アイコン 米中貿易戦争 米自動車メーカーに与える影響

 

 

米トランプ政権は、これまでに中国からの輸入2500億ドル相当(全輸入の50%)を制裁、残るは2500億ドル相当。
一方、中国は、こうした米国に対して1100億ドル相当(同85%)を報復制裁し、残るは200億ドル程度。
圧倒的に米国有利に見えるが・・・
トランプ政権が残る2500億ドルを制裁発動するならば、アップルなどの多くの米国企業が中国で生産する製品を米国自身が制裁課税することになり、これまで回避していたiPhoneやPC、タブレット類等電子機器が関税付きの高い価格で、米消費者自身が購入することになる。
 (米国が中国から輸入する5000億ドルのうち、60%は米国企業が直接、間接、中国で製造し輸入しているものであり、これまでの2500億ドル制裁では、米経済にも直接影響するそうした分のほとんどを回避して制裁は行われている。)

<米自動車メーカーのサプライチェーの組み込まれている中国>
また、中国が米自動車メーカーのブレーキシステム部品等の約31%を中国が製造し、また、主要部品の金属プレス金型の大半を中国企業が受託している。これらの部品を中国側が、輸出において遅滞させた場合、米国では生産能力が限られ、自動車メーカーの生産に問題をきたすことになる。
米国の自動車部品の輸入では、中国はメキシコに次ぐ2位の180億ドルを輸出している。

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<すでに米自動車は中国で販売減に・・・不買>
米自動車メーカーの中国での生産車の販売は、今年5月から2桁のマイナスに転じており、1~8月までの累計でも▲10.2%減となっている。
輸入車については、中国はこれまでの25%関税を7月から15%に引き下げ、同部品も6%i引き下げている。
ただし、米国からの輸入車や部品については制裁報復により25%が適用されている。輸入車販売が少なく米メーカーに与える影響はフォードのリンカーンブランドくらいであるが、部品は大きな影響を受ける(大きな打撃を受けるのは米産車を中国へ輸出しているBMWやベンツなどが大きな影響を受ける)。

中国の人口は約14億人、うち約9千万人が共産党員、こうした細胞を動かし本格不買運動を始動させた場合、2009年に経営破たんし、一時国有化され財務力に脆弱なGMは、2017年には405万台も中国で販売しており、撤退しなかった韓国GMも販売不振(今年1~8月世界販売▲15.3%減/うち韓国▲37.1%減/今年韓国での販売比率19.0%、昨年期25.8%)で問題を抱える中、再び危機を迎えることになる。9月末の中国での330万台のリコールも、中国当局の要請に基づくものだった。

米自動車メーカーが中国との関係で直接被害をこうむれば、米国民は対中国でまとまろうが、企業や米国内のサプライチェーンにとっては大きな被害が生じることになる。
貿易戦争に勝者はいない。
米国では、景気好調の中で、大型減税など人工的施策で更なる景気好調は、すでにバブル化し、労働者労働者不足も、不法移民者の収容も強化され、いよいよ賃金上昇圧力も強まっており、原油高も加わり、インフレが急速に進む材料が増え続けている。その経済のダイナリズムは小手先ではコントロールできるものではない。そのために各国には中央銀行が存在している。
「私は低金利が好きだ」「FRBは間違っている」は単なる企業経営者の言葉だ。

中国市場における米国勢の販売台数
 
2016年
2017年
2018年
/万台
台数
前年比
台数
前年比
台数
前年比
1月
26.90
10.3%
26.51
-1.4%
26.53
0.0%
2月
17.21
-1.0%
16.95
-1.5%
16.75
-1.1%
3月
23.96
8.4%
24.62
2.7%
22.74
-7.6%
4月
19.72
9.0%
21.45
8.7%
22.10
3.0%
5月
20.16
9.3%
22.15
9.8%
19.63
-11.3%
6月
21.70
1.7%
23.50
8.2%
18.12
-22.8%
7月
21.02
43.5%
20.25
-3.6%
16.83
-16.8%
8月
24.01
32.5%
24.76
3.1%
19.15
-22.6%
9月
28.33
26.5%
28.91
2.0%
 
 
10月
28.51
17.9%
29.97
5.1%
 
 
11月
31.45
15.2%
31.74
0.9%
 
 
12月
32.66
4.6%
33.15
1.5%
1~8月
合計
296.46
14.2%
303.95
2.5%
161.85
-10.2%
中国計
2437.69
14.9%
2,471.83
1.4%
1,519.26
2.6%
・GMは2017年中国で404万台販売(輸入車と3社合弁生産車含む)。
・中国計は乗用車の工場出荷ベースの販売台数の総計、GMは商用車もあり
2018年の合計は1~8月までの乗用車の累計値
・中国汽車工業協会版、マークラインズ参照
 

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[ 2018年10月12日 ]

 

 

 

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