中国 リチウム価格高騰に対策本腰か 市場の6割生産国
中国は世界最大のリチウム含有鉱物の生産国オーストラリアから鉱物を輸入して、主に石炭で発電した電炉で溶解し、リチウムを精錬・抽出しているリチウム最大の生産国。
そのリチウムは現在、EV用バッテリーでは韓国勢の三元系バッテリーにしろ、中国勢のLFPバッテリー(リン酸鉄系)にしろ、リチウムは必須アイテム、そのリチウム価格の高騰で車輌価格は上昇し、EVの普及に向け支障をきたす原因ともなる。
EV車輌価格の3割前後はEV用バッテリーコスト、EV用バッテリーコストの7割前後は材料費となっている。
ブルームバーグは次のように報じている。
世界最大のリチウム加工国の中国でリチウム価格が400%以上も上昇し、バッテリー原材料需給に対する懸念が高まっている。「中国が本当に心配しているのはニッケルではなくリチウム」としながら「中国政府がリチウム価格の安定化に向けて議論を行った」と報じた。
価格情報提供機関「アジアン・メタル」によると、中国内のリチウム価格は昨年6月を底点として歴代最高値を記録した先月15日までの9ヶ月間に約472%急騰した。
ベンチマーク・ミネラル・インテリジェンス(BMI)の集計によると、過去1年間における世界のリチウム価格上昇率は約490%。世界のリチウム供給網(サプライチェーン)を掌握しているという世間の評価とは異なり、中国もリチウムの暴騰を避けることができなかった。
リチウムはオーストラリアやチリなどで採掘されるが、加工は主に中国で行われる。全世界を流通するリチウムの60%以上を中国が加工して供給している。
このような状況を受け、中国工業情報化部(MIIT)は3月セミナーを開いて中国非鉄金属産業協会(CNMIA)や中国自動車工業協会(CAAM)などの関連業界とともにリチウム価格を合理的水準に戻す方案を議論した。
中国政府は石炭や鉄鋼のような原材料価格が上昇する時にたびたび介入していたが、電気自動車産業に関連して介入した事例はあまりない。
ブルームバーグは、中国政府がリチウム価格の上昇が業界に及ぼす影響に対して敏感になっていると分析。中国でさえ電気自動車市場拡大によって増えたリチウム需要に追いつけないでいる。
2018~2020年リチウム市場が弱気相場に陥り、関連するプロジェクトの相当数が遅延あるいは中止に追い込まれたことにも起因している。
EVと内燃機関車との価格差は3割あるという。さらに広がればEV普及は遅れる。かといって、各国政府の購入補助金拡大などでこのまま普及が加速すれば、リチウム価格はさらに高騰するしかない。
すでにテスラは安価モデルの「テスラ3」を15%値上げしている。
環境派の欧州国が白黒頭で一挙にEVを普及させる戦略に舵を切り、自動車メーカーがそれに追随していることにある。
石炭火力発電力でのリチウムなどの必須鉱物の抽出や充電は逆にCO2の排出を増加させるものの、政治家たちは白黒頭で怒涛のごとく推進させ、需給バランスを大きく崩し、ロシア制裁の大きな影響まで発生し、車輌の材料価格を暴騰させ続けている。
車輌は、各種スチール、アルミ、銅、プラスチック、石油系化学繊維、電池・触媒用レアメタル、永久磁石、半導体など製造に欠かせない鉱物資源が数多使用されている。
車輌は資源価格の上昇で値上がりし、さらにEVでは電池価格高騰で値上がりする。
スクロール→
3/7日、新コロナ+ウクライナ戦争による狂乱相場推移 |
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2022年 |
単位 |
相場 |
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19/12. |
22/1/1 |
4月7日 |
年初 |
19/12 |
原油WTI |
USD/B. |
63.48 |
75.85 |
97.71 |
28.8% |
53.9% |
天然ガス |
USD/M |
2.177 |
3.810 |
6.1230 |
60.7% |
181.3% |
ナフサ |
USD/T |
548.0 |
728.33 |
875.51 |
20.2% |
59.8% |
石炭 |
USD/T |
65.50 |
195.00 |
286.50 |
46.9% |
337.4% |
鉄鉱石 |
CNY/T |
91.59 |
116.00 |
154.00 |
32.8% |
68.1% |
スチール |
CNY/T |
3,774 |
4,579 |
5,115 |
11.7% |
35.5% |
アルミ |
USD/T |
1,780.5 |
2,839.0 |
3,470.0 |
22.2% |
94.9% |
銅 |
D/Lbs |
2.8177 |
4.4215 |
4.6955 |
6.2% |
66.6% |
亜鉛 |
USD/T |
2,275.5 |
3,604.0 |
4,295.0 |
19.2% |
88.7% |
マンガン |
CNY/T |
31.50 |
33.50 |
33.5 |
0.0% |
6.3% |
ニッケル |
USD/T |
13,950.0 |
20,880.5 |
33,469.0 |
60.3% |
139.9% |
リチウム |
CNY/T |
50,000 |
277,500 |
496,500 |
78.9% |
893.0% |
コバルト |
USD/T |
32,750 |
70,500 |
82,000 |
16.3% |
150.4% |
パラジウム |
USD/t. |
1,941.5 |
1,825.3 |
2,232.5 |
22.3% |
15.0% |
マグネシウム |
CNY/T |
15,250 |
50,000 |
41,250 |
-17.5% |
170.5% |
ネオジウム |
CNY/T |
364,500 |
1,110,000 |
1,280,000 |
15.3% |
251.2% |
ネオン |
半導体製造の必須アイテム、主にロシア産、現在の車輌は大量の各種半導体を搭載している。 |
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クリプトン |
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キセノン |