アイコン 原油価格急落 66ドル台 関税爆弾による経済悪化需要低迷と増産のW


原油価格が急落している。

4月3日のWTIは前日比▲4.74ドルの大幅安の66.97ドル付近で推移している(日本時間4日03時00分現在)。
需要先の東アジアや東南アジアの経済が、トランプの関税爆弾で景気が悪化し需要減を予想し、値を下げている。
それに加え、OPEC+が増産を前倒して4月から開始すると発表、原油価格がトランプ関税爆弾で世界経済の低迷、需給バランスが崩れ、価格は下がると予想している。

OPEC+はこれまで長期間、値崩れ防止に協調減産してきたが、最近、カザフが掟破りで増産、産油国の中でも新興国が国内の経済問題も抱えOPEC+に叛旗を翻している。
今回のOPEC+会合ではそうしたメンバーの要望も組み、増産に踏み切るもの。

カザフの生産量はOPEC+の計画では日量150万バレル、現実には176万バレル生産しているものの、OPEC加盟国ではなく、+はOPECとは協力関係にある。カザフのほか+国で増産が相次ぎ、今回の会合では実際の生産量に同調するもので、正式増産量は17万バレル/日、程度、カザフだけでも20万バレルあまり超過増産している。

 

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OPEC+は楽して儲けようと減産して価格をコントロール、日量600万バレル、世界需要量の6%を減産してきた。しかし、OPECの+メンバーはロシアを除き疲れたようだ。
+のカザフの増産はシェブロン(ユダヤ系の米ロックフェラー財閥系)が生産しているもの、トランプの増産要請に応えたものとも見られている。しかし、トランプはベネズエラではバイデンがシェブロンに生産を再開(国有化→改修工事できず生産停止施設)させたが、トランプはシェブロンのベネズエラでの生産認可を最近取り消している。

中国経済は、習近平の不動産バブル崩壊の自滅政策=三条紅線により、内需は不動産投資や消費が低迷し続けている。公共投資のインフラ投資で景気浮揚策を採るが、不動産投資に失敗などして地方政府に財政余力はなく、また、経済規模が大きく、少々インフラ投資しても景気を扶養させるには至らない。
中国は昨年8月から断続的に総合的な経済対策を講じているが、すでに息切れ状態、そうした中でのトランプの関税爆弾の威力は強力に作用する。
世界3大経済圏の一つ、欧州・EUは中国製電気自動車に関税措置、米国の鉄・アルミ製品に対する関税爆弾では、EU域内企業を優先するとして、鉄・アルミ製品の輸入は、輸出国の過去の実績に基づき、総量規制を講じている。

今回までの対中トランプ関税爆弾3連発により外需もキナ臭くなっている。米国や欧州だけではなく、東南アジアも大きな関税爆弾を落とされており、中国企業の進出先の国でもあり、中国は直接・間接ともに大きな影響を受けることになる。


米国への輸出を欧州へ振り向けても、欧州は産業保護ですでに域内輸入規制しており、新興国への輸出拡大を図ったとしても需要は限られ厳しい。中国が懇意にしている東南アジア諸国も下記のようにトランプから関税爆弾を落とされており、経済は低迷するしかない。


スクロール→

アジアへのトランプ関税爆弾

 

相互関税/掲載ない国は一律10

 

カンボジア

49%

 

ラオス

48%

 

ベトナム

46%

 

スリランカ

44%

 

ミャンマー

44%

 

バングラデシュ

37%

 

タイ

36%

 

中国

34%

 

台湾

32%

 

インドネシア

32%

 

パキスタン

29%

 

カザフスタン

27%

 

インド

26%

 

韓国

25%

 

日本

24%

 

マレーシア

24%

 

ブルネイ

24%

 

フィリピン

17%

 

●掲載されていないアジアの国は一律10%

 

・トランプ米政権は中国に対して2月4日から10%、3月4日からさらに10%の計20%の追加関税を実行しており、4月3日からは34%が追加され、計54%。2月3日以前は最高25%の関税だったことから、最高は79%になる(自動車は100%で別)。

 
 
 
 
 

 

★原油価格は中国の景気によっても大きく変動する。

中国の輸出・輸入・貿易収支 /億ドル

 

輸出

前年比

輸入

貿易収支

23/1.

284.4

-12.0%

192.5

91.9

23/2.

208.6

-2.9%

196.6

12.0

23/3.

302.4

10.9%

225.3

77.1

23/4.

288.0

7.1%

203.0

85.0

23/5.

280.9

-7.6%

215.7

65.2

23/6.

283.3

-12.4%

213.8

69.5

23/7.

280.7

-14.3%

201.3

79.4

23/8.

283.8

-8.5%

216.6

67.2

23/9.

296.4

-6.9%

221.3

75.1

23/10.

274.2

-6.6%

218.3

55.9

23/11.

292.6

0.7%

223.5

69.1

23/12.

303.2

2.1%

228.5

74.7

23計

3,378.5

-4.7%

2,556.4

822.1

24/1.

306.3

7.7%

222.6

83.7

24/2.

221.7

6.3%

180.8

40.9

24/3.

279.4

-7.6%

220.7

58.7

24/4.

291.9

1.4%

219.9

72.0

24/5.

301.7

7.4%

220.0

81.7

24/6.

307.3

8.5%

208.4

98.9

24/7.

300.2

6.9%

215.0

85.2

24/8.

308.3

8.6%

217.0

91.3

24/9.

303.4

2.4%

221.7

81.7

24/10.

308.9

12.7%

213.1

95.8

24/11.

312.0

6.6%

214.7

97.3

24/12.

335.6

10.7%

230.7

104.9

24計

3,576.7

5.9%

2,584.6

992.1

25/1.

539.9

2.2%

369.4

170.5

25/2.

 

原油価格 先物市場

 

WTI

東京ドバイ

月末

ドル

19/12.

60.7

42,920

23/12.

74.1

66,440

24/3.

83.1

77,560

24/6.

81.5

82,290

24/9.

68.1

61,990

24/12.

71.7

69,160

25/1.

72.5

70,460

25/2.

69.7

66,200

25/3.

71.4

65,280

4/3

66.8

61,260

 

 

 

[ 2025年4月 4日 ]

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