アイコン M9.0後のアウターライズ巨大断層地震を究明


日本海溝海側の大規模正断層に沿ったマントル流体上昇⇒マントル由来の水は巨大地震の引き金になるか!?

2011年3月11日に発生した日本海溝を震源とする東日本大震災。日本海溝は東北のオホーツクプレートの下に太平洋プレート(厚さ8キロ前後の地殻)が毎年8.6センチ潜り込んでおり、その潜り込む際、歪が生じ、その歪にエネルギーが蓄積、エネルギー開放されたときに、プレート海溝型の巨大地震が発生している。さらに・・・

東京大学大気海洋研究所の朴進午准教授らの研究グループは、海溝型巨大地震後のアウターライズ地震(海溝外縁隆起帯=外側が盛り上がる現象による地震)の発生メカニズムを究明した。
アウターライズ地震の危険性は震度より、10キロ未満の海底地殻表面で発生し、巨大津波の発生確率を非常に高くする可能性を秘めていることにある。

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(1)背景
海溝の海側には、アウターライズと呼ばれる、海洋プレートの屈曲によって生じる地形的高まりが一般的に認められる。

アウターライズでは、プレートの沈み込みに伴う屈曲により海洋プレート浅部に伸張応力場が生じ、海洋性地殻を断ち切る正断層群が発達して、「正断層型の地震(アウターライズ地震)」が海洋プレート内部で発生する。
巨大津波を引き起こす大規模なアウターライズ地震(外側が盛り上がる地震)は、海溝型巨大地震の後に連動して発生することが知られている。

日本海溝では、1896年明治三陸地震(死者2万2千人/最大遡上海抜38.2m/海溝型巨大地震、M8.5/震度3~4)の37年後の1933年に昭和三陸地震(最大遡上28.7m/アウターライズ地震、M8.1/震度5)が発生し、津波被害による約3千人の死者・行方不明者が報告されている。

一方、2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)後には大規模アウターライズ地震が未だに起こっておらず、その切迫度が増している状況にあると考えられる。

しかしながら、大規模アウターライズ地震断層の実態に関する知見は極めて不足している。
本研究グループでは、日本海溝の海側に発達する大規模アウターライズ地震断層の実態(構造、物性、流体循環など)を解明するため、地球物理学データを地球化学データと組み合わせて、海溝海側の正断層を学際・総合的に調べた。

(2)成果と考察
反射法探査データを解析し、宮城沖の海溝海側45km付近で海底面からモホ面を貫きマントルまで発達する大規模な正断層のイメージングに成功した。
この断層は垂直変位約180m、傾斜角約74°を示し、過去から最近まで繰り返し活動した活断層の可能性が高い。
また、断層のモホ面付近の反射強度は周囲のモホ面に比べて異常に弱く、断層の繰り返し活動によって透水性の高い破砕帯(幅6km)が形成され、流体移動が容易になっていることを示唆する。
宮城沖の断層の破砕帯は、北方160kmの岩手沖の断層とその近くの断層へほぼ連続する。
宮城沖の断層や、岩手沖の断層などの近傍の海底堆積物中の間隙流体から、ヘリウム同位体比(3He/4He)の 異常を発見した。

これら3つのサイトでは、ヘリウム同位体比(3He/4He)が深部へ増加する傾向を示し、マントル由来のヘリウムを含む深部流体が断層A、B、Cに沿って上昇して来たことを示唆する。

一方、岩手沖の断層などでは、底層水と同程度のヘリウム同位体比(3He/4He)や4He/20Ne比が 深部へ一定の値を示し、断層に沿った海水の浸透が示唆された。反射法探査断面図上の正断層付近で得られた流体関与の証拠(ヘリウム同位体比(3He/4He)異常と4He/20Ne比)に基づき、日本海溝アウターライズにおいてマントルと海洋を結ぶ大規模な流体循環モデルを構築した。

流体循環は主に南北方向の同じ断層破砕帯に沿って起こるが、破砕帯がある程度厚い(例:断層付近の幅6km)場合、破砕帯に直交する東西方向での流体循環も示唆される。

(3)研究成果の意義と今後の展望
今回明らかになった正断層付近でのヘリウム同位体比異常などは、断層に沿った流体(マントル由来の水と海水)移動の証拠となり、大規模な流体循環の可能性を示唆した。
海溝に沈み込む前の海洋地殻を断ち切る大規模正断層に沿った流体移動を明らかにしたのは、本研究が初めてである。
以上、リリースやほかの資料より

こうした地震もM9.0地震発生地近くでは、今だ余震と見られる地震が宮城県沖で発生しているが、正断層群に刺激を与え、アウトライズ地震の引き金になり地震が発生する確率も高くなる。
M9.0は日本海溝南部で発生しているが、上述のとおり中部の岩手県沖でも変化が生じており、さらに、千島海溝南-日本海溝北端の青森沖でも1600年代から4回大きな地震が発生しており、M9.0で刺激され、近い将来に大きな地震が発生する可能性も否定できない。

何れにしろ、東北沖で地震が発生したとしても発生時即座には、アウトライズ地震との判断などできないことから、震度ではなく、巨大津波の可能性がある地震の規模を示すMに注意する必要があろうか。当然、気象庁は津波検知のブイも海洋に設置しており、地震時の津波情報に特に注意したい。

明治・昭和時代に2度も巨大津波が押し寄せた事実を教訓化しなかった東北地方の開発ありきの国と地方の行政およびお墨付きを与える学会などの腐れ学者の責任は救いようもない。同じことはのど元過ぎれば何回でも起きる。想定外では済まされない。

 

↓アウターライズ地震断層は下記図の1を表している。


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[ 2021年6月15日 ]

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