アイコン 13日米、原油価格落ち着き再び下値追いか52.10ドル(WTI)

 

 

米国が今回の襲撃された2隻のタンカーで、イラン批判を展開すればするほど中東情勢が悪化し、原油価格が上がる。上がって儲かるのは・・・世界へ輸出できる中東産油国、しかし、戦争になれば確実にそうした産油国はイランのミサイルの射程に入る。

米中貿易戦争により、最大の原油輸入国である中国の経済が本格的に悪化してきている。
その影響を受け原油価格は、最近の高値 2018年10月1日の76.60ドルから12月24日一時41ドル台まで下がり、4月22日には米中和解の動きに66ドル台まで再上昇、5月5日交渉決裂、5月10日米国の対中追加関税発表以降、中国経済の悪化指標が出るたびに、また米原油在庫増により値下がり続け、最近では米経済指標まで悪化しつつあり、値下がりがとまらなく、51ドル台まで落ちていた。

そこに今回、タンカー2隻が襲撃され、12日は高騰したものの、13日には米国の失業者保険申請者数が予想より多かったこともあり、米経済に弱気が台頭、原油価格は12日から下がった。

スポンサード リンク

一方、13日の米株価は、戦争すれば桶屋が儲かる慣わしのとおり、また、米経済停滞からFRB金利が下がる思惑により上昇している。101.94ドル高の26,106.77ドル。

イランが攻撃されてもすでにイランは米制裁でほとんど原油輸出ができない状態となっており、影響は少ないが、イランが報復でホルムズ海峡を封鎖すれば、原油価格は暴騰する。さらにイランが近場で敵対する産油国UAEを攻撃しても急騰する。

過去、イラクとの戦争でペルシャ湾をイラクが機雷で封鎖したが、イラクのペルシャ湾に接する距離と、イランのペルシャ湾-ホルムズ海峡-オマーン湾に接する距離はまったく比べ物にならず、イランが一帯を機雷封鎖した場合、使用不能状態が長期間続く。

また、米国がイランを攻撃した場合、核攻撃して殲滅しない限り、イラクやアフガンのように収拾が付かなくなり、泥沼にはまるしかない。米軍はネバダから攻撃できるように、まず防空システムをタタクことだろうが・・・。

イランの人口は79百万人、イランには国軍(陸軍65万人、ほかに空軍と海軍・防空軍)のほかに、別途、イランイスラム最高指導者の傘下にイスラム原理主義(シーア派)の革命防衛隊12万人がいる。宗教が絡むことから壊滅・殲滅させられるまで終わりはない。

ポンペオ国務長官は、昨年5月の北朝鮮訪問の直前、タカ派のボルトンと激論、負けたのか急にタカ派色を強めている(現在、北朝鮮から交渉相手としては拒絶されている)。それまでCIA長官としてトランプ大統領の腰巾着となり、ティラーソン国務前長官の後釜に昨年4月就任した人物。
トランプが軍人も追い出し周囲をタカ派一色にしており、トランプがハト派の様相、タカ派のスタッフはすでに勝手な動きをしているようだ。

 
[ 2019年6月14日 ]

 

 

 

関連記事

 

 



PICK UP


PICK UP - 倒産