アイコン 新エネ車 1~10月の中国勢の世界販売と中国内販売


今年1~10月までに全世界で販売された新エネ車(EV=純電気自動車(BEV)+プラグインハイブリッド(PHEV))の半分近くが中国車であると集計された。
市場調査会社SNEリサーチの集計によれば、今年1~10月に全世界で登録されたEVは1356万台で、前年比23.7%増加した。(昨年は1100万台)
目立つのは中国車の躍進。
今年、新エネ車販売台数のうち、中国メーカーの販売割合は43.1%(584台)で、昨年の38.7%(430万台)より、37%増、159万台増と大幅増となっている。
グローバルEV販売台数は、

1位の中国の比亜迪(BYD)は同期間、前年同期比36.5%増の310万7千台、世界市場シェアは20.8%から22.99%に拡大した。
BYDは、中国市場を中心に様々なセグメント(廉価EVから高級EVまで)とサブブランドを通じてポートフォリオを拡大し、市場シェアを拡大している。

 

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3位の吉利グループは56.6%増の105万4千台、市場シェアも昨年の6.1%から7.8%へ拡大。
4位の上海汽車グループは5.8%、
6位の長安汽車は3.7%、
10位の理想汽車(リオート)は2.9%など多くの中国車が販売台数とシェアの面で上位を形成している。
2位の米テスラはEV販売のみだが、昨年の同期間より▲1.1%減の142万5千台。市場シェアも13.1%から10.5%に後退した。

5位のフォルクスワーゲンは、昨年の同期間より0.8増加した78万7千台販売、市場シェアは7.1%から5.8%に後退した。
7位BMWもシェアが3.7%から3.1%、
8位ステランティスも4.4%から3.0%に下がった。
韓国の現代自と起亜は共に前年比▲3.4%減の45万5千台のEV等新エネ車を販売し、市場シェアが4.3%から3.4%に下がった。
(GMの販売台数が掲載されていない。4位前後と見られる)

中国がグローバル市場シェアを拡大しているのは内需市場の拡大にある。中国はグローバル新エネ市場の58.2%を占める世界最大市場。
中国自動車メーカーは、自国市場のシェアを2021年から急速に高め、2020年43%の国内シェアを2024年にはこれまでに60%を超え、中国進出の外資メーカーを押し出しているが、こうした流れがグローバルEV市場のシェアに直結している。
以上、報道参照

経済低迷の中国であるが、経済回復を図るため、再び購入補助金を老朽化車両の買換車に対して交付、ナンバープレート優先取得権など得点も以前から付いており、販売台数を拡大させている。また、中国勢は国内でEVもPHVも低価格車開発を競争し、販売しており、販売拡大を牽引している。
だが、補助金が付かない車両の販売は低迷、全体では今年6~9月までの4ヶ月間前年割れとなっていた。そうしたことから10月から購入補助金を拡大させたところ、大幅販売増となっている。
BYDの国内販売の低価格車、海鷗(EV)7万元台~、海豚(EV)8万元台~、秦(PHV)8万元台~など、こうした車両の販売台数が急増、ほかのメーカーも廉価版の開発販売競争を加速させ、全体の販売増ともなり、10月は全体でも販売増となっている。

リスク
トランプ政権がマスク氏の貢献もあり、現行IRA法に基づく購入補助制度をどうするのか不明だが、購入補助金の減額や停止に至れば、米国ではさらに新エネ車の販売台数は落ち込むものと見られる。

欧州ではドイツが昨年12月で補助金を打ち切っており販売台数が減少、そうしたなかで販売台数増となったのが安価な中国勢のEV輸入車、そのためEUは急遽、中国車に高関税を賦課し始めている。
ただ、欧州ではウクライナ問題を契機に、物価高もあり、自国主義=民族主義政党が台頭してきており、自動車メーカーを持たない国では中国勢車両に高関税に反対する勢力がさらに台頭してくるものと見られる。

長期のウクライナ戦争は、米国がロシアから巨大な欧州の天然ガス・石油の消費市場を取り上げたユダヤ石油等エネルギーメジャーによる戦争とのえげつない見方もなされている。
米国ではほとんどなかったLNGの生産施設を増加させ・生産量を急拡大させてきている。そのほとんどは欧州向けとなっている。


スクロール→

↓中国の自動車販売内容

データはマークラインズ社公表資料より

1~10月までの中国自動車販売台数 商用車含む

 

24年

23年

前年比

 

万台

万台

全販売台数

2,462.4

2,397.6

2.7

 EV

583.0

515.9

13.0

 PHV

391.5

211.6

85.0

 FCV

0.5

0.4

27.4

ほか内燃機車

1,487.4

1,669.7

-11.0

中国では製造会社に対しては「中国製造2025」(国産国消/中国製品製造工場はすべて対象)の政策により補助金がばら撒かれており、自動車でも中国勢が培ってきた新エネ車については、さらに車両購入者に対して補助金をばら撒いている。2024年の買い替え奨励補助金は全体の景気悪化からの回復政策も支援し、補助額が拡大されている。

 

 


スクロール→

中国自動車販売台数推移 (工場出荷台数) /千台

 

21

22

23

23/22

24年

24/23

1

2,503

2,531

1,649

-34.8%

2,439

47.9%

2

1,455

1,737

1,976

13.8%

1,584

-19.8%

3

2,526

2,234

2,451

9.7%

2,694

9.9%

4

2,252

1,181

2,159

82.8%

2,359

9.3%

5

2,128

1,862

2,382

27.9%

2,417

1.5%

6

2,015

2,502

2,622

4.8%

2,552

-2.7%

7

1,864

2,420

2,387

-1.4%

2,262

-5.2%

8

1,799

2,383

2,582

8.4%

2,453

-5.0%

9

2,067

2,610

2,858

9.5%

2,809

-1.7%

10

2,333

2,505

2,853

13.9%

3,053

7.0%

11

2,522

2,328

2,970

27.6%

 

 

12

2,786

2,556

3,156

23.5%

 

 

年計

26,250

26,849

30,045

12.0%

24,622

2.9%

前年比

3.8%

2.1%

12.0%

 

2.9%

 

 

 

[ 2024年12月 8日 ]

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