アイコン 仮想通貨 暴落 今回ばかりは中国と米国の規制強化が絡む


これまで、中国は外資流出防止策から何回ともなく仮想通貨の規制を強化してきたが、仮想通貨の高騰と暴落に強い規制措置を取った。

米国でも仮想通過にかかわる緩慢な規制に、仮想通貨市場はやりたい放題の様相に至り、米財務省が5月20日、公開した租税強化案により、「今後1万ドル(約109万円)以上の仮想通貨の取引は必ず国税庁(IRS)に申告するよう義務づける」と明らかにした。

米財務省は、
①「仮想通貨は税金回避を含む不法行為を可能にすることであり、すでに深刻な問題を起こしている」
②「現金取引と同様、時価1万ドル以上の仮想資産を受ける企業も国税庁に申告しなければならない」
とした。
また、米FRBはテーパーリング(資産購入の縮小)を念頭におき、インフレ圧力に対して、これまでの金融緩和策から、金融を正常化する動きに転じるタイミングをみはからっている。
当然、インフレともなれば、金利が上昇し、ドルが本国に回帰、新興国の為替は不安定となり、新興国の経済は暗転することが予想される。近いうちにバイデン米政権の財政出動によるバブルも終焉を迎える。そうした資金も含めて逃避的な仮想通貨の市場が、米国ではすでに債券市場に組み込まれ、これまでのような無法地帯ではありえなくなっている。

スポンサーリンク

中国金融当局は5月18日、仮想通貨の取引や使用を根本的に封鎖する政策を発表したのに続き、21日、仮想通貨の採掘(マイニング)を禁止し、取締りを強化すると発表した。
豪首相が新コロナウイルスは中国が起源だと発言、これを境に中国は豪州炭を輸入停止、冬場、河南省では石炭不足から電力が足りず停電を余儀なくなされていた。また、4月中旬新疆ウイグル地区で大規模停電。そこで当局はマイニングによる大量電力消費に鉾先を向けていた(マイニングのほとんどは中国とロシアで行われているという)。

欧州連合(EU)も、3年後の2024年の導入をめどに、27ヶ国に共通して適用される仮想通貨規制案をまとめている。
フィナンシャルタイムズによると、トルコ中央銀行は4月30日から商品やサービスの決済手段として仮想通貨の使用を禁止した。

アルトコイン(非主流の仮想通貨)の代名詞となったドージコインも1日で50%暴落した後、20%反発するなど相場はジェットコースターに乗ったようにその後も変動している。
1/27日0.773円⇒5月7日73.639円⇒5月21日38.771円⇒5月23日32.713円。・・・裏づけも何もない仮想通貨、すでに博打を通り越している。

ビットコインをはじめとした仮想通貨が4月の高値から暴落している。
4月に1ビットコイン=6万USドル以上で取引されており、日本円では700万円に達した。しかし、それが瞬く間に3万ドルまで暴落。FXや先物など、個人投資家がレバレッジを効かせて取引できるデリバティブなどは強制ロスカットが一斉に入り、瞬間的には3万ドルを下回った。

世界の金余り現象、新コロナでさらに拡大
行き着くところは債券市場・証券市場、仮想通貨市場も同じだ。新コロナに対する米政府の財政出動により株価は空前の値上がりを経験しているが、どこまで企業の業績に反映されるかで今後は決定する。
巨大IT産業だけで世界は米国は飯を食っているわけではない。市場のマイナス要因として、米国では金利の上昇、法人税の増税なども射程内にある。
ほかの債権・証券市場に仮想通貨の暴落が影響しなければよいが・・・。

なお、5月24日02時現在(日本時間)、ビットコインは31,524ドルまで下げ、円でも3,646,589円と4月ピークの半値まで下げ、ドージコイン(円)は01時42分、大きな投げが入り26.883円まで下げたが、その後は買戻しが入り31.479円前後で動いている。

20代・30代の男性の4割が仮想通貨に投資しているという韓国は大変だろう。サマーズ元財務長官やイーロン・マスク氏が何を言っても囁いても、下落の勢いはもう止まらなくなっている。すでにマスク氏に対して市場は免疫機能を発揮している。
マスク氏は、テスラ車を3月24日開始~停止するまでの5月13日までビットコインでの購入を認可しており、大量にビットコインを抱え込んでいると見られ、その含み損は膨大なものになると思われる。
マスク氏は2月9日までに15億5千万ドル相当のビットコインを購入と発表、その後、10%を売却したとされるが、テスラ車購入でのコイン取得分は報道機関もカウントしていない。

↓どこまで下がるのかビットコイン
0524_01.jpg

↓ギャンブル王となった「ドージコイン」の推移

(注、ビットコインも含め5月23日の価格は22時現在/日本時間)
ドージコインは5ヶ月足らずに152倍も上昇した。投資⇒投機⇒博打
0524_02.jpg

 

[ 2021年5月24日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧