アイコン タイ、コロナに続き今度は洪水 サプライチェーンに影響か


雨期終盤のタイで洪水被害が拡大している。
タイ内務省防災局によると、アユタヤでは雨期の洪水が長引き、19日午後時点で約4.7万戸が浸水、全国では約7.1万戸が浸水しているという。
バンコク、アユタヤなど11都県では20日から月末にかけチャオプラヤ川とタージン川の水位の上昇が予想され、防災局が警戒を呼びかけている。
地元メディアによると、今年の雨季では、これまでに少なくとも14人が死亡、被害は全76県の約半数に及び、30万世帯以上が浸水したという。

国土を縦断する主要河川チャオプラヤ川の下流に位置する首都バンコクも10月末にかけて水位が最大40センチ上昇する可能性があるとして、バンコク都が住民に警戒を呼び掛けている。 被害は当初、北部の農業地帯が中心だったが、中部や東北部にも拡大。10月初めに約120センチ浸水したという中部ノンタブリ県では、19日現在まだ水が引かない一帯もあるという。

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タイでは2011年にも大規模洪水が発生し800人以上が亡くなった。この時には8月から翌年の1月中旬まで被害が出た。日系企業が多数進出するバンコク近郊などの工業団地も冠水。同年3月の東日本大震災により国内のサプライチェーンが寸断、さらにタイのサプライチェーン(供給網)も寸断され、2011年は大きな影響が出続けた。
タイでは、その後も毎年のように洪水被害が出ているが、2014年の軍事クーデターにより軍政が続き、治水事業が一時中断するなど、抜本的な対策も遅れている。

アユタヤにはロジャナ工業団地があり、多くの日系企業が進出している。今後、水害地が広がれば、同団地にも影響する可能性がある。また、団地が大丈夫だとしても物流に支障が発生する可能性もある。

なお、マレーシアのロックダウンは10月1日までにすべて解除されている。しかし、不足している自動車用電子部品などに台湾製半導体を組み込みパッケージ化するセットメーカーはまだ需要に供給が追いついていない。


 

[ 2021年10月25日 ]

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