アイコン インドネシアの為替不安 アジア通貨危機以来の安値 米国との関係

 

 

インドネシアも為替不安に陥り、政府が買い支えても反応なしの状況となっている。これまで数年間対ドル13,000台だったインドネシアルピアが、1998年のアジア通貨危機以来の15,000台(10日22日15,216ルピア)に達している。

ドル高、リスクの高い新興市場からのドル資金引き上げで、目をつけられたのがインドネシアの経常赤字と財政赤字という「双子の赤字」および企業の米ドル建て債務が多いことに起因している。

(インドネシアの経常収支は、15年▲17,519百万ドル、16年▲16,952百万ドル、17年▲17,327百万ドル/17年の対外債務は前年比11.0%増の352,247百万ドル/17年の財政赤字は318兆ルピア(2011年55兆ルピア)、だが日本企業などの進出でGDPが拡大し続け、GDP比は少なくなっている)

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<インドネシア現政権は中露寄り>
2014年7月誕生したジョコ政権はジャカルタ特別州知事時代に人気を博し、その人気を利用して政権に上り詰めた人物。だが、政党は親中派のメガワティ元大統領率いる闘争民主党。ジョコ政権誕生の第一弾の仕事が、ジャカルタ-バンドン間の高速鉄道事業を日本に5年間も調査させた挙句、中国へ発注したことであった。(19年の大統領選挙でも貧困層出身でもあり、その人気は高く持続しており勝利すると見られている)

インドネシア政府が、日本に調査を依頼したジャカルタ-スラバヤ間(716キロ)の既存鉄道の高速化事業にしても、まったく同じように、調査資料を中国へ渡し、中国へ発注する可能性も高い。親中派の与党議員たちは、すでに今回も政府保証なしにしようと豪語している。

すでにインドネシアは、中国と韓国が政治的に潜入し、特に現政権下ではまともに付き合えない国になっている。
韓国とインドネシアは、鉄鉱石戦略や兵器売買で強く結びついている。最近も韓国は潜水艦3隻を輸出し、韓国の次世代戦闘機のKF-X開発事業にもインドネシア政府が出資している。

インドネシアは、今回の政権は比較的に安定しているものの、汚職腐敗独裁で基本的に不安定であり、経済が為替安などから急速に失速すれば、ジョコ政権も19年春の大統領選挙でも安泰ではない。ただ、日本はタイの洪水や国情不安からダボハゼのようにインドネシアへ進出、インドネシアのこれまでの経済成長の原動力ともなっている。ただ、同国の経済低迷は日本企業や経済にも影響してくる。

インドネシア政府は、為替安から外資流出を懸念して、韓国との次世代戦闘機のKF-Xの共同開発事業での出資額(8500億円の20%)の減額交渉を行うと発表している。しかも昨年の拠出金約定額も韓国側へまだ支払っていないという。

インドネシアは、ロシアからも最新鋭戦闘機を購入する契約を締結している。こうした国と共同開発する韓国の次世代KF-X戦闘機開発に対して、米国が最新鋭戦闘機の核心技術を供与すれば、すべての技術情報が中国やロシアへ渡ることが危惧され、韓国への核心技術供与はなされず、韓国は独自で開発するとしている(2025年までの開発はほとんど無理)。

ただ、ロシア国営の兵器輸出会社のロソボロネクスポルトから購入するスホイ35戦闘機(Su35/スホイ社製)、インドネシア政府は、中国のように米国から制裁されない保証がない限り、輸入をストップさせている。制裁されれば、トルコの二の前になる可能性もある。

<ドル高が続く限り振興国の為替不安は付きまとう>
米トランプ政権は、11月6日の中間選挙に向け、財政赤字完全無視の中間層に対して、更なる減税措置を取ると言い、20年の大統領選挙でも更なる法人税、所得税の大幅減税を図るものと見られる。政治主導による景気好調継続策から、ドル高が続く限り、インドネシアなどの新興国の為替不安は付きまとうことになる。
その前に財政赤字の急拡大からドルが信用不安に陥る可能性もあるが・・・。
(中間選挙で民主党が下院で勝てば、トランプの減税政策は拒否される。共和党が両院とも勝てばトランプのやり放題となる)。

ドルに反旗をもたらしたのがユーロだったが、EU経済がズッコケたことから、世界の機軸通貨ドルの全盛時代となっている。中国・元もドルに対抗しようとしたものの、米中貿易戦争によりAIIBものともズッコケている。

欧州も中国も再構築するには、米経済の低迷と逆に経済好調という現象が必要だが、その可能性は限りなく低く、米経済がズッコケたら、みなコケた状態ではドル体制は変えられない。

IMF救済予備群は、中国が低開発国などへの異常な貸付で借金の漬物にしたことから急増している。しかし、最近では、中国自身が外貨不足の懸念から、中国の巨大不動産各社(万達、安邦、海航)の海外所有不動産や買収企業・投資企業の不動産や株を売却させ撤退させるなど、個人の持ち出し制限も含め外貨流出を強力に引き締めている。
その煽りから、これまでのような借款=貸付による一帯一路覇権戦略の海外投資もズッコケ始めており、パキスタンもその一例になろうとしている。
中国は東南アジア、南アジア、アフリカ、インド洋諸国、東太平洋諸国、中南米をターゲットに、借金の漬物国を拡大させ続けてきた。

米国による一帯一路覇権戦略の中国に対する締め上げが続く限り、身の丈も100%考えず借り入れたそうした国は、IMFによる救済予備群となるが、IMFにより救済されるかどうかは別問題。

<親中露政権のインドネシアが購入しようとしているロシア製Su35>
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[ 2018年10月23日 ]

 

 

 

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