アイコン 韓国最大の労組 20日ゼネスト突入 民主労総


韓国には、大きな労働団体が2つあり、韓国労組総連盟(韓国労総/穏健派)と新興勢力の全国民主労働組合総連(民主労総/左派強硬派)がある。

今回ゼネストを敢行するのは民主労総、現在では韓国最大の労組となっている。特に文政権になり、組合員を増加させ百万人を超えている。

各自動車労組を支配しているのが民主労総、特に現代自動車労組は、毎年ストを打つことで、組合員の平均年報酬額が900万円を超え、各種条件も満載、今では貴族労組と呼ばれている。

ほかの自動車労組も現代自動車労組に倣いストを前提に毎年賃金や条件交渉を行っている。

傘下組合には全国保健医療産業労働組合(保健医療労組/5.6万人)もあり、180ヶ所あまりの病院の看護師などが加入し、ゼネストに参加すると予告し、政府と交渉に当たっていた。

民主労総は、文政権誕生の2017年12月にもゼネストを敢行したが、それほどの影響は出なかった。それでいて、文政権が持つ労働に関する各会議のメンバーでもあり、文政権を支えてもいる。

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政治的な活動も強く行い、北朝鮮とも近い存在といえる。

民主労総は新コロナ下、集会が禁止されているにもかかわらず集会を行い、労組本部に立て篭もり逮捕を免れていたが警察にスキを突かれ逮捕されている。
今回のゼネストでは55万あまりが参加するものと見られている。それに加え、各地で集会を予定しており、その集会は、新コロナ規制中の韓国にあり違法、集会を先導した労組幹部に逮捕者が出るものと見られる。

民主労総は7月3日に8千人あまりを集め違法集会を開催、その後、警察は委員長を逮捕しようとしたが、組合本部に立て篭もり、警察は組合員たちを強制排除せず、2ヶ月間も放置、9月3日になり隙を見てやっと委員長を逮捕している。

韓国では11月1日からWith Coronaに入り、規制は大幅緩和される。すでに今月18日からも規制は緩和されているが、集会等は禁止されている。

文政権もゼネストしないように働きかけているが、怖いもの知らずの民主労総はゼネストを敢行している。ただ、国民生活への影響はほとんどない。

韓国では100日以上4桁の感染者が発生し続けており、最近は秋夕節の連休による感染者増も一巡し減少傾向にあるが、20日発表の新規感染者数は1571人となっている。

情報がないのが、光州市が政府の支援を受け、建設しているはずの自動車受託生産工場、民主労総が反対している中で、雇用創出のために建設に当たり、2022年に工場は稼動する予定だった。光州市と提携したのは現代自動車、同社の小型の新型車を生産する計画で、製造ラインは現代自動車側が指導に当たるとされていた。賃金は現代自動車の半額以下、光州市が従業員用の住宅なども整備するとされていた。
これが実現するには、文政権率いる左派=警察と、左派強硬派の民主労総との対決が必至となっていた。

集会が予定されている20日のソウル公園周囲の道路は警察バスなどの車両で埋め尽くされており、実質利用できなくなっている。ソウルでは4ヶ所で計画されており、いずれも同じ状態だという

 

[ 2021年10月20日 ]

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