アイコン スーパーゼネコンランキング  売上高・受注高・受注残高 木材とスチールの相場


スーパーゼネコンは絶好調、建築不良・瑕疵問題もあるが、受注環境は再開発が後を絶たず、容積率も大盤振る舞いで超高層建造物が目白押しとなっている。
日本も富裕層と一般人を分けるマンション開発も麻布台などで始まっており、10億円単位の販売価格でも即売している。ただ、マンションそのものは着工戸数の減少が続いており、民間建築はやはり再開発が牽引している。

政府投資も地方自治体とともに国土強靭化シリーズを2014年から続けており、向こう100年政権が続く限り続くと見られ、ゼネコン・土木業者の受注環境は絶好調が続いている。
特に大型公共投資の工事はスーパーゼネコンの支配領域であり、こうした国土強靭化と都市再開発が主導して、スーパーゼネコンの売上高は2兆円を超えてきており、新バブル時代に突入している。

 

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官庁土木の発注額が増加している。鹿島+大林+清水+大成の受注額は4社合計では23/3期は7,406億円だったものが、24年3月期には1兆0,544億円と42.4%も増加している。

因みに一番官庁工事の受注残を擁している大成を2013年から建築・土木で表にしてみた、これにより、官庁工事がオリンピック工事を経過しても引き続き、増加し続けていることが理解できる。

老朽化インフラや災害防止のための国土強靭化は必要だが、必要なところに予算を配布すべきところ、国債発行以外予算の確保計画もなく、俺らぁが議員さんたちも立ちはだかり、全国津々浦々に予算がタレ流しされ続けている。紙切れを切り続け底なし沼に嵌っており、世界から見た日本の評価がそのまま超円安へ動かしている。

営業利益は杜撰工事による影響もあり、評価はしにくいが、建築資材や外注含む労務費が高騰しており、利益を圧迫していることだけは間違いない。それもこれも岸田政権と経団連の超円安政策によるもの。
なお、スーパーゼネコン各社の詳細は別途個々に掲載済みであり、ご参照いただきたい。


スクロール→

スーパーゼネコン売上高ランキング /億円

 

 

売上高

営業利益

営業

 

 

金額 

前期比

金額 

前期比

利益率

鹿島

24/3.

26,651

11.4%

1,362

10.3%

5.1%

23/3.

23,915

15.0%

1,235

0.1%

5.2%

22/3.

20,796

9.0%

1,233

-3.1%

5.9%

大林

24/3.

23,251

17.2%

793

-15.4%

3.4%

23/3.

19,838

3.2%

938

128.5%

4.7%

22/3.

19,228

8.8%

410

-66.7%

2.1%

清水

24/3.

20,055

3.7%

-246

-

-

23/3.

19,338

30.4%

546

21.0%

2.8%

22/3.

14,829

1.8%

451

-54.9%

3.0%

大成

24/3.

17,650

7.4%

264

-51.6%

1.5%

23/3.

16,427

6.4%

547

-43.0%

3.3%

22/3.

15,432

4.3%

960

-26.4%

6.2%

竹中

非上場

23/12.

16,124

117.2%

456

61.1%

2.8%

22/12.

13,754

109.1%

283

-38.9%

2.1%

21/12.

12,604

101.8%

463

16.6%

3.7%

 

スーパーゼネコン受注状況 (単体)/億円

 

 

国内建築

国内土木

受注

 

 

官庁

民間

官庁

民間

合計

鹿島

24/3.

627

12,957

2,953

1,521

18,058

23/3.

509

10,519

2,665

1,184

14,877

 前期比

23.2%

23.2%

10.8%

28.5%

21.4%

大林

24/3.

728

11,219

2,133

1,147

15,227

23/3.

807

10,123

1,469

1,332

13,731

 前期比

-9.8%

10.8%

45.2%

-13.9%

10.9%

清水

24/3.

1,242

12,380

1,791

1,229

16,642

23/3.

787

10,223

916

1,038

12,964

 前期比

57.8%

21.1%

95.5%

18.4%

28.4%

大成

24/3.

880

8,759

3,667

1,402

14,708

23/3.

1,885

8,961

2,356

1,171

14,373

 前期比

-53.3%

-2.3%

55.6%

19.7%

2.3%

4社計

24/3.

3,477

45,315

10,544

5,299

64,635

23/3.

3,988

39,826

7,406

4,725

55,945

 前期比

-12.8%

13.8%

42.4%

12.1%

15.5%

竹中

23/12.

官民区別なし 

11,740

 

695

12,435

22/12.

10,246

 

352

10,599

 前期比

14.6%

 

97.4%

17.3%

 

 

スーパーゼネコン期末受注残 /億円  手持工事高

 

 

国内建築

国内土木

受注

 

 

官庁

民間

官庁

民間

合計

鹿島

24/3.

1,011

13,679

5,101

2,079

21,870

23/3.

743

11,404

4,390

1,931

18,468

 前期比

36.1%

19.9%

16.2%

7.7%

18.4%

大林

24/3.

1,210

15,698

3,977

1,939

22,824

23/3.

1,213

16,090

3,402

2,100

22,805

 前期比

-0.2%

-2.4%

16.9%

-7.7%

0.1%

清水

24/3.

1,682

14,479

2,916

2,322

21,399

23/3.

1,403

12,529

2,284

2,092

18,308

 前期比

19.9%

15.6%

27.7%

11.0%

16.9%

大成

24/3.

3,054

14,166

5,773

3,013

26,006

23/3.

3,879

13,290

4,229

2,780

24,178

 前期比

-21.3%

6.6%

36.5%

8.4%

7.6%

竹中

23/12.

1,137

11,972

363

332

13,805

22/12.

2,163

11,063

73

281

13,583

 前期比

-47.4%

8.2%

397.3%

18.1%

1.6%

5社計

24/3.

8,094

69,994

18,130

9,685

105,903

23/3.

9,401

64,376

14,378

9,184

97,339

 前期比

-13.9%

8.7%

26.1%

5.5%

8.8%

 

例、大成建設の国内の官庁工事と民間工事の12年間の受注推移

☆新コロナで発注が減った分を22年度から上乗せして発注しているようだ。

1801 大成建設の受注状況推移/億円 (単体)

 

官庁 

民間 

国内

 

建築

土木

官計

前比

建築

土木

合計

2013/3

719

1,816

2,535

 

6,709

737

9,981

2014/3

1,213

1,955

3,168

25.0%

7,230

1,145

11,543

2015/3

1,870

2,848

4,718

48.9%

7,361

1,581

13,660

2016/3

1,430

1,628

3,058

-35.2%

8,618

1,224

12,900

2017/3

2,491

2,236

4,727

54.6%

7,454

1,174

13,355

2018/3

917

1,837

2,754

-41.7%

8,815

2,066

13,635

2019/3

1,828

1,062

2,890

4.9%

8,176

1,234

12,300

2020/3

1,224

1,383

2,607

-9.8%

7,496

1,596

11,699

2021/3

1,320

1,627

2,947

13.0%

8,076

1,410

12,433

2022/3

1,149

1,735

2,884

-2.1%

7,822

1,200

11,906

2023/3

1,885

2,356

4,241

47.1%

8,961

1,171

14,373

2024/3

880

3,667

4,547

7.2%

8,759

1,402

14,708

3期計毎の受注状況(平均的に見るため)

1315

3,802

6,619

10,421

 

21,300

3,463

35,184

1618

4,838

5,701

10,539

 

24,887

4,464

39,890

1921

4,372

4,072

8,444

 

23,748

4,240

36,432

2224

3,914

7,758

11,672

 

25,542

3,773

40,987

 ☆    木材価格とスチールの目安。

(日本円価は実際の相場とは異なる)

 円価は国債相場に為替円を単純に掛け算したもの。

 スチールは中国の不動産不況=建築不況で国際相場は新コロナ前からしても下がっているが、日本価格は岸田プレミアム(超円安政策)により31.2%も高くなっている。

 

木材は米国で新コロナの感染防止のため集合住宅から戸建の需要が拡大し、(米松集成材)木材価格が暴騰、当然投機筋によるもので、新コロナ前より一時4倍高くなった。その後も暴騰暴落を繰り返し、現在も米国では新築需要が旺盛で新コロナ前より30%高水準で落ち着いている。しかし、北米産の輸入材に依存する日本の住宅建材、国際相場と連動するものの、ここでも岸田プレミアムが付き、新コロナ前より87%も高く購入していることになる。

米国は賃金が物価上昇とともに上昇しているが、日本は雀の涙ほどしか上がらず、住宅着工数も減少、消費も減少、自動車も1~4月の販売台数は前年比で2桁(▲16.8%)も減少している。

 


スクロール→

木材とスチールの国際相場と日本の相場

 

対㌦円

対元円

木材

スチール

月末

ドル

2019/12.

107.9

15.56

409.1

44,142

3,747

58,303

2020/12.

103.2

15.86

873.1

90,104

4,220

66,929

2021/12.

115.1

17.89

1147.9

132,123

4,548

81,364

2022/6.

135.1

20.03

657.0

88,761

4,500

90,135

2022/12.

131.1

19.35

496.5

65,091

4,019

77,768

2023/6.

144.3

19.75

544.5

78,571

3,738

73,826

2023/12.

141.0

20.18

575.5

81,146

3,928

79,267

2024/3.

151.3

20.86

584.9

88,495

3,421

71,362

24/5/16.

155.2

21.49

533.0

82,722

3,560

76,504

 19/12

43.8%

38.1%

30.3%

87.4%

-5.0%

31.2%

 23/6

7.6%

8.8%

-2.1%

5.3%

-4.8%

3.6%

・木材は相場指標のLumber (USD/1000 board feet)の相場

・スチールは世界の半分以上生産する中国のSteel Rebar (CNY/T) 相場

 

[ 2024年5月17日 ]

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