首都圏４都県の新築分譲マンション着工戸数状況

新コロナ惨禍で落ち込んだ分譲マンションの着工戸数も昨年は４都県でバラつきがあるもののマイナスでリベンジとはならなかった。しかも今年も４月まではマイナスで推移している。

資材高騰で建設コストの上昇がスーパーゼネコン５社で見る限り、大きく営業利益率を落としており、２２年は露制裁によりさらに多くの建築資材などが高騰、デベロッパーも販売価格の上げ幅を大きくするしかない状況となっている。

東京都は、今年、東京五輪宿舎の分譲マンション販売もあるものの、来年か再来年に完成する分譲マンションの４月までの着工戸数が昨年より２０％も低く推移しているのは何を意味しているのだろうか。

首都圏内はほとんど建築コストが変わらない中、販売価格を抑えるためには、高価な都区部やハマではなく、土地価格が安い地方を開発するしかない。
比較的安価だった埼玉も人気化させたためさいたま市の中心街での開発が多くなり、埼玉の平均販売価格を急上昇させている。いつまで続くのだろうか。

スクロール→

首都圏の分譲マンション着工戸数／国交省
	２０1９年	２０２０年	２０２１年		２０２２年
	戸数	戸数	戸数	前年比	戸数	前年比
1月	3,947	3,065	5,177	68.9	2,957	-42.9
2月	5,049	4,669	2,919	-37.5	5,577	91.1
3月	7,970	5,076	5,748	13.2	4,167	-27.5
4月	5,059	5,649	5,117	-9.4	5,585	9.1
5月	5,387	4,338	5,087	17.3
6月	3,319	4,297	4,622	7.6
7月	3,307	3,815	4,049	6.1
8月	5,868	4,913	4,267	-13.1
9月	7,382	7,721	2,795	-63.8
10月	4,340	3,960	3,360	-15.2
11月	3,674	3,389	3,041	-10.3
12月	4,104	3,021	3,780	25.1
計	59,406	53,913	49,962	-7.3%	18,286	-3.6
			11,949
東京都の分譲マンション着工戸数状況　月別推移
	２０1９年	２０２０年	２０２１年		２０２２年
	戸数	戸数	戸数	前年比	戸数	前年比
1月	2,697	2,244	3,046	35.7	1,315	-56.8
2月	2,127	2,537	1,547	-39.0	3,184	105.8
3月	6,183	3,393	3,933	15.9	2,022	-48.6
4月	2,901	3,149	3,423	8.7	2,993	-12.6
5月	2,800	2,272	3,040	33.8
6月	2,397	2,617	2,675	2.2
7月	2,006	2,183	3,118	42.8
8月	3,645	3,042	2,480	-18.5
9月	4,031	4,729	1,419	-70.0
10月	3,379	2,336	2,067	-11.5
11月	2,377	2,272	1,620	-23.3
12月	3,123	2,282	2,853	25.0
計	37,666	30,774	31,221	-5.1%	9,514	-20.4%
			4,831
神奈川県　分譲マンション着工戸数　月別推移
	２０1９年	２０２０年	２０２１年		２０２２年
	戸数	戸数	戸数	前年比	戸数	前年比
１月	681	274	1,518	454.0	981	-35.4
２月	1,675	1,147	964	-16.0	1,257	30.4
３月	1,213	920	982	6.7	803	-18.2
４月	1,448	1,598	1,367	-14.5	1,628	19.1
５月	1,678	225	1,061	371.6
６月	647	825	1,294	56.8
７月	650	1,063	568	-46.6
８月	927	892	846	-5.2
９月	1,524	916	623	-32.0
１０月	752	869	514	-40.9
１１月	1,047	665	928	39.5
１２月	190	313	516	64.9
計	12,432	9,707	11,181	15.2%	4,669	-3.4%
			898
埼玉県　分譲マンション着工戸数　月別推移
	２０1９年	２０２０年	２０２１年		２０２２年
	戸数	戸数	戸数	前年比	戸数	前年比
１月	276	547	289	-47.2	180	-37.7
２月	529	359	188	-47.6	242	28.7
３月	209	315	334	6.0	1,237	270.4
４月	259	407	87	-78.6	667	666.7
５月	697	471	887	88.3
６月	275	636	250	-60.7
７月	311	275	194	-29.5
８月	467	754	202	-73.2
９月	433	954	286	-70.0
１０月	65	457	696	52.3
１１月	208	572	326	-43.0
１２月	368	244	236	-3.3
計	4,097	5,991	3,975	-33.7%	2,326	159.0%
			1,283
千葉県　分譲マンション着工戸数　月別推移
	２０1９年	２０２０年	２０２１年		２０２２年
	戸数	戸数	戸数	前年比	戸数	前年比
１月	293	0	324	-	481	48.5
２月	718	626	220	-64.9	894	306.4
３月	365	448	499	11.4	105	-79.0
４月	451	495	240	-51.5	297	23.8
５月	212	1,370	99	-92.8
６月	0	219	403	84.0
７月	340	294	169	-42.5
８月	829	225	739	228.4
９月	1,394	1,122	467	-58.4
１０月	144	298	83	-72.1
１１月	42	41	167	307.3
１２月	423	182	175	-3.8
計	5,211	5,320	3,585	-32.6%	1,777	38.5%

↓首都圏の分譲マンションの発売戸数は景気回復のアベノミクスでは逆に減少している。景気回復は法人税減税までしてもらった企業だけに恩恵、分譲マンションを購入する国民からは実質給与は上げず消費税増税などにより国民不況に陥っているようだ。

以下の資料は不動産経済研究所の発表データに基づく。

首都圏の分譲マンション発売戸数推移
出典：不動産経済研究所
	発売戸数	前年比	備考
2008年	43,733	-28.3%	ﾘｰﾏﾝｼｮｯｸ
2009年	36,376	-16.8%	ﾘｰﾏﾝｼｮｯｸ
2010年	44,535	22.4%
2011年	44,499	-0.1%	東日本大震災
2012年	45,602	2.5%
2013年	56,473	23.8%	消費税駆け込み需要
2014年	44,913	-20.5%	消費増税
2015年	40,449	-9.9%
2016年	35,772	-11.6%
2017年	35,898	0.4%
2018年	37,132	3.4%
2019年	31,238	-15.9%	消費増税
2020年	27,228	-12.8%	新コロナ
2021年	33,636	23.5%

２２年の首都圏マンション発売戸数推移
	22年	21年	前年比
1月	1,128	1,325	-14.9%
2月	2,287	2,243	2.0%
3月	2,492	3,103	-19.7%
4月	2,426	2,089	16.1%
1～4月	8,333	8,760	-4.9%

↓埼玉人気

埼玉県の分譲マンション平均発売価格
	万円	前年比
2015年	4,146
2016年	4,255	2.6%
2017年	4,365	2.6%
2018年	4,305	-1.4%
2019年	4,513	4.8%
2020年	4,565	1.2%
2021年	4,801	5.2%
今年の推移
2022年1月	5,027
2022年2月	5,960
2022年3月	5,961
2022年4月	4,503

[ 2022年6月 1日 ]

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