倒産要約:現役上場会社のテラ(株)(東京)/破産開始決定 東証監理銘柄
東大発バイオベンチャーのテラ(株)(所在地:東京都新宿区西新宿6-5-1、代表:木内清人)は8月5日、東京地裁において破産手続き開始決定を受けた。
負債総額は約1.9億円。
以下要約。
スクロール→
倒産要約版 JC-NET版 |
||
1 |
破綻企業名 |
テラ(株) |
2 |
本社地 |
東京都新宿区西新宿6-5-1 |
3 |
代表 |
木内清人 |
4 |
設立 |
2017年12月. |
5 |
資本金 |
33億円 |
6 |
業種 |
東大発医療医薬ベンチャー企業 |
8 |
売上高 |
2021年7月期、約5億円 |
|
売上高 |
2017年12月期、約9.5億円 |
2021年12月期、約1億円 |
||
8 |
破綻 |
2022年8月5日. |
破産手続きの開始決定 |
||
9 |
破産管財人 |
安達桂一弁護士(岩崎・安達・岡本法律事務所) |
電話:03-3234-5221 |
||
10 |
裁判所 |
東京地方裁判所 |
11 |
負債額 |
約1.8億円 |
15 |
破綻理由 |
同社は東大発の医学ベンチャー企業、上場会社でもあった。同社は提携する医療機関に対してがん樹状細胞ワクチン療法=DC療法やアイマックスがん治療のノウハウを提供していた。 同社は東大発に群がる製薬会社や投資家から資金を集め、研究費など運営費に当てていた。しかし、がん治療も進化し続け、今では著しく差別化を図れるだけの効能はほとんどなく、提携医療機関が減少し続けていた。 そうした中、元代表が所有株を違法手続きで売却していたことが発覚して金融庁から課徴金制裁。その後も破綻した(医)医創会との関係問題、開示情報の不適切開示などが露見して、2021年12月29日には東証から整理銘柄に指定されるなど、東大発ベンチャーとして異彩を放ったものの、ほとんど成果なしの不正・虚偽乱発のブラック上場企業となっていた。
同社はこれまでに65億円を資本調達し、このたび紙切れに化かさせた。また証券会社から投資家はがん治療の東大発ベンチャーという言葉に踊らされ、多くの被害者を出している。ただ、監理銘柄指定以降はババ引き合戦。 |
テラ(株)の財務・業績内容 2021年12月期/千円(連結) |
|||
流動資産 |
294,972 |
流動負債 |
56,992 |
|
|
固定負債 |
70,719 |
固定資産 |
31,433 |
株主資本 |
-167,731 |
関係社長期貸付金 |
1,946,791 |
(資本金) |
3,315,407 |
貸倒引当金 |
-2,003,943 |
(資本準備金) |
3,182,382 |
|
|
新株予約権 |
366,425 |
総資産 |
326,405 |
負債+資本 |
326,405 |