アイコン イエメン フーシ派、紅海でサウジタンカーを攻撃 スエズ運河経由輸出停止

 

 

ロイター通信は26日、サウジアラビアは26日までに、紅海を航行中の同国原油タンカー2隻がイエメンのイスラム教シーア派系武装勢力フーシ派に襲撃されたため、紅海経由のタンカーによる輸送を一時停止したと表明した。
こうしたことを受け、原油価格は高騰するものだが、米原油在庫減で高くなっていたこともあり、それほど反応せず、26日のWTI価格は0.35%高の69.54ドル付近(27日06時43分)で推移している。
ただ、米経済の好調さから、米国では消費量の増加が見込まれ、強気の相場は変わらない。(なぜかしら、最近、米国の原油掘削稼動リグ数が増加していない。3月末の週798本、4月825本、5月859本、6月858本、7月21日858本。お話し合いでもしているのだろうか)

紅海の問題は、サウジは世界屈指の原油輸出国で、長期化すれば原油価格に影響が出る可能性がある。
サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相によると、タンカー2隻が襲われたのは25日で、うち1隻に小さな傷ができた。「安全が確認されるまでバブエルマンデブ海峡を通る原油輸送を停止する」と話した。

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同海峡はイエメンに面し、幅は約30キロ。船舶関係者はロイターに、アジア方面への船舶に大きな影響はないが、欧州や米国に向かう船の輸送費が上がる可能性があるとしている。
サウジは2015年、隣国イエメンの内戦に介入し、イランと関係が深いとされるフーシ派と戦闘を繰り広げ、サウジ主導のアラブ連合軍は、最近、フーシ派の拠点サヌアを攻撃、空港を占拠しフーシ派を追い立てている。ただ、フーシ派は元北イエメンの紅海側を支配しており、サウジの首都リャドなどにミサイル攻撃を仕掛けるなどしてきたものの、タンカー攻撃はしてこなかった。拠点攻撃を受け、最後の手段に及んでいるものと見られる。

イランは米国が11月4日、経済封鎖(イラン産原油輸入国の制裁)を行うならば、ほかの国も販売できなくするとも発言しており、ホルムズ海峡の機雷封鎖も視野に入れている発言と受け止められている。
もしもイランが機雷を敷設した場合、掃海は米主導のNATO軍がイラン政治家と宗教指導者たちを壊滅しない限り不可能と見られる。

紅海側は、スエズ運河経由で欧米へ輸出するライン、
ホルムズ海峡側は、機雷敷設の場合サウジ、UAE、イラク、クウェート、カタールなどの産油国の輸出が実質不可能になるおそれが高い。

米トランプはこれまで発言してきたことは、時間をかけてもすべて実行に移しており、イランは原油輸出が実質不可能になる可能性が高い。
イランはほかにめぼしい産業はない。前回の経済制裁より、トランプ制裁は強固であり、トランプ政権は、世界で1国もイラン産原油を輸入する国がなくなると豪語している。
当然、ホルムズ海峡の機雷封鎖も考慮される。
米中貿易戦争より、ホルムズ海峡封鎖は、原油価格を暴騰させ、アメリカ合衆国を含め世界経済に大ダメージをもたらす可能性が高い。
日本は8割方ホルムズ海峡経由で原油を輸入している。
米トランプは、うわべは原油価格は高すぎるとしているが、内心は高騰を期待しているのかもしれない。そのために貿易戦争を仕掛け、米国産原油やLNGを戦争相手国に半強制的に購入させ、ほくそ笑みたいようだ。
米国がこうして米国産原油の購入国先を拡大していけば、世界経済のの後退局面では、同盟国であるサウジなどの中東産油国とも衝突する可能性もある。

戦争は実弾攻撃の戦争も貿易戦争も止めませう。和を以て貴しとなす。

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[ 2018年7月27日 ]

 

 

 

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