アイコン 参考 ヘリ墜落原因  韓国ではローター・マスト部品欠陥で墜落事故事例


2018年7月、韓国・浦項K-3飛行場で試験飛行のために離陸直後のヘリコプターが10メートル上空から墜落し、搭乗していた5人の将兵が死亡した。

ヘリは韓国海兵隊ヘリ「マリンオン」(MUH-1)で、墜落事故の原因は「ローター・マスト」という部品の欠陥であることが分かった。
ローター・マストはエンジンからの動力を受けてヘリコプターのプロペラを回転させる中心軸。
同年9月21日、韓国の官民軍合同事故調査委員会は、中間調査結果の発表を通じて「墜落事故は試験飛行中、ローター・マストが圧力を受けて切断され、これに伴いブレードが取れ落ちて発生した」と明らかにしていた。

また、ローター・マストが切断されたのは製造工程で発生した亀裂のためであることが分かった。
事故調査委は「事故の原因になったローター・マストと同じ製造工程を経た他のローターマスト3個でも同じ亀裂が識別された」とし、「メーカーであるフランスのAubert&Duval社も熱処理工程を空冷式で行うべきだが、水冷式で処理したことにより亀裂が生じたとし、製造工程上のエラーを認めた」と説明していた。
以上、

 

スポンサーリンク

操縦士が緊急ボタンも押せないくらいに急変した可能性がある今回の10人搭乗した「UH-60J」型機の墜落事故。

韓国の墜落マリンオンと同じと見た場合、「UH-60J」型機は米シコルスキー社製の「UH-60ブラックホーク」が原型、三菱重工がライセンス生産を行っている高価なヘリとして知られている。
ブレードなり、ローターマストなり、日本製なのか、同一期間に自衛隊が納入された同型機に問題はないのか、検証する必要がありそうだ。

韓国のマリンオンは陸軍が運用しているスリオンの派生型機、同機は純国産と持て囃していたが、実はユーロコプター(エアバス系)との共同開発品だった。
(韓国は技術習得のため、また輸出売却するため、ライセンス生産ではなく、共同開発を基本としている。日本は米製兵器類のライセンス生産であり、運用中のランニングコストも非常に高くつく。輸出も100%米国の認可が必要となる)

Aubert&Duval社はフランスの特殊合金メーカー、三菱重工子会社の三菱パワーが一部ライセンス生産している。
ローターマストなり、ブレードなり破損した可能性があるが、ライセンス生産している三菱重工はローターマストやブレードの調達先、製造元を明らかにしていない。
純日本製なのか、ライセンス生産の自社製なのか、その実際の製造会社名は、さらに米シコルスキー社製なのか、仏Aubert&Duval社なのか定かにしていない。

また、墜落したUH-60J」型機は、1988年から自衛隊に納入開始され、2022年までの34年間に計35回納品、合計126機(陸自40機、海自19機、航空自67機)が納品されている。現役は22年3月末で40機とされ、すでに80機以上が退役している。

今回の墜落機がいつ製造されたのか報道されていないが、古い機体ならば精密検査しない限り部品の使用疲労、老朽化による品質劣化を原因としたローターマストやブレードの破損も考えられる。

まだ発見できない日本の探査能力、
多用途ヘリ「UH-60J」型機の調達コストは37億円、それ以前のベル社製多用途ヘリの富士重工のライセンス生産機は12億円、あまりにも高額で、価格を絞るためブラックボックスを搭載しなかった可能性もある。海上では搭載されていなかったら助かる命も助からない。
原型の米シコルスキー社製「UH-60ブラックホーク」にはブラックボックスが標準仕様で搭載されている。

↓「UH-60J型機」のローターマスト部分


0411_04.jpg
 

[ 2023年4月11日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧