アイコン タイのマリファナ=大麻解禁と今後 ユーターンはできない


タイ誇りの党の党首アヌティン チャーンヴィラクル氏、軍事政権のプラユット・ジャンオーチャー現首相(陸軍大将/国防大臣兼務)下の2019年3月の民主選挙で、115席で与党のタイ統一党は第2党に甘んじたが、連立で51議席を占めた「タイ誇りの党」などと組み、政権を維持した。誇りの党のアヌティン党首(タイ3位の建設会社の社主)を副首相にし、保健相も兼務させた。

アヌティン副首相は、
① 麻薬産地の過去ゴールデントライアングルとされた貧困農家対策、
② タイの水面下に広がるメタンフェタミン中毒者対策、
③ 超過密状態の刑務所の問題を解決
(すべて国民を納得させるための言い訳)、
昨年6月大麻解禁し、大麻の家庭栽培を合法化した。そして修正が図られ、大麻草の中で幻覚作用が強い部位(蕾)の購入に身分証の提示を義務付けたほか、外国人観光客向けの指針も打ち出した(家庭で嗜みには規制はない)。
しかし、大麻の乱用が広がり中毒者は急増している。
(日本では海外での大麻使用も罰せられるが、ほとんど検査は行われない)

 

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タイの規制では大麻に含まれる向精神性化学物質である THC が 0.2% を超える製品の販売は禁止されている。しかし、警察には成分の検査装置もなく取り締まる方法もなく、何が合法で何が違法なのかの区別もつかず、またコロコロ政策が変わるため、まったく動かず野放図になっている。未認可店の取り締まりもほとんどないとされる。

今ではマリファナを使った料理を提供するレストランや、マリファナ・ティーやマリファナ・アイスクリームが販売されている。コンビニでは大麻が入った飲料水も販売されているという。

ネットにはマリファナやマリファナを利用した商品の販売店舗は全国に約4000店舗掲載されているという。通販も行われている。

<米国の前例>
米国ではオバマ政権時代、赤字経営の医薬品会社(上場/代表ら逮捕)が売上増を図るため、医師に合法的にオピオイドを大量処方させたため全国に蔓延。オピオイド中毒死の多さに驚いた米トランプ前政権はオピオイドの処方の運用を厳しく規制したところ、

中国からオピオイド系のフェンタニルの原料が合法的にメキシコに輸出され、メキシコの麻薬カルテルによりフェンタニルが製造され、米国へ大量に密輸出されている。
オピオイド系統薬剤は麻酔や癌などの鎮痛剤として合法的に利用されているが処方には厳格運用が医師の義務付けられている。
現在米国で水面下で流行しているメキシコ麻薬カルテル製フェンタニルはヘロインの数十倍と強力だという。当然、麻薬特有の習慣性も強い。現代版米中アヘン戦争の様相。

オピオイド系はケシから採取される天然由来の有機化合物、米国でのフェンタニルによる年間死亡者数は7万人以上、多くが20代・30代となっている。
米バイデン政権は中国政府に対して、その原料のメキシコ輸出を規制するように要請したが、医薬品原料として輸出しており「知ったことか」と中国から拒絶されている。

米疾病対策予防管理センター(CDC)によると、2021年の麻薬中毒者の死亡数は10万7622人、うちフェンタニルによる死亡数は7万238人、率にして65%と報告されている。

このように大麻も麻薬も一度拡がると規制しても水面下に潜るだけで、効果ある対策はできないのが現実、さらに麻薬カルテルなどに利用され、国家統制が効かない無法組織を拡大させるだけにもなる。

また、大麻利用者はさらに刺激を求め、フェンタニルやヘロインなどに走ることになる。
結局、米政権が規制強化した時と一緒で、変わって麻薬組織が密売し、フェンタニルはコカインなどより安価なため利用者が急増し続けることになる。

米国では医師の処方により拡がったため比較的安価に密売人により販売されているが、利用者が増加し続けており、メキシコ麻薬カルテルの一大収入源となっている。

結果、タイ国はすでに解禁した大麻を規制強化してもできないのが現実ではないだろうか。

多分、米国様用に中国のアジアの友好国(タリバン様・ミャンマー様など)にケシを栽培してもらい、中国が借金のカタに引き取り、一時精製してメキシコに輸出・・・、米国様をヤクの漬物にする所存だろう。金のない国は借金の漬物国にしている国。 

タイの外国人観光客数
2019年、約4000万人(ドイツからの観光客も多い)
2022年、約1180万人(制裁問題からロシアからの観光客が急増している)
2023年、約2500万人が予定されているが、アジア初の大麻解禁で4千万人を超える可能性もある。
2023年1月は約170万人、トップ3はマレーシア人28.8万人、ロシア人20.2万人、韓国人16.9万人。
以上、BBC等多数の報道利用。

タイでは繁華街で大麻販売店が急増。また女性たちも含め家庭で栽培する人が急増している。

 

[ 2023年5月 2日 ]

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