4月の中国自動車販売状況 自動車関税引き下げにトヨタ「レクサス」値下げへ
中国は7月1日から、自動車の輸入関税を25%から15%に引き下げることを決定している。
新浪財経は5月23日、中国政府が輸入自動車の関税引き下げを決定したことを受けて、トヨタ自動車が高級ブランド「レクサス」を中心に値下げを表明したと伝えた。値下げ幅については5月末までに決定するという。
記事は、「中国で生産していないスバルの関係者も含め、日本の自動車メーカー全体で歓迎ムードが広がっている」と紹介した。
トヨタの関係者は「速やかに輸入車の値下げを実施し、競争力のある製品を中国の消費者に提供したい」と述べたことも伝えた。
そして、「トヨタは2017年に日本から中国へ14万6000台の自動車を輸出しており、その大部分がレクサスで、約13万台を占めている。値下げの対象は高級ミニバンのアルファードなども含まれ、高級車に対する中国消費者の需要をさらに刺激するものとなるかもしれない」と指摘した。
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一方で、「日本メディアは、日本メーカーは現地生産と販売拡大に力を入れており、業績に与える影響には限りがあると分析している」と紹介。「2017年には中国で152万台を販売し、日系車の中で最も多く売り上げた日産は、日本からの輸出車は販売台数の1%にも満たず、そのほとんどが高級ブランド『インフィニティ』。しかもこの『インフィニティ』も現地生産の方向で進めているところだ」と伝えた。
さらに、「ホンダの戦略は、現地生産を通して中国人の好みに応じたデザインの乗用車やSUVの販売数を伸ばすという方法。三菱も現地生産によって、燃費偽造問題の中で業績回復の助けとしている」と指摘している。
記事は最後に「欧米のメーカーも含め、中国市場における販売競争は日に日に激しくなっており、関税の引き下げは、この競争をより激しいものとするかもしれない」と結んだ。
以上、
中国も販売の伸び率は低くなっている。一方で、中国勢のシェアは高くなっており、インセンティブ(販売奨励金)販売も強化されている。
SUBARUは中国進出の認可を当局に出し続けているが、尖閣問題のしこりもあり、トヨタ系とみなされたまま、進出を認可されない。中国では、米国との貿易戦争の結果、そうした規制を緩和する動きもあり、同社の進出が期待される。しかし、同社は日本国内で不正データ問題を抱えており、まずは解決すべし。
日系車の中国販売状況
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2018年
|
4月
|
1~4月
|
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|
販売台数
|
前年比
|
販売台数
|
前年比
|
日産
|
125,219
|
18.9%
|
461,350
|
9.9%
|
トヨタ
|
117,900
|
9.0%
|
439,800
|
9.0%
|
ホンダ
|
101,027
|
-8.8%
|
401,853
|
-4.0%
|
マツダ
|
24,572
|
7.6%
|
102,022
|
16.9%
|
<ホンダ>
同社は、これまで快調に飛ばしてきた中国市場であるが、今年2月、初歩的ミスをおかし、売れ筋のCR-Vが、寒冷地でエンジンストップし、リコールとともに販売一時停止に至り、4月も4月までの累計でも前年比で落としている。まだ、エンジンが改善していないようだ。4月は全体化の販売台数が2桁伸びており、そうした中でのマイナスは痛い。
日本自動車メーカートップの誰かさんが述べたように、少々問題があろうが、まずは販売してリコールし改善していけばよいという考え方そのものが、日本品質を損なう結果をもたらしている。トップがそうした考え方ならば、下はもっとひどい状況になり、製品に反映していく。
中国 ホンダ販売台数
|
||
|
販売台数
|
前年比
|
2015年
|
1,006,332
|
32.5%
|
2016年
|
1,247,713
|
24.0%
|
2017年
|
1,441,307
|
15.5%
|
18/1月
|
126,174
|
10.9%
|
18/2月
|
77,065
|
-5.9%
|
18/3月
|
97,587
|
-13.0%
|
18/4月
|
101,027
|
-8.8%
|
18/1~4月
|
300,826
|
-4.0%
|
2018年4月中国自動車販売状況
|
||||
中国汽車工業協会版ほか
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||||
|
4月
|
1~4月累計
|
||
|
台数
|
前年
|
台数
|
前年
|
|
(万台)
|
同月比
|
(万台)
|
同月比(%)
|
乗用車
|
191.44
|
11.1%
|
801.14
|
4.4%
|
うちセダン
|
92.83
|
10.8%
|
379.05
|
3.0%
|
うちSUV他
|
98.61
|
11.5%
|
422.09
|
5.7%
|
商用車
|
40.42
|
12.9%
|
148.99
|
6.5%
|
総計
|
231.86
|
11.4%
|
950.12
|
4.7%
|
民族系と外資系別
|
||||
2018年
|
4月
|
1~4月累計
|
||
|
台数
|
前年
|
台数
|
前年
|
|
(万台)
|
同月比(%)
|
(万台)
|
同期比(%)
|
民族系
|
81.04
|
10.5%
|
357.45
|
3.5%
|
独系
|
39.08
|
20.4%
|
166.78
|
9.3%
|
日系
|
33.92
|
2.0%
|
134.57
|
4.0%
|
米国系
|
22.1
|
3.0%
|
88.12
|
-1.5%
|
韓国系
|
10.31
|
101.7%
|
34.79
|
7.2%
|
仏系
|
3.43
|
19.9%
|
13.79
|
5.1%
|
・中国汽車工業協会版
|
中国民族車の販売推移
|
|||
|
販売台数
|
前年比
|
シェア
|
2013年
|
722.20
|
11.4%
|
40.3%
|
2014年
|
757.33
|
4.1%
|
38.4%
|
2015年
|
873.76
|
15.2%
|
41.3%
|
2016年
|
1,052.86
|
20.5%
|
43.1%
|
2017年
|
1,087.23
|
3.2%
|
43.9%
|
18/1月
|
106.87
|
9.4%
|
43.5%
|
18/2月
|
69.92
|
-11.0%
|
47.3%
|
18/3月
|
99.62
|
4.1%
|
45.9%
|
18/4月
|
81.04
|
10.5%
|
42.3%
|
18/1~4月
|
357.45
|
3.5%
|
44.6%
|
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[ 2018年5月24日 ]