アイコン 新型コロナウイルス 再陽性化と再発症問題


韓国では、感染者の再陽性化は4月28日時点で277人報告され、再発症感染者は5月8日00時現在65人が判明している。
再陽性化問題は、日本の隔離解除条件の重大な問題との関係もあり、韓国臨床医の現在の見解を掲載してみた。

これについて4月30日、韓国疾病管理本部中央防疫対策本部・中央臨床委員長の呉明燉ソウル医大感染内科教授は、RT-PCR検査機により、死滅したウイルスが検出されて陽性判定が出、再活性化の可能性については「ウイルス学的に不可能だと考える」としている。

「ウイルスは、細胞の中に入って生きる。コロナに感染すれば呼吸器の上皮細胞にウイルスが入り、増殖を始めて1~2週間で死滅する」と明らかにした。
ただ、ウイルス遺伝物質が上皮細胞内の細胞質に残っている可能性があると指摘、
「ウイルス遺伝物質は細胞内で増殖するため、ウイルス遺伝物質は上皮細胞内の細胞質に存在することになる。これが細胞の外に出てくれば検出される」、
「ウイルスが生きている場合、細胞の外に放出されたウイルスが細胞の培養で育つことになる。免疫が作動してこれ以上育たないとしても、一部の細胞の中に入っていた死滅したリボ核酸(RNA)は、細胞の中に残ることになり、こうしたウイルスRNAが、上皮細胞が脱落する時に体の外に排出されることになる」とし、排出されたウイルスRNAが検査で検出される可能性があるとしている。

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「ほかの上皮細胞に比べて体内の呼吸器の上皮細胞は寿命が長く、いわゆるハーフライフ(半減期)が3ヶ月まで可能と知られている」と説明している。
死んだウイルス遺伝物質が上皮細胞に残っていて、上皮細胞が剥がれ落ちながら発見される場合には、死んだウイルスが2、3ヶ月後にも出てくることがあるという。

韓国の臨床委もPCR検査の限界のため死んだウイルスの欠片が検出されて再陽性判定が出ると主張している。

臨床委は「コロナウイルス(HCoV-229E)の人体研究結果や新型コロナを誘発する現コロナウイルス(SARS-CoV2)の動物実験の結果を見ると、最初のウイルス感染後、生体内の免疫力は1年以上維持されるため、別のコロナウイルスに再感染する可能性は非常に低い」と説明した。

注、断定した表現を使用しているが、新コロナウイルスが検出されてまだ5ヶ月、抗体が1年以上維持される根拠が示されていない。新コロナウイルスとほかのコロナウイルスと同じだとはまだ断定できる時間ではない。

新型コロナウイルス(SARS-CoV2)に対する抗体の検出は、重症感染者は1~2週間、軽症感染者は2~3週間に検出することができると明らかにしている。

ところが、韓国の保健当局は、臨床医と異なり、再陽性反応が出るたびに新たにウイルスに感染する「再感染」より、体内に残っていたウイルスが増殖する「再活性化」にウエイトを置いている。
隔離解除の陰性検査2回で、少量のウイルスでは機器が陰性判断する可能性があるとし、残ったウイルスが再活性化する可能性があるという。

韓国で再発症した30代女性について、「(ウイルスの)数値が一定基準以下に下がれば陰性と判定する。この患者は数値が下がってから再び上がった事例とみている」
「ウイルスが抑制されていたが患者の免疫力低下や高齢という理由から再発した可能性を考えてみなければならない」
「新型肺炎の場合さまざまな研究を通じ感染後1週間ほどで免疫グロブリン抗体(IgM、IgG)ができることがわかった。2週間後にはほぼ90%で抗体ができる。しかし免疫低下者や高齢層の場合、抗体がうまくできないこともあり再感染の恐れがある」

「研究が必要だが、中国で報告されたものによると、再感染者の伝染性は非常に低い。しかしまだ、はっきりと明らかになっていないだけに再発事例をモニタリングし、2次、3次感染が生じないか綿密にチェックしなくてはならない」

「新型肺炎に感染し回復した人たちに抗体ができたのか、抗体がどれだけ続くのか、どれだけあれば防御が可能なのかを究明しなければならない」

武漢市保健当局は2月、退院患者を別途施設で2週間隔離する案を勧告から強制事項に変えていた。(中国の医師は、初期段階で再陽性確率は14%というデータを発表していたことによるものと見られる)
以上、

呉委員長の再陽性化の説明だと、隔離解除者が277人(4月28日時点)、これに対して5月8日現在の65人が再発症している現実の説明は解明できない。これまでの知見と理論に溺れているようだ。
上述の30代女性のように、ウイルスの数値がいったん下がったが、再び上昇したと考えるのが妥当だろう。
武漢の別の医師も、2回のPCR検査だけではなく、血液検査により免疫検査も行う必要があると発表していた。

熊本市では、1番目の感染女性が、2回の陰性検査で退院後、自宅で戻り母親とせいかつしていたが、1週間後に発熱し再陽性化、同居していた母親も感染していた。

日本の厚労省と神奈川県などの自治体は怖いのは、隔離解除に際し、14日間隔離し、PCR検査で陰性化検査をせず解除している。
厚労省は2度の陰性検査結果に基づくとしているものの、但し書きをつけ、抜けがきできるようにしている。(WHOも2回の陰性検査結果により隔離解除とし、非常時にのみ検査なしを認めている)

これを利用し、神奈川県や大阪府は14日間隔離、電話一本で隔離解除している。そうした中、神奈川県では軽症発症感染者が自宅隔離、2週間後、医師や保健所との健康ヒアリングもなくほぼ自動的に隔離解除された。しかし、その2日後、再発症した。

追、政府、自治体や医療当局は、医療崩壊と騒ぐが、重症以上の患者数の全国のピークは5月1日の328人である。
一方で死亡者がすでに550人を超え、致死率も3.62%と4月下旬平均の2.7%前後から1ポイントも上昇させている。
当局とマスコミが一丸となって医療崩壊と騒がせ、騒ぐことにより、感染検査を遅滞させることを正当化した結果、感染者の医療手当てが遅れ、重症化率が高く、多くを死亡させているのが現実と見たほうが現実的ではないだろうか。
重症者数が減ったと思ったら、減った分はほとんど死亡していたこの現実は悲惨、医療従事者も怒っている。
致死率は日本型BCG接種や人種的な違いが取り沙汰されており、世界・欧米との比較だけではなく、アジアの国々だけでの比較もすべきだろう。アジアの国々は総じて死者数が極端に少ない。

 


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58

国内

感染者数

15,382

  当日

93

検査数

169,546

  当日

11,983

空港検疫

感染者数

150

検査数

31,638

チャーター帰国者

感染者数

15

検査数

829

合計

感染者数

15,547

検査数

202,013

当日検査数

12,389

国内陽性確率

0.8%

隔離解除者

5,906

重症者

287

国内死亡者

557

隔離解除率

38.4%

現在感染者率

58.0%

国内致死率

3.62%

現在感染者数

8,919

過去1週間での陽性化率

3.99%

8日の検査数が多くなっているのは、各地からの報告が8日に重なったものと見られる、7暇では極端に少なかった、よくあること(7日は697件)

感染検査をろくにしてこず、陽性率など意味がない。

専門家会議はこれまでの自らの正当性を主張するかのように、欧米の指数を利用し、陽性率をいきなり持ち出してきた。それにあやかった大阪や東京などの自治体、今後も検査数を大幅に増加させないことを前提にしているのだろう。

 

空港検疫は肝心の3月からの欧米からの帰国者・入国者の検査数はほとんど行っておらず(3月31日までの累積感染検査数は1580件、累積感染者数は51人だった)、日本国内に感染者を蔓延させた大きな原因の一つとなっている。

政府が4月入国制限してから増加させている、歪つ。

数値はすべて厚労省発表数値に基づく。

 

↓神奈川+千葉+大阪の隔離解除方式はWHO指針に違反している。

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[ 2020年5月10日 ]

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