怒ったＳＢＩ-ＨＤの北尾さんは、融資者に返済したのち当該の子会社を清算し、レンディング事業から撤退すると表明している。
この世界は、金融界・証券界と異なり、政治がらみの・・つきも多く、さすがの北尾さんも相手にしても時間の無駄とばかりに撤退するのだろう。

＜経過＞
ＳＢＩ-ＨＤで問題が発覚したのは、子会社のＳＢＩ-ＳＬ（設立：２００８年１月）社、昨年１１月と１２月に償還期限が来た２本のファンド「ＳＢＩＳＬメガソーラーブリッジローンファンド２４号」と「同２５号」でデフォルトの危機に陥り、ＳＢＩ-ＨＤが立て替えたことにはじまったとされている。

ＳＢＩ-ＳＬの案件では、福島（郡山・本宮）－上野桜木町－熱海-熊本（有名な腐れ案件）-新潟の案件など中には胡散くさいものも介在していた。テクノシステムの周りには夏でも鴨が飛んでいたようだ。

２０２０年１２月３１日、ＳＢＩ-ＳＬの織田貴行代表取締役社長を代表解任（１１月から無報酬）。
２月５日、ＳＢＩ-ＨＤは、ＳＢＩ-ＳＬの不正融資問題で、錦野裕宗弁護士を委員長とする第３者委員会を発足させた。
２月１１日、金融庁がSBISLに対して、報告徴求命令を出したと読売新聞が報じていた。
２月２８日現在、ＳＢＩＳＬの融資残は約４２０億円。
(うち３８３億円前後がテクノシステムへの融資に使用されていたことになる。しかし、実際はテクノシステムが関連した開発のＳＰＣ（合同会社）に多額の融資もしており、テクノシステムの金融債務９０億円という内容に整合性がある。そのＳＰＣの開発事業も多くで工事が中断、資金繰り多忙状態の自転車操業、実態は債務超過状態に陥っていたものと見られている。）
４月２８日、東京地検特捜部がテクノシステム社や関係先の家宅捜査を行った。
４月２８日、ＳＢＩ-ＨＤは第３者調査委員会から報告書を受領。調査にあたってはデジタルフォレンジック調査も行っている。
５月１７日、（株）テクノシスタムは、負債額約１５０億円を抱え民事再生申請もしくは破産の意向表明し弁護士一任とした。
テクノシステムは同日バンクミーティングを開催、負債額は約１５０億円、うち金融負債は９０億円と説明している。
５月２２日、金融庁は、ＳＢＩ-ＳＬに対して業務停止命令を月内に発令する意向と報じられた。
５月２４日、ＳＢＩ-ＨＤは、ＳＢＩ-ＳＬは一通りの処理を終わった後、廃業させると発表した
５月２７日、東京地検特捜部は（株）テクノシステムの代表や専務ら計３人を逮捕、再び関係先の家宅捜査も行った。
以上、

テクノシステムは、フード事業も営んでおり、肉匠 いく田（横浜）、QUEENS LAUNDRY（表参道）、代官山いく田、横浜いく田、鮨の杉玉（横浜）、ナポリの窯（横浜・品川）、麺屋　黒琥（豊洲）、SUSTAINABLE CAFE POLE POLE（鶯谷）。グループ会社で銀座レストランドンピエール、銀座 ブラッスリー ドンピエール、丸の内のドンピエールハートがＨＰに掲載されていた。
現在どうなっているのかは不明。・・・新コロナの影響を大きく受けたものと見られる。
こうした店舗開設や店舗企業の買収にも多額の資金が投じられたものと見られる。