隣国ウォン 第2マジノ線1230ウォン突破
8日15時30分現在、対ドルウォンの為替レートは、1ドル1,238.00ウォン
昨秋、米国の利上げ観測から始まった新興国の為替不安、隣国でもウォン安が始まり、ロシア軍のウクライナ侵攻における経済的なダメージもあり、ウォン安が止まらなくなってきている。
前回、米国とスワップを結んだのは2020年3月、隣国で発生した新興宗教の教会での新コロナ大規模クラスター時、1210ウォン台だった為替が1300ウォン手前まですっ飛び、米国が愛の手を差し伸べスワップ締結、ウォン暴落は回避された。
そのスワップ協定は昨年末に切れたばかり。
第1マジノ線とされる1200ウォン前後を2月24日から続けていたものの、隣国政府のロシア制裁遅れや隣国企業はロシアとの関係が深いとみなされたのか、外資引き上げによる株価安(相変わらず個人が外資売りに買いで対抗している)、そのウォンでの証券売却代金がドルに変換され本国に回収されており、ウォン安に拍車をかけている。
2016年のウォン安のときのように半導体が急激に値上がりし、隣国半導体企業への海外勢の投資が続きウォン高に転換したような、新たなそうした材料は現状見当たらない。
第2マジノ線は1230ウォン、これを突破するといきなり大幅なウォン安になる前回の例もある。第3マジノ線は1300ウォン、ここまでくれば本当にやばくなる。
隣国の中央銀行も介入し買い支えていると思われるが、ウォン売りの圧力に負けているようだ。
1、明日9日は大統領選挙、
7日には与党代表が支援の選挙運動中、民族左派(北朝鮮派)の暴漢に頭を殴られ大怪我。
2、新コロナ感染者数は世界で一番多くなっているが、足元では規制緩和を続けている。
3、隣国東部で大規模山火事、7日までに2万ヘクタール焼失、民家などの500棟以上が被災し現在も延焼中、東部3ヶ所で発生、うち1ヶ所は放火によるもの。
4、ロシア制裁では米欧の制裁に同調せず、後日、その内容に大慌て、急遽高官を米国に飛ばし制裁に同意、米国の輸出規制を、幾分、自国で輸出管理できるようになった。
5、外国人所有割合が高い証券市場、輸出企業は絶好調の記事ばかり、しかしKOSPIは年初の2989pから2651pまで下げている。
5、原油暴騰によりほかの消費を減らすという記事も目立ち始めている。
ウォン安で大喜びしているのは輸出国の隣国の中小の輸出製造業だけだろうか。
とにかく忙しい隣国である。
隣国も含め世界中の非石油生産国は原油高に本音は怒り狂っている。
世界最大の原油産油国の米国は生産量を増やさず、まだ新コロナ前の2019年12月水準の80%しか生産していない。
この間、高騰・暴騰し続けているが、米政府はロシアに対しては制裁するものの、政府が持っている備蓄原油を僅かに市場放出しているものの、原油生産会社に対しては何一つ増産指導していない。元々化石燃料を頭から嫌っているバイデン政権、原油生産会社からは税収で利益を巻き上げることから涼しい顔なのだろう、ロシアに対してさらに原油暴騰になる制裁(原油・天然ガス)の一撃を加えようと必死になっている。英国も同調しているが、英国はノルウェーとともに北海油田の最大の利権国でもある。
OPECも2020年4月の暴落以前の生産量に戻していない。9月に戻らせるそうだ。
こんなことから、まともに付き合えないのが米バイデン政権でもある、・・・。
そうした原油高も含め、隣国経済にはいくつもの悪材料が表面化しつつある。
明日の大統領選挙の結果次第では、ウォンがすっ飛ぶ可能性もある。
為替安では安に動いた分、高騰のエネルギーや資源の輸入をさらに高く購入することになる。原料・材料コスト増を価格転嫁できなければ企業は苦しくなる。
スクロール→
対ドルウォン推移 |
||
末日終値推移 |
||
19/12月 |
1,154 |
|
20/3月 |
1,212 |
米とスワップ/安値1,292 |
20/6月 |
1,199 |
|
20/9月 |
1,164 |
|
20/12月 |
1,084 |
|
21/3月 |
1,127 |
|
21/6月 |
1,130 |
|
21/9月 |
1,184 |
|
21/12月 |
1,187 |
|
22/1月 |
1,204 |
|
22/2月 |
1,200 |
|
22/3/8日 |
1,237 |
15時40分現在 |