アイコン 離陸体勢の海上保安機にJAL着陸機が衝突炎上 羽田C滑走路 奇跡のJAL機脱出


1月2日午後5時55分頃、東京都大田区の羽田空港C滑走路で、航空機が炎上したと東京消防庁に通報があった。
同庁などによると、滑走路上で、着陸しようとした日本航空の旅客機と、離陸準備中の海上保安庁の航空機が衝突した。

JAL機は海側のC滑走路を、南から進入し北へ滑走路を走行、まだ猛スピードで着陸走行中、その滑走路に海保機が機種を北に向け、離陸準備状態で駐機しているとは思いもしなかった。東京の1月2日の5時台はすでに暗く目視もでき(東京の2日の日の入りは16時38分)なかった。
JAL機は滑走路を着陸走行中、そのまま海保機の後ろから衝突、JAL機の特に右翼部分が損傷を受け、エンジン火災が発生、火は広がりながらもJAL機はC滑走路をそのまま走行し続け、滑走路の北端当たりで停止、その直後から緊急脱出に取り掛かり、乗客も極度のパニック状態にはならず、搭乗者全員が降り立った。その後、本体部分に火が回り全焼した。
日本航空関係者によると乗員12人、乗客367人の計379人は全員脱出したという。

 国土交通省などによると、日航機は新千歳(北海道)発羽田行き516便(エアバス350型機)、午後4時20分頃に出発し、同5時46分に到着する予定だった。海保機(ボンバルディア製DHC-8-Q300「MA722型機」、JA722A/プロペラ機)は、羽田空港の基地に所属し、1日の能登半島地震で、緊急支援物資を新潟の空港へ向け空輸する飛行計画だった。

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飛行機の遅れはよくある。
JAL516便は「計画だと15時50分千歳発、羽田到着が17時35分だったが、実際には千歳離陸は16時15分、羽田着陸は17時46分という記録」だった。つまり羽田到着が11分遅れていた・・・そうした遅れも今回の事故のつながった可能性もあるかもしれない。
 
C滑走路=34R滑走路は、冬季は南から北へ向け離着陸する。そのため、離陸機はC滑走路の南側に近いところから離陸体勢に入る(海保機はプロペラ機で滑走距離は比較的短い)。 
JAL機は右翼部分を損傷して炎上したまま着陸停止、幸い本体への延焼が遅れたことにより、着陸停止直後に緊急脱出して全員が助かった後、同機は全焼した。

一方、C滑走路上にいた海上保安機は後方からJAL機に追突され炎上、搭乗者6人、機長だけは脱出に成功したものの、ほか5人の方は機内で焼死体で発見されている。

JAL機は着陸態勢で滑走路に進入しており猛スピード状態、パイロットは翼のエンジン損傷により、逆噴射しての滑走路上でのスピード減速コントローンもできない状態、また、一方の翼のエンジン(エンジンは両翼に1個づつ)は逆噴射できたとしても、着陸滑走中のバランスは非常に難しかったと見られる。炎を上げたC滑走路上でちゃんと停車させるパイロットの技術あっての今回の奇跡ではないだろうか。

ただ、残念なのは海保機乗員5人の殉職だ。
 この事故を受け、羽田空港の滑走路は全て閉鎖したが、事故現場のC滑走路を除く3本の滑走路を同日21時30分に解除した。
以上、

元日からの能登半島大地震、その救援に向かうための当該の海上保安機、管制官の人為的ミスなのか、バイロットの誤認なのか、早期に原因は判明しようが、その代償はあまりにも大きなものとなった。

飛行場の飛行機の誘導は、管制官が着陸時間も、離陸時間も、待機高度、離着陸の滑走路指定も、すべて該当飛行機に対して指示し、運航管理している。

それも直接の滑走路当たりの管制官は2人で対応(羽田)、管制室の音声はすべて録音されている。
計器等の異常の場合は両方の飛行機にはブラックボックスが搭載されており、事故前後の計器類の状況やパイロットたちの機内音声も録音されている。

<AI管制が必要>
 今では、詳細な国産GPSも飛ばしており、関係する全飛行機の信号をキャッチして、詳細な情報に基づき、AIで機体の離発着をコントロールすることもできる水準にある。
管制官任せでの誘導失敗もしくは、両機の一方のパイロットの滑走路侵入誤認の可能性もあるが、そうしたことが起因する限り、ヒトの問題に行き着く。2人で運航管理してもローテーションが同じならばマンネリ、牽制にはならず日常に流される。しかし、AIを導入していれば、管制官と滑走路、両機および両機のパイロットを制御することが可能となる。
誤指示・誤進入でも瞬時に警報音で知らせることができる。
AIをチェック機能専用として利用することもできる。アラーム警報装置として利用すれば、こうした問題は防ぐことができたのではなかろうか。

石橋たたいても渡らぬ政権、基礎研究予算は削ったまま、外国企業に銭をバラ撒き、すべてが解決すると大きな勘違いをしている広島の政治家たちがまだいる。半導体産業を当時と同じ政権党でありながら、どうして衰退させたのか総括も検証もせず短絡的に銭をバラ撒いている。
 
管制官もパイロットも人は間違えるということを前提に事故防止対策を練ることが必要ではないだろうか。それができる時代にすでに来ている。
完全自動運転車でも今では万が一の補助要員としての運転手付ですでに米国や中国で実証営業運転がなされている。ところによっては補助運転手なしで実証試験を認可している地域もある。

 世界はウィズコロナ策に転じ、日本でも外国人訪問客が新コロナ以前までに回復してきているが、飛行機便数の回復は遅れている。
飛行場の要員不足が原因とされているが、国交省はまったく素人三昧の監督集団のようだ。
行政主導で、空港関連業務を可能な限りオート化などの効率化を図らせず、10年も20年の前と一緒で人手で処理しようとし、人手不足に陥っていることによるもの。
業務の安全・品質・効率化は時代が求めているもの。日本だけが生産性も低く、世界から置いてけぼり、能無し政府がそうさせている。
今回の事故も人的な誤指示か、誤認かという人的な問題に絡んで発生している。

大忙しの羽田から海保機を能登半島へ支援物資を空輸する必要があったのだろうか、緊急支援物資であり、自衛隊機で代用できなかったのだろうか。
最近、自衛隊の活動と海上保安部の活動が広範囲になっており、内容が似てきており、明確に区別する必要があるのではなかろうか。

羽田空港の滑走路は年始で忙しく、海保機の緊急飛行計画での滑走路枠が慣れないC滑走路しか取れなかった可能性もある。
海保機の基地はB滑走路に近く、通常、海保機の運航はB滑走路を利用している。

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[ 2024年1月 2日 ]

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