アイコン 仮想通貨45億ドル盗人の逮捕劇は ギフトカードが足がかりだった


米連邦捜査局(FBI)は2月8日、2016年8月に仮想通貨取引所の「ビットフィネックス」がハッカー攻撃を受け、現在の価値で45億ドル(約5200億円)相当のビットコインを流出させた事件で、何年ものあいだ手掛かりを探し続け、500ドルのウォルマートのギフトカードを足がかりに、容疑者二人が浮上し、刑事告発したものだった。

刑事告発状によると、ウォルマートのほか、ウーバー、ホテルズ・ドットコム、プレイステーションなどのギフトカード十数枚が、ニューヨーク・マンハッタン在住の若い夫婦の使用するメールやクラウドサービス事業者につながっていた。

当局は夫婦の夫のイリヤ・リヒテンシュタイン被告(34)と妻のヘザー・モーガン被告(31/表の顔はラッパー兼マーケティング起業家)が管理していたとされる36億ドル相当のビットコインを押収し、2人を逮捕した。米司法省が押収した金融資産としては過去最高額となった。

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FBIは、リヒテンシュタイン容疑者とモーガン容疑者が、クラウドストレージサービスに保管されたスプレッドシートに、2000の暗号資産ウォレットアドレスと、対応するシードフレーズ(ウォレットへのアクセス回復に使われる英数字の羅列)を保管していたと考え、FBIは令状を取って、このスプレッドシートにアクセスして発覚したという。

妻のヘザー・モーガン被告は、ラッパー兼マーケティング起業家、カリフォルニア大学デービス校出身、カイロ・アメリカン大学で国際経済開発の修士号取得、トルコのビルケント大学でトルコ通貨政策研究。23歳でセールスフォーク(SalesFolk)社を創業。コピーライターの集団を使って、インターネットで商品を宣伝する企業に対して、一方的に宣伝Eメールを送りつけていた。信条は「自動化する、省く、人に任せる」というもの。自称「暗号資産の天才」で作家兼起業家のジェームズ・ アルタチャーや、クラウドファンディングを手がけるインディーゴーゴーの創業者スラバ・ルビンなどとリンクトインでつながっているという。

マルチシグウォレットを提供するビットゴー(最高コンプライアンス責任者、マット・パレラ)は2016年当時、ビットフィネックのカストディアンを務めていたが、これだけの仮想通貨を引き出すにはビットゴーがなんらか関係している可能性が指摘されていたが、そうした線も捜査が進められているという。

夫のイリヤ・リヒテンシュタイン被告は、シリコンバレーのアクセレレータープログラム、Yコンビネータ(Y. COmbinator)出身、投資家マーク・キューバン氏と組みミックスランク(MixRank)というデータ・広告技術スタートアップ企業を立ち上げたり(その後退社)、モーガン被告が2016年当時CEOだった分散型アイデンティティスタートアップのエンドパス(Endpass)の顧問を務めたことがあるという。

ただ、この夫婦は直接、「ビットフィネックス」からハッキングした人物ではないとされ、今回の逮捕をきっかけにFBIは全容解明に注力している。
以上、WSJ等参考
逮捕のきっかけは、原始的な人の金使いやマネーロンダリングの方法にあるようだ。

 

[ 2022年2月18日 ]

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