日本製鉄、米鉄鋼最大手USスチールを2兆円で買収 労組反対表明 生産ランキング
日本製鉄は18日、米鉄鋼大手メーカーのUSスチールを買収すると発表した。
買収総額は約141億ドル(約2兆円)。
ただし、安保上の問題もあり、規制当局の認可が前提となる。
また、全米鉄鋼労働組合(USW)は18日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収に反対を表明した。
USWのデービッド・マッコール会長は声明で、「この買収が労働者と米国の安全保障上の利益にかなうのか USWとして政府当局に審査を促す」意向を示した。
日本製鉄グループの世界での粗鋼生産量は年6600万トンから年8600万トンに拡大し、1億トン体制の目標へ大きく前進する。
日鉄の売上高は2023年3月期が約8兆円。USスチールの22年12月期は約3兆円で、単純合算すると10兆円を超える鉄鋼メーカーが誕生する。
日本製鉄の生産量は44.37百万トン(生産能力6600万トン)
USスチールの生産能力は19.40百万トン(米10施設/欧州2施設/生産ランキングでは20位前後)
単純合計生産能力は8540万トンで 2位のミタルの生産量を越える。
日鉄はこれまでインドのエッサールスチールや、タイのGスチール、GJスチールなどを買収し、世界戦略を進めてきた。
米国は先進国最大の市場であり、付加価値の高い高級鋼の需要も見込める。
日鉄は「インド、ASEAN(東南アジア諸国連合)に加えて、先進国である米国に鉄源一貫製鉄所を持つことによるグローバル事業拠点の多様化の観点からも、大きな意義のある投資と判断した」としている。
両社の先端技術を融合し、2050年までの脱炭素に向けた取り組みも推進する考え。
以上、
世界の粗鋼生産量の2022年の企業別ランキングの1位は宝武鋼鉄集団だった。
2位のアルセロール・ミッタル以下、鞍鋼集団、日本製鉄、江蘇沙鋼集団のトップ5社は前年と変わらなかった。
上位10位も河鋼集団とPOSCOホールディングスの順位が入れ替わったが、同じ顔ぶれだった。
日本勢ではJFEスチールが14位に入ったほか、神戸製鋼所は57位と前年の59位から順位を上げた。
国別では世界一の石炭産出量を誇る中国が触媒もろくに付けず安価な石炭をボンボン燃やし世界鉄鋼粗鋼生産量の54%を生産している。
スクロール→
USスチール 連結:決算推移 /百万ドル |
|||
|
22/12.期 |
21/12期. |
20/12期. |
売上高 |
21,065 |
20,275 |
9,741 |
税前利益 |
3,259 |
4,344 |
-1,307 |
最終利益 |
2,524 |
4,174 |
-1,165 |
総資産 |
19,458 |
17,816 |
12,059 |
自己資本 |
10,218 |
9,010 |
3,879 |
022年 鉄鋼会社ランキング (生産量) |
||
世界鉄鋼連盟版/百万トン |
||
1 |
宝武鋼鉄集団 |
131.84 |
2 |
アルセロールミタル |
68.89 |
3 |
鞍山鋼鉄 |
55.65 |
4 |
日本製鉄 |
44.37 |
5 |
江蘇沙鋼 |
41.43 |
6 |
河北鋼鉄 |
41.00 |
7 |
ポスコ |
38.64 |
8 |
建竜鋼鉄 |
36.56 |
9 |
首鋼集団 |
33.82 |
10 |
タタ製鉄 |
30.18 |
11 |
山東鋼鉄集団 |
29.42 |
12 |
Delong スチール |
27.90 |
13 |
湖南鋼鉄 |
26.43 |
14 |
JFE |
26.20 |
15 |
JSWスチール |
23.38 |
16 |
ニューコア |
20.60 |
17 |
Fangda スチール |
19.70 |
18 |
現代製鉄 |
18.77 |
22世界生産量 |
前年比▲3.9%減 |
1,885.40 |
21年生産量 |
|
1,962.30 |
国別 鉄鋼生産量ランキング/百万トン |
||
|
シェア |
生産量 |
中国 |
54.0% |
1,018.00 |
インド |
6.6% |
125.30 |
日本 |
4.7% |
89.20 |
米国 |
4.3% |
80.50 |
ロシア |
3.8% |
71.50 |
韓国 |
3.5% |
65.80 |
ドイツ |
2.0% |
36.80 |
トルコ |
1.9% |
35.10 |
ブラジル |
1.8% |
34.10 |
イラン |
1.6% |
30.60 |