アイコン 新潟知事選与党系候補が勝ったわけ

 

 

新潟知事選与党系候補の勝利に一先ず安堵しております。あれで野党候補が勝っていたらと思うだけで寒気がします。

新潟県民の(特に若い人たち)の賢明な判断に深く感謝するとともに、大きく感激しております。

テレビで映し出される新潟知事選での全野党による安倍政権批判には新潟県人もさぞや辟易させられたことでしょう。

今年秋にはこれよりも酷い風景が沖縄県で繰り返されるのかと想像するだけでも、気分が滅入ります。

沖縄の場合は沖縄タイムス・琉球新報という偏向した特定の機関のコマーシャル紙まで投入してくるので、新潟の比ではありません。

きょうも、(農と島のありんくりん)を読んで唸っています。

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農と島のありんくりん
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移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する

新潟知事選与党系候補が勝ったわけ

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新潟知事選挙で与党候補が勝利しました。

●新潟県知事選確定得票数
当 546,670  花角 英世<1>無新=[自][公]支持
  509,568  池田千賀子   無新=[立][国][共][由][社]

約4万票の差をつけました。これを僅差と呼ぶか否かはおまかせします。

年齢別投票行動は、10代から50代で与党候補が野党候補を上回り、野党候補は、60代から70代で半数を押さえています。

この青年層から壮年層に与党支持が多く、老齢層になるに従って野党支持が増えるという傾向は、今やおなじみのものです。

「年代別では、花角さんが10代から50代までで、池田さんの支持を上回りました。
一方の池田さんは60代では、50%台半ば、70代以上ではおよそ50%の支持を得ています」(NHK6月10日)

さてこの選挙をみていると、沖縄県知事選の予想図が目に浮かんできてしまいます。

おそらく新潟知事選と酷似したパターンで、野党は「全野党共闘」なるものを組むと思われます。


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これを応援しに山口二郎氏や佐高信氏、あるい香山リカ氏などのおなじみの左翼有名人が多数押しかけるという構図です。

沖縄だと、高江紛争に大きく関わった辛淑玉氏も来るかもしれませんね。

そしてもう分解していますが「オール沖縄」は、反基地・移転阻止をメーンにして、例のモリカケを訴えると思われます。

「元県議の池田千賀子氏(57)には最初の選挙サンデーから、野党5党1会派の国対委員長らが応援演説に駆けつけ、森友・加計学園問題を追及。官僚出身の花角氏を「官邸の言いなりになる」と批判した。2日には各党派の党首がそろい踏みした。市民団体の集会やSNS(会員制交流サイト)なども活用した」(産経6月11日)
https://www.sankei.com/politics/news/180611/plt1806110006-n2.html

沖縄で、このスタイルを踏襲するとおもうのは、ご承知のように、この「全野党共闘」の原型こそが他ならぬ翁長知事を生み出した「オール沖縄」だからです。


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この大勝利に酔った野党連合は全国各地に次々に「オールなんじゃら」を濫造していきます。

以降いくつもの2匹目のドジョウが生まれましたが、ひとつだけ大阪を紹介しておきます。

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 名称まで「オール大阪」です。これも自民府連を味方にして、反橋下という構図を作りましたが、敗北しています。

上のチラシは共産党の選挙チラシです。大阪でも共産党は[全野党共闘+保守の一部]という「オール〇〇」の構図を実現させています。
※関連記事 http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f389.html

実はこの「全野党共闘」のプロデューサー・監督・主演はいずれも共産党で、他の野党諸雑派はただの枯れ木も山のにぎわいで、「全野党で安倍を包囲しているんです」ということを見せたいたいためにいるエキストラの通行人のようなものです。

この地方自治体選挙は、当時は中央政界の反安保法制と表裏一体のものでした。

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この中央で手をつないだ「全野党共闘」の党首が、そっくり同じように県民の前で手をつないで見せるという構図は、今回の新知事選でも再生されました。

飽きませんかね。この構図はもはや必勝パターンでもなんでもなくなったことに、いつになったら気がつくのでしょうか。

というのは、2016年の安保法制反対運動当時と決定的に違うのは、野党の主張の差が、歴然としてしまったことです。

なんといっても、一昔前まで選挙互助だけで党を作れた野党第一党の民進党が崩壊してしまったのが、痛かったですね。

そのあとの顛末はご承知のとおりで、小池ブームに便乗して改憲を叫んだその舌の根も乾かぬうちに小池氏を追い出し、再び護憲政党に逆戻りして、それすらキープできずに、旧民進党系の分派と一緒になるというていたらくです。

政策論議なき烏合離散ぶりをあれだけ国民の前にさらけ出しておきながら、いまさら「全野党共闘」もないもんです。

結びつくのはただ一点、モリカケだけというのではどうにもなりません。

今回原発再稼働反対を掲げる候補を推すなら、国政政党としてきちんとした原発からの脱却を政策化すべきでしょうが、そんなことは二の次三の次で、ひたすらモリカケ、モリカケ一本槍。

あ~あ、退屈。とっくに終わった芸人を見る思いです。

そもそも愛媛や大阪だったらまだしも、モリカケと新潟がどう関係あるのでしょうか?

そしてやって来る応援弁士たちの皆さんが、揃ってなにを叫んでいったのか、佐高氏の発言をちょっとのぞいておきましょう。なかなかスゴイですよ。

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「佐高氏は「安倍晋三は拉致問題を食い物にして首相になり、無責任なことやってる。本当に拉致問題を解決したいなら平壌に乗り込め。そして帰ってくるな」と絶叫。聴衆からは「そうだ」と大きな声が上がった。
 さらに、佐高氏は「安倍のバカなバカ騒ぎを打ち破るためにも絶対に勝たないといけない。自民党に天罰を、公明党に仏罰を」と声を張り上げた」(産経6月8日)
https://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/180608/plt18060821180028-n1.html

いっちゃってますね。「アベはピョンヤンに行って、帰ってくるな」ですか(爆笑)。

こりゃ知性を持った人間の言辞ではありませんな。ただの憎悪をぶつけただけの憎悪表現にすぎません。

こんなていどのチンプなことを言わせに、わざわざ東京から招いたというのですから呆れます。

少しは新潟の抱えた問題のひとつも調べてくるのが、礼儀というものでしょうに。寝言は国会前でやれ(それも迷惑だけど)。

こんな彼ら左翼有名人の奮闘努力のかいあって、若者票をごっそりと取りこぼしたと思われます(苦笑)。

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一方、このような虚しく中央政界のスキャンダル政治を持ち込む野党候補に対して、与党系候補の花角氏は、一貫して「空中戦を拒み地上戦に徹する」構えを見せました。

自民党は陰に控えて、中央の大物弁士は呼ばずに党派色を薄めました。

まったく正しい選挙戦略でした。地方には地方が抱えた独自の問題があるのであって、それをいかに解決するのかが提示されねばなりません。

野党候補は「新潟のことは新潟が決める」といいながら、実際には中央政界の共産党主導の「全野党共闘」の神輿に乗った上で、外人部隊の左翼有名人を大量に投入してしまいました。

政治の悪しき中央主義です。新潟は東京ではないのです。

選挙戦終盤になってやっとこの「空中戦」の誤りに気がついて、地元の問題も取り上げ始めましたが、もう遅かったようです。首長選挙は中央の写し絵であってはなりません。

地域には地域で独自の問題を多く抱えているからです。

たとえば沈みゆく地場産業、雇用の不足、足りない保育所、子育て支援などは、個別に解決していかねばならないにもかかわらず、ふたことめにはモリカケではどうにもなりません。

今回野党候補は、「最低賃金のアップ」などという空論を公約に掲げましたが、それに似たことは沖縄でも伊波洋一氏が掲げていました。まったくの愚案です。

そんな政策をとったら今の韓国のムン政権と一緒で、中小零細が多い地場産業を直撃し、いっそうの経済沈滞を招いてしまいます。

地場の景気を浮揚する中で、雇用を増大させ、穏やかに賃上げを計っていくしかないのです。

そもそも最低賃金は国が決めるものですから、地方自治体首長選の公約にすること自体的はずれなのです。

このように最賃を上げるていどの安直な経済政策しか提示できない段階で、野党候補は詰んでいたともいえます。

自治体選挙は中央政局の写し絵であってはならないことが改めて明らかになったのが、今回の新潟知事選挙だったと思います。

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[ 2018年6月11日 ]

 

 

 

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