【経済ミニコラム】東海地方の食品産業が、地域資源を活かしたブランド戦略で存在感を高めている。三重の伊勢茶や愛知の八丁味噌、岐阜の朴葉味噌など、伝統の味に現代的な価値を加え、首都圏や海外市場への販路拡大を狙う動きが活発だ。若手経営者を中心にSNSやECサイトを駆使した情報発信が進み、観光と結びつけた体験型マーケティングも注目されている。行政や商工会も、輸出支援や認証制度の活用などで後押し。地元の味を“地元だけのもの”にとどめず、地域経済の牽引役へと育てる動きが広がる。今後は品質とストーリー性を両立させた商品展開がカギを握るだろう。