アイコン 文大統領が尹錫悦氏を次期大統領にしてしまった


2019年7月、文大統領はソウル中央地検検事長の尹錫悦氏を検事総長に就任させた。尹氏は就任に当たり「憲法の守護神」と自評した。尹氏就任から2ヶ月、さっそく大問題が浮上した。

伏線、文大統領は側近たちが逮捕されたりして後継者に頭を痛め、やっと白羽の矢を当てたのが、江南の貴公子でもある民情首席秘書官(ソウル大法学部教授)であったチョ・グク氏、法務長官に就任させようとした。
しかし、チョ氏の家族・親族の不正問題がいろいろ急浮上、与野党の大集会となった。その捜査を検事総長が進め、文大統領と対立、文氏はチョ氏を法務長官に強行就任させた。しかし、チョ氏は就任1ヶ月後に辞任、辞任理由は、妻が逮捕拘留されており、このまま職務遂行することはできないとしたものだった。

文氏は自らに忖度する人物しか重用しない。2018年8月、自ら就任させた統計庁長官(女性)が自らに忖度しない統計資料を公表したとして突然更迭した前歴がある。

チョ・グク法務長官就任反対の大集会では、親文勢力の大デモより多かったことから、それ以来、文大統領は、「(ろうそく)民心の声が聞こえないのか」と言う水戸黄門のようなフレーズが使えなくなった。

 

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チョ氏の辞任に文氏は尹総長に激怒、対立を深め続け、検察権力の解体に動いた。
高位公職者捜査処を設け、検察から国会・地方議員、上級公務員に至るまで公職者の捜査権を検察から剥奪するものだった。

文氏は、さらにチョ法務長官の後任に秋美愛ともに民主党元代表を就任させ、尹検事総長弾圧を強化させた。秋長官は尹氏周囲の捜査陣を、問題事件の捜査中にもかかわらず左遷、親文派の検察官たちを要所要所に着け、尹氏に対しては職務執行停止命令まで発した(その後、裁判所が停止命令を破棄)。

尹氏は、こうした徹底した弾圧に抗したものの、2021年3月に遂に「再度戻る」と宣言して2021年3月に検察総長を辞任した。
・・・
文氏は、反文、反秋美愛の度合いが極度に高まった、検察出身、議員経験もなしという尹錫悦氏を野党の次期大統領選の候補者にしてしまった。
文在寅大統領の権威主義が、自らに忖度せず徹底して排除に動いた尹錫悦氏を次期大統領に就任させる原動力にさせてしまった。

文大統領は、側近や与党関係者の不正やセクハラ事件に翻弄され続けた5年でもあった。身が綺麗だと思われた文大統領の側近たちやともに民主党の重鎮たちも人並み以上に汚かった。

与党大統領選候補で敗北した李在明氏にしても、大庄洞開発事件の中心人物の一人として、「私が(大統領選で)落選すれば監獄に入ることになる」と予言するほど、また、実兄強制入院事件での最高裁逆転判決も含め身辺が綺麗な人ではなかった(高裁判決のままだった場合、京畿道知事を失職することになっていた)。
選挙戦で、大庄洞開発事件が大問題にならなかった場合、口達者な李氏が当選したと見られるが、現実はいろいろな綻びがあちこちから出て僅差で敗北した。

次期大統領の尹錫悦氏は大酒飲み、両親は2人とも大学教授、お金には困らなかった人であり、多くの失態はないはずだが・・・。
側近たちが島流し、いまだ激怒し続けているものと思われ、誰かさんを職権乱用罪で逆積弊清算するのだろうか。

文政権誕生時、国立の機関や国の小さな外郭団体のトップまで、99%辞表を提出させられ、親文派に交代させられていたが、同じことが生じるのだろうか。
KAISTの学長が辞表を提出しなかったことから、犯罪を捏造され摘発されそうになっていたが、世界の研究者たちが連名で隣国政府を批判、文政権は振りかざした刀を鞘に納めざめをえなかった一幕もあった。国のあらゆる機関が親文や与党の細胞組織にな利、文氏の権威主義を支えてきたのも現実でもある。



 

[ 2022年3月12日 ]

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