アイコン 1月の全国主要都市の空室率 全面悪化 東京大幅悪化


新コロナの影響は、オフィスビル業界にも、テレワーク推進、働き方の見直し、業績不振によるオフィス縮小および移転などさまざまな形で影響が出てきている。

三鬼商事が10日発表した1月末時点の東京都心5区のビジネス街区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス平均空室率は、前月比0.33ポイント上昇し4.82%だった。
新コロナ感染症感染拡大により11ヶ月連続で悪化し、2015年7月の4.89%以来、5年半ぶりの高水準となった。
新築ビルはおおむね契約が進んだが、既存ビルでは在宅勤務の拡大や業績不振などを受けたオフィスの集約や面積縮小に伴う解約が出ている。
地区別では、千代田、港、新宿の3区で空室率が上昇。これまで悪化していた渋谷は0.11ポイント低下して5.233%と11ヶ月ぶりに改善した。
以上、三鬼商事参照

日本は「全国津々浦々この景気を」のアベノミクスにより空前の利益を出してきた企業、じっとしていても利益が出ることからデジタル化投資など生産性の改革にはまったく取り組まず、その利益で株主への還元と体裁だけのオフィス移転だけは活発にして残りは貯めこんできた。

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しかし、昨年は新コロナ事態に陥り、株価暴落を経験、実質ロックダウンのテレワークにより目が覚めたのか、働かせ改革が本腰になってきている。
アベノミクスでは、再開発により新たなオフィスがここ5年以上急増、そうした供給より需要が勝り極端に空室率が減ってきていた。
しかし、新コロナ事態で、業績不振から新築の高価格家賃のオフィスからの移転撤退やオフィス縮小も活発化し、全国主要都市の空室率は1年前と比べ大幅に悪化してきている。

新コロナに対して政府をリードする経済優先の経済界、政府の新コロナ防疫対策が後追い対策となり、タイミングを完全に失し、逆に新コロナ事態を悪化させ、その対策に長期に経済を悪化させる事態に陥っている。

20年東京オリンピック景気を目論んだ政府や経済界、新コロナにより完全に萎んでいる。
ただ、業績が悪化すれば智慧を出し克服してきた日本企業、業務の見直しによる生産性の向上、事業の取捨選択集中などにより、必ず復活してきたことに期待したい。

これまでは、バブル崩壊後、小泉政権下、正社員の非正規化の強力推進、人件費・労務費の大幅減で膨大な利益を上げた企業、アベノミクスで再び空前の利益を出してきた企業、このような他力本願企業では今後は生きていけない。こうした時代に要領の良さだけでトップに上りつめたサラリーマン経営者たちの経営はもはや限界に来ている。刷新が必要ではないだろうか)。


スクロール→

2021年1月 主要都市ビジネス街区の空室率と賃料

三鬼商事版

 

空室率

賃料平均

 

空室率

前月比

1年前

賃料

1年前

札幌

2.74%

-0.08%

1.78%

9,549

9,244

仙台

5.96%

-0.45%

4.49%

9,360

9,267

東京

4.82%

-0.33%

1.53%

21,846

22,448

横浜

3.58%

0.27%

2.04%

12,330

11,934

名古屋

3.78%

0.02%

1.91%

11,903

11,717

大阪

3.54%

-0.10%

1.96%

11,922

11,856

福岡

3.87%

-0.08%

2.01%

11,075

10,658

・マイナスは悪化/1年前は1年前の空室率

 


スクロール→

全国主要4都市の空室率推移

三鬼商事版

 

東京

大阪

札幌

福岡

201112

9.01%

10.85%

10.78%

13.23%

201212

8.67%

9.51%

9.62%

11.98%

201312

7.34%

9.79%

8.68%

10.86%

201412

5.47%

7.92%

7.78%

7.70%

201512

4.03%

7.45%

5.24%

6.30%

201612

3.61%

5.24%

3.64%

4.26%

201712

3.12%

3.68%

2.39%

3.07%

201812

1.88%

2.83%

2.33%

2.04%

201912

1.55%

1.82%

1.91%

2.09%

202012

4.49%

3.44%

2.66%

3.79%

20211

4.82%

3.54%

2.74%

3.87%

 

[ 2021年2月11日 ]

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