思っております。
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Q:一部報道で、アメリカの国防総省が新型のミサイル防衛用レーダーを日本に配備するということを検討しているという報道があります。事実関係と、また事実だとすれば、配備の時期や場所等についても説明いただけますでしょうか。
 
A:私も報道は拝見しましたけれども、御指摘の報道内容を含めて、米国政府内でどういう政策が検討されているかという逐一について、防衛省としてコメントすることは控えたいと思いますけれども、日米両国は、ミサイルの脅威に効率的かつ効果的に対処するために、弾道ミサイルのみならず、巡航ミサイル等、様々なものがありますけれども、日頃からこういった課題については緊密に連携を取っているところでございます。しかし、御指摘のような、新たなレーダーを日本に配備するということを、日米両政府間で検討し、または協議をしているという事実はございません。
 
Q:先ほどの御回答の中で、レーダーの照射についてですけれども、「今後、日韓の当局間で必要な協議を行いたい」という発言がありましたけれども、具体的にどういうレベル、どういう立場、どちらで話すか等、詳細というのは決まっているのでしょうか。
 
A:まだ詳細は決まっておりませんが、お互い、海自と海軍でございますので、カウンターパートということで、それぞれ関係が日頃からございますし、また政策当局間も含めて、適切な形で協議をしたいというふうに思っています。
 
Q:これまでのところ、見解の食い違いがあらわなわけですけれども、この背景には何があると大臣はお考えでしょうか。
 
A:背景というよりも、私どもも海自が収集したデータを慎重に解析をした結果、照射があったことは事実だというふうに考えております。事柄の重大性に鑑みて、やはり、遺憾の意を表した上で再発防止を強く申し入れる必要があったということでございます。冒頭に申し上げたように、韓国側の見解が返ってきましたが、そこに不一致の点があるので、これについては、今後、当局間でしっかり協議をしたいと思っております。
 
Q:韓国側はこれまでのところ、火器管制レーダーの照射自体を認めていないわけですが、防衛省側として把握しているデータについて、公表、若しくは当局間の場で韓国側にこれを示すというお考えはありますでしょうか。
 
A:わが方の能力に関わることは、中々、公表というわけにはまいりませんが、当局間でお話をする、特に、海自と先方の海軍ということになれば、専門的な話もできるのではないかというふうに思っております。
 
Q:哨戒機から呼びかけを行ったことについて、韓国側が、無線通信が微弱で探知できなかったという話をしているようですが、その辺り事実関係は如何でしょうか。
 
A:海自のP-1は、細かい話になるのですが、国際VHFと緊急周波数、緊急周波数には2種類あるのですけれども、計3つの周波数を用いて、「韓国海軍艦艇、艦番号971」と英語で計3回呼びかけました。そして、レーダー照射の意図を確認しようとしたということでございます。先方の御説明では、当方から「コリアコースト」、「コリアコースト」というのは、多分、韓国の沿岸監視隊というふうに呼びかけたということをおっしゃっているようですけれども、そのような用語を用いた事実はないということでございます。
 
Q:微弱で捉えきれなかったみたいな話は。
 
A:3種類の周波数を使って、当日の天候はそう悪くなかったようですし、そんなに遠距離からではないと思いますので、微弱だったということはないのではないかなと思います。
 
Q:今日、自民党の国防部会と安全保障調査会の合同会議では、韓国国内での関係者の処分とか、韓国から日本に対する謝罪を求めるような厳しい意見が挙がったのですが、大臣としてのこの辺りの見解はどう持たれていますか。
 
A:事態、事案の重大性に鑑みて、友好国ではあっても、きちんと抗議をし、また、再発防止を求めるということはしなくてはいけないということで、そうさせていただいたわけでございますが、今後は当局間でしっかり意見の交換をして、最終的に韓国との間で未来志向の防衛協力関係を築いていけるような、そういう環境整備を是非していきたいと考えております。
 
Q:今、友好国というお言葉が出たと思うのですが、レーダー照射は極めて危険な行為と大臣がおっしゃっているとおりで、攻撃直前のものでもあると。これに関して、防衛省側としては事実関係を詰めて確認している、解析をしているということですが、これについても認めず、むしろP-1の方に距離的に脅威となるような特異な飛行があったとするようなところに、友好国と呼べるような関係に、まだあるとお考えでしょうか。未来志向ということが、今、このタイミングで隊員の命が危険になった直後に、自衛隊を率いる防衛大臣が使うということが適切なのかどうかということをどうお考えでしょうか。
 
A:そこは、大局に立ってものを考えなければいけないと私は思います。本事案については、今、おっしゃったように、不測の事態を招きかねない危険な行為であったことは事実でありまして、そのことは指摘をし、再発防止を求めていくという姿勢に変わりはありませんが、とはいえ、韓国が敵対国であるかというと、それは決してそういうことはない。また、わが国の安全保障というものを考えても、日韓の防衛当局間の関係、日米韓の関係というのは、極めて重要であるということに変わりはないというふうに考えております。
 
Q:海自の人に聞くと、海自に限らず、防衛省・自衛隊員の中には、大臣が「韓国側のことを信じたい」とか、今おっしゃられたこととか、もちろん大局観というのは大事だと思うのですが、極めて危険な行為の直後に、怒りよりも、むしろそちらの方が際立つような発言をされているようなことについて、すごく士気が落ちるというような声も、取材によると出ていますけれども、そういう部分に対しての受け止めをお願いします。
 
A:そのようなことはないというふうに私は思っております。こういう事案については、冷静沈着に対応しなければいけないというふうに思っておりまして、誤解のないように申し上げておきますが、私が「信じたい」と申し上げたのは、テレビ出演中に、記者から、「これは、これまでの日韓関係が影響しての行為でしょうか」という質問がありましたので、「いや、そうではないと信じたい」というふうに申し上げたところでございます。
 
Q:韓国側の主張で、大臣が金曜日に発表されたときに、日本側の事実確認がないまま発表したことに対して韓国側から遺憾の意が表明されているのですが、この件に関してはどうお考えですか。
 
A:これも先ほど申し上げたように、やはり火器管制レーダーを照射するというのは、不測の事態を招きかねない極めて危険な行為であって、防衛省側の、海自側の分析で、照射を受けたことは明らかだということが分かりましたので、速やかに遺憾の意を表し、再発防止を申し入れる必要があったというふうに判断したからでございます。
 
Q:韓国側は射撃管制用のレーダーと、火器管制用のレーダーを使い分けて、いわゆるMW-08のレーダーとFPIRのレーダーを使い分けていると説明していると思うのですが、そのFPIRの方は使っていないという説明だと思うのですが、日本側が探知をして発表に至ったのは、FPIRを感知したということでしょうか。
 
A:その中身を逐一、詳細に申し上げるわけにもいかないと思いますが、防衛省側はおっしゃったようなことも含めて、海自側は分析をしております。
以上、
記者会見の駆逐艦「広開土大魔王」による自衛隊P-1哨戒機に対する火器管制レーダー照射事件に関する部分を掲載。
 
<12月25日の防衛省の韓国反論リリース>
韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案について
平成30年12月25日
防衛省
 12月20日(木)午後3時頃、能登半島沖において、韓国海軍「クァンゲト・デワン」級駆逐艦から、海上自衛隊第4航空群所属P-1(厚木)が、火器管制レーダーを照射された旨、21日(金)、防衛省から公表を実施しました。
 
本件について、昨日、韓国国防部が見解を発表していますが、防衛省としては、事実関係の一部に誤認があると考えています。
 
まず、防衛省では、20日(木)のレーダー照射事案の発生後、海自P-1の機材が収集したデータを基に当該駆逐艦から発せられた電波の周波数帯域や電波強度などを解析した結果、海自P-1が、火器管制レーダー特有の電波を、一定時間継続して複数回照射されたことを確認しております。
 
また、海自P-1は、国際法や国内関連法令を遵守し、当該駆逐艦から一定の高度と距離をとって飛行しており、当該駆逐艦の上空を低空で飛行した事実はありません。
 
加えて、海自P-1は、国際VHF(156.8MHz)と緊急周波数(121.5MHz及び243MHz)の計3つの周波数を用いて、「韓国海軍艦艇、艦番号971(KOREA SOUTH NAVAL SHIP, HULL NUMBER 971)」と英語で計3回呼びかけ、レーダー照射の意図の確認を試みました。
 
防衛省としてはこのような事案が発生したことは極めて遺憾であり、韓国側に再発防止を強く求めてまいります。
こうした事案によって日韓防衛当局間の連携を損なうことがあってはならず、今後、日韓防衛当局間で必要な協議を行っていく考えです。
以上、自衛隊リリース文
 
<私見>
韓国側が主張する事実が本当ならば、事大になる前に、理由を日本側に説明し、謝罪すれば済むものだった。
それを韓国側は、遭難船捜索のため火器管制レーダーを照射したことであり「哨戒機を狙ったものではない」と哨戒機に対して、照射したことさえ正当化し続け、仕舞いには日本側に対して、艦上を低空飛行し艦を威嚇したと自衛隊機を批判する始末。
もう、アメリカが双方から、当時の全データと音声データ記録などすべてを提出させ調査しなければ、解明できない状態。それは韓国側が提出するはずもなく不可能だ。
 
日本にはけっして謝罪しないという韓国文政権の姿勢を反映し、それは国防部、海軍でも同じこと。
 
自衛隊幹部たちは、韓国海軍幹部たちと意思疎通ができていると幻想さえもっているが、そんな海軍が、先の観閲式では海上自衛隊に対し、隊旗の「旭日旗」を「日の丸」に変えなければ、大統領の座乗艦をヘリ空母「独島」にするぞと脅し、自衛隊の参加を見送らせるなどしないだろう。
さらに、大統領の座乗艦「日出峰」(LST-Ⅱ・4900トン)には、反日の象徴として李舜臣旗を掲揚するなど100%ない。
両国間には竹島問題で政治的どころか軍事的緊張と葛藤もある。日本的な考え方は、世界では通用もせず、冷静沈着な判断が常に求められる自衛隊幹部には特に必要悪となる。
 
文大統領が、当初、左巻きの海軍初となる元海軍参謀総長の宋永武氏を国防長官に就任させたことでも明らかだろう。宋氏は戦時作戦統制権の米国からの早期返還論者であり、長官になっても「米原潜は来なくてもよい」などしゃべり過ぎが災いし解任されたが、退任が決定しながら文氏は平壌へ同行させ、9.19では北朝鮮側に大幅に譲歩した軍事合意を締結した人物である。その息が海軍にはかかっている。
 
文大統領にしても総参謀長として、昨年8月までに韓国軍の8将軍のうち7将軍を入れ替えるなど韓国軍を文在寅軍に変貌させていることも肝に銘じるべきだ(日本では考えられないことだ)。
こうした各軍のトップたちは、空軍出身の新国防長官も含め、いかなるときも常に文氏に忖度した行動が求められ、反したら更迭される存在でもある。それが現在の現実の韓国軍だ。
 
今回の問題で、
韓国側は、2014年のCUES合意により、昨年から、国連経済制裁により大量に発生し続ける北朝鮮の遭難漁船に対する韓国海軍による捜索において、今後、火器管制レーダーは使用しなくなるはずだ。その使用を認めているとされる海軍の古いマニュアルも改正させることだろう。
韓国側が、もしも、今後もCUES合意を無視して、北朝鮮の遭難漁船捜索活動の一環と称して、火器管制レーダーを使用し、日本の漁船、艦艇、航空機に対して照射するならば、それは日本に対する敵対的挑発行為ということが明らかとなる。
あらゆることを想定することは、それはそれで、背中を撃たれるより、いいのではないだろうか。
 

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[ 2018年12月26日 ]

 

 

 

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