アイコン EV販売不振は韓国でも顕著 割引拡大しても売れず


韓国の電気自動車(EV)市場が不振にあえいでいる。
高金利と景気低迷で消費者心理が凍りつき、割引や補助金拡大も十分な効果が上がっていない。

「CARISYOUデータ研究所」によると、
今年10、11月のEV新規登録台数は昨年同期比▲11%減の2万5499台。
韓国環境省が9月25日から年末までEVの補助金を拡大し、メーカーも大々的な割引を始めたが、効果は大きくなかった。
割引き販売している
現代自動車では、
値引き▲600万ウォン(約66万円)の「アイオニック5」は、▲10.3%減の1,723台
同じ値引きの「アイオニック6」は、▲84.2%減の6,138台
起亜では、
値引き420万ウォン(約46万円)の「EV6」は、販売台数は▲51.9%減の1,096台。
値引き700万ウォン(約77万円)のニロEVは、▲26.4%減の368台
と大幅な販売減に陥っている。

 

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1~11月までの業界全体のEV累積登録台数は10万4858台で、前年同期間の11万6419台より▲9.9%減少している。

世界市場ではEVの成長が鈍化しているものの、韓国のような販売台数の減少は見られない。
今年1~10月の欧州は、EV販売台数は45.1%増の163万808台。
米国は、1~11月にEV販売台数が100万台を突破した。
ただ、欧米は8月から、それまでの大幅な販売増加率が落ちている。そのため、販売増を見込んで生産しているメーカーやディーラーは在庫増に悩まされている。

<EV販売増の鈍化は世界共通>
①内燃機車と比べ高額な車両価格

政府補助金があったとしても高いこと。
②航続距離の問題
充電スタンドのインフラ整備と充電時間の問題
近くに高速充電施設画にければ充電時間の長さ、走行距離の短さ、イライラする一般人には向かないEV。

③高額なバッテリーの寿命と下取価格の問題
 10年以上乗る一般購入者は制限される(メーカー保証は8年・16万キロ/以降出力低下)
バッテリー価格は車両販売価格の25%~40%(スポーツ車、長距離航続車はバッテリー搭載量が多い分だけ高い)を占める。

高価なバッテリー寿命の短さは販売時の下取り価格にも影響し、中古車としての売却額にも多大な影響をもたらす。500万円のEV、バッテリー価格が車両価格の30%として150万円が8年でほとんど無価値となる。

こうした8年経過したバッテリーのESS利用やリサイクルを確立し、経過EVバッテリーを一定価格で買い取るシステムがない限り、自動車寿命は短くなり、逆に環境悪化、資源の喪失となる。現在、米国ではEVの中古車価格が暴落している。
世界の先進国の政治家たちが、環境票を狙った茶番政治を続けている。

④ガソリン価格が落ちついてきていること。
  超円安の日本以外、原油価格はサウジの独自減産でも、世界一の産油国である米国の増産により流れとして原油価格は安価になってきており、外部電源からの充電を要せず燃費の良いHVが注目されている。

⑤自動車購入ローンの金利高
 インフレ退治や為替対策による政策金利の上昇で、購入ローン金利が上昇、自動車購入層の大票田の中間層を圧迫、補助金があっても購入へ動かなくなってきている。
以上、

韓国の自動車販売不振は、消費不況が災いしているようだ。国民性から証券や債権および仮想通貨への投資リターンが不動産や自動車購入に結びついているが、株価は行って来いの相場が続き、仮想通貨は今年大幅上昇だが、新コロナ下の特別融資の返済期にも入っており、昨年までに大損ししている人たちも多く、また上昇スピードが速すぎて付いて行けなかかった人たちも多かったと見られる。
韓国の人たちが大好きな高額な欧州車も2桁減(1~10月)となっている。

↓韓国の11月までの自動車販売台数は6.4%増であり、EVが売れないのは別の要因が存在が挙げられ、上記の①~⑤が充当するものと見られる。


スクロール→

韓国自動車販売台数 /千台

  

23

22

21

前比

1

100

94

116

6.4%

2

125

103

101

21.4%

3

140

111

141

26.1%

4

128

119

135

7.6%

5

130

119

124

9.2%

6

133

121

134

9.9%

7

114

122

123

-6.6%

8

106

105

106

1.0%

9

106

113

91

-6.2%

10

117

120

106

-2.5%

11

132

127

123

3.9%

12

 

131

129

1.6%

22

 

1,385

1,429

-3.1%

23

1,331

1,254

 

6.1%

 ※前比は前年同月比/累は累計

・韓国の政策金利は3.5%/銀コン貸出金利は4.5%

韓国の小売販売高・前年比

消費者

 

22/11.

-2.3

信頼感指数

 

22/12.

-3.1

90.2

 

23/1.

-1.7

90.7

 

23/2.

0.4

90.2

 

23/3.

0.1

92.0

 

23/4.

-1.4

95.1

 

23/5.

-0.6

98.0

 

23/6.

1.5

100.7

 

23/7.

-1.7

103.2

 

23/8.

-4.7

103.1

 

23/9.

-2.0

99.7

 

23/10.

-4.4

98.1

 

23/11.

未発表

97.2

 

・消費者信頼感指数(CCI)は、消費者が現状と将来の経済動向につき楽観的・悲観的かの回答を指数化したもの。

 
 
 

 

 

[ 2023年12月19日 ]

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