アイコン 朴槿恵前大統領裁判 高裁差し戻し サムスン李在鎔副会長も/韓国大法院判決

 

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韓国の大法院の院長は、文在寅大統領が2017年8月、大法院や高裁の判事経験がまったくない地方の春川地方裁判所の所長を異例中の異例で大抜擢した。

韓国大法院(最高裁)は29日午後、崔順実ゲート事件、長年のオカルト知人、崔順実被告と共謀してサムスングループなどから多額の賄賂を受け取ったとして収賄罪などに問われた前大統領、朴槿恵被告(67)の上告審で、懲役25年、罰金200億ウォン(約17億4000万円)とした二審判決を破棄し、審理をソウル高裁に差し戻した。

また、朴被告側への贈賄罪などに問われ、二審で懲役2年6ヶ月、執行猶予4年の判決を受けたサムスングループ経営トップのサムスン電子副会長、李在鎔被告(51)の判決も破棄し、高裁に差し戻すよう命じた。贈賄と認定した額が大幅に増えた。

大法院は、朴被告の一審、二審の担当裁判所が、ほかの罪と区別して判決を出すべき収賄罪を分離せず、法に違反したと判断した。
韓国の公職選挙法では、大統領などの公職者に適用された特定犯罪加重処罰法上の収賄罪は、その他の罪と分離して宣告するよう規定されているが、朴被告の一審、二審判決は同規定から外れ、まとめて宣告されていた。

大法院の判断により、朴被告の差し戻し審では、有罪が認められた収賄罪について、ほかに問われている職権乱用罪や強要罪などと区別して判決を言い渡す必要がある。分離して判決を出す場合、量刑は重くなる可能性が高い。

<サムスン電子副会長>
一方、大法院はこの日、サムスンが提供した賄賂の金額に関し、李在鎔被告に対する二審判決で無罪と見なした部分を新たに賄賂と認定した。
サムスンが崔被告側に提供した馬3頭について、所有権そのものを譲り渡したものとみて馬の購入額34億ウォンを賄賂と判断した。
李被告の二審では馬の購入額ではなく馬の使用料の部分のみを賄賂と認定した。

大法院はあわせて、李被告の二審判決で賄賂と認定されなかった冬季スポーツ英才センターへの支援金16億ウォンも賄賂だとの判断を示した。
サムスンには李被告への経営権承継という包括的な懸案が存在していたことから、対価関係が認められるとした。

・・・政府系の国民年金が、第一毛織(合併比率1)とサムスン物産(0.35)の合併で、合併比率を米ハゲタカ投資ファンドのエリオットが問題だとしたものの、旧サムスン物産の10%の大株主だった国民年金が合併に賛成し、合併が承認された。国民年金を賛成させるため、朴大統領側に贈賄工作した認定されている。当時の国民年金の理事長は当問題と積弊清算により逮捕されている。

その後、合併比率を大きく左右する第一毛織傘下のバイオロジスティクスの数千億円に上る巨額粉飾決算が明らかにもなっている。第一毛織が合併比率で有利になるよう意図的に粉飾したと見られている(検察が捜査しているが時間の引き延ばしがなされている。検察も派閥は文派とプロパー派に分かれている)。
第一毛織がサムスン電子の直接間接の大株主であり、李一族が第一毛織を支配していた。当合併により、両社を合併させ李一族が支配することで、サムスン電子の支配をより確実なものにした。

韓国はこうした財閥の循環出資により創業家による支配構造となっており、その流れが未上場も会社も多く、複雑かつ不透明であり、批判されている。しかし、問題だと国会で騒がれても、いつも冷めるのも早く、何も変わっていない。それ以前に、一部、持株会社方式に変更した財閥もある。第一毛織とサムスン物産は共に上場会社であった)

李被告は一審で懲役5年の実刑判決を言い渡されたが、二審の執行猶予付き判決を受けて保釈された。差し戻し審で再び実刑判決が出される可能性がある。
ただ、文在寅氏は李在鎔副会長をインドまで呼び出し、インド首相にサムスン電子のインドのスマホ工場をPR、それ以降、2人は蜜月時代を築き上げている。

大法院の院長は当然、忖度した判決を出すものと見られる。李副会長は、差し戻されたことから、再度高裁で判決を受けたとしても、大法院に上告することができ、忖度という鼻薬が効き、最悪のケースでも、収監は大法院の確定判決で実刑判決が出るまで見送られるものと見られる。

文政権から保守政権に変われば、保守側は当蜜月を快く思っておらず、逆積弊清算で実刑の確率が高くなる。
文大統領の任期は2022年5月9日まで。それまでには決着はついているものと見られるが・・。
以上、
 

[ 2019年8月29日 ]

 

 

 

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