世界的な株式市場に揺さぶりをかけるパッシブファンドの中国・香港株売り越し
パッシブ運用のグローバルファンドがアクティブ運用に続き、中国・香港株市場において売り越しの波が押し寄せています。モルガン・スタンレーの分析によれば、今月に入ってからだけで約3億ドル(約440億円)が売り越され、これまでの買い越しトレンドが逆転しています。
中国株市場は今年に入り厳しい状況が続いており、期待外れの経済指標と市場への弱気なセンチメントが拍車をかけています。香港株のハンセン指数は今月に入り10%近く下落し、主要な株価指数の中で最も厳しいパフォーマンスとなっています。
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一方で、米国と欧州連合を拠点とするアクティブファンドも同様に売り越しに参加しており、今月だけで約5億6000万ドルが中国・香港株から離れました。ただし、昨年末に比べるとペースは鈍化しています。
特に中国の成長株とハイテク銘柄が大きな打撃を受けており、テンセント・ホールディングス、アリババグループ、百度、美団などが今月だけで23億ドルの売り越しの影響を受けています。ヘッジファンドも成長株とハイテク銘柄の下落に備え、今月だけでアリババ、比亜迪、蔚来汽車、JDドットコムを中心に約17億ドル相当のショートポジションを追加しています。
世界的な投資市場において、パッシブファンドとアクティブファンドの売り越しにより中国・香港株市場が大きな圧力を受け、主要な企業の株価にも波及する可能性があります。市場参加者は引き続き市場動向に敏感に反応することが求められるでしょう。
[ 2024年1月19日 ]
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