アイコン 韓国の214型潜水艦 ライセンス建造の難しさ 孫元一級潜水艦9隻


韓国の孫元一級潜水艦9隻のすごさは、U-BORTのドイツメーカーからライセンス供与を受け国産しているところにある。しかし、部品など国産品が当然多く使用され、独メーカーの想定性能には程遠いものになっている。

1月22日にも日本海韓国沿岸で運用中、原因不明の推進システム異常警報発生により、動けなくなり、2隻のタグボートに曳航され帰国。

214型潜水艦は非大気依存推進機関も搭載しており、2週間連続して水中活動ができるように設計されているが、ここでも4日間が限度になっているという。韓国版214型はスクリューが発生する騒音が大きく、推進軸を交換しても改善せず、そのまま運用している。(スクリュー騒音問題は潜水艦にとって致命傷)

韓国メーカーがライセンス生産した艦橋と甲板をつなぐボルトにも欠陥問題があり、就役していた3隻が全艦長期運用停止、改修された。

搭載燃料電池は軍に引き渡される前から問題が指摘されながら、軍はそのまま引き取り運用している。これまでに100数十回故障している。

HDW製の燃料電池そのものではなく付随するシステムの問題だと見られている。現在に至るまで直せないでいる。

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SS-075=3番艦の「安重根」のスクリューに151個の亀裂が発生し取り替えている。スクリューは韓国がライセンス生産したもの。韓国の潜水艦は、ドイツの独HDW社が設計した「214級」(約1800トン)をライセンス生産で建造、運用している。18年までに計9隻を建造する計画で、1番艦の「孫元一」は2006年に進水し、現在4番艦まで完成している。しかし厳密に言えば、一隻も“完成していない”ともいえる状態だ。

 韓国では新型艦の完成や運用開始などことあるごとにその優秀性をアピールし、マスコミと一体となって北朝鮮へのプロパガンダよろしく勇ましい活躍ぶりを宣伝するのが通例。しかし1番艦の孫元一は進水後、動静が聞かれなくなり、表舞台から消えてしまった。

 潜水艦といえば「海の忍者」、孫元一も秘密の任務を遂行中-と見る向きもあったが、実はこっそり工場に逆戻りしていた。韓国は1千400トン級潜水艦をインドネシアと12隻契約、2019年までに3隻引き渡したが、インドネシア側はプラボウォ国防相が「潜水艦の性能には深く失望している」と表明、4隻以降の発注を行っていない。

当潜水艦には214型潜水艦の技術を盗用している可能性も噂されている。

両国は似たものどうし、駆け引きも多く、政権が変わればころっと変わる。韓国の次世代戦闘機KF-Xの開発もインドネシアと共同開発となっているが、インドネシアは1回目の手付金だけ支払い、その後一切支払わず滞納している。それでいて契約解除も行っていない。

 


スクロール→

214型潜水艦

開発会社

ドイツのホヴァルツヴェルケ(HDW)社

輸出用に開発した潜水艦

開発年

1990年代後半、2000年代に入り生産もしくはライセンス供与

特徴

燃料電池方式の非大気依存推進機関搭載

基準排水量

1,700t1800

水中排水量

1,980t (ギリシャ)

1,860t (韓国)

2,020t (ポルトガル)

全長

65m

67.7m (ポルトガル)

最大幅

6.3m

6.35m (ポルトガル)

吃水

6m

6.6m (ポルトガル)

主機

ディーゼルエンジン:

MTU 16V 396×2 (6.24MW) (ギリシャ)

MTU 16V 396×1 (3.12MW) (韓国)

AIP:

HDW PEM燃料電池×2 (240kW) (ギリシャ)

HDW PEM燃料電池×9 (306kW) (韓国)

電動機: シーメンス Permasyn×1 (2.85MW)

最大速力

水上:12 ノット (22 km/h)

10 ノット (19 km/h) (ポルトガル)

水中:20 ノット (37 km/h)

(燃料電池): 26ノット

航続距離

水上: 22,000km (12,000海里)

水中: 770km (420海里) / 14km/h (8ノット)

燃料電池による航続距離: 2,300km (1,248海里) / 7km/h (4ノット)

潜航深度

400m

乗員

27

兵装

533mm魚雷発射管×8

(魚雷16発、12 (ポルトガル)

ハープーンSSM

韓国、天竜(巡航ミサイル)搭載

・韓国はSS072型~082型(074と080は欠番)まで9隻ライセンス建造

 


スクロール→

孫元一級潜水艦一覧(独214型潜水艦)

艦番号

艦名

建造会社

進水

SS-072

孫元一

現代重工

20066

SS-073

鄭地

20076

SS-075

安重根

20086

SS-076

金佐鎮

大宇造船

20138

SS-077

尹奉吉

現代重工

20147

SS-078

柳寛順

大宇造船

20155

SS-079

洪範図

現代重工

20164

SS-081

李範奭

大宇造船

201611

SS-082

現代重工

20179

 

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[ 2021年2月 5日 ]

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