アイコン リコールしない韓国勢 米当局42万台リコール命令 2.1億ドルの米制裁金


韓国の現代自動車グループの現代と起亜は2018年夏場に100台以上の火災を生じたさせたが、整備不良としてユーザー責任とし、リコールを実施しなかった。しかし、米当局が調査を開始、結果、特定条件下で火災が発生するとしてリコールを命じた。

今回、米当局の調査により、さらに追加されリコールが命じられたもの。
2017年には別案件で、韓国当局からリコールの要請を受けたが、現代自動車はこれを拒否、怒った韓国当局がリコールを命じるとともに検察に告発していた。

ロイター、APなどによると、起亜自米国法人は11月27日、米国で販売された車両29万5千台をリコールすると発表した。
米道路交通安全局(NHTSA)が11月26日、現代自の車両12万9千台に対するリコールすると発表したのに続き、起亜自もリコールを決定し合計で42万4千台のリコールとなった。

スポンサーリンク

リコール対象車両は起亜自動車の場合、
2012~13年式ソレント、
12~15年式フォルテとフォルテ・クーペ、
11~13年式オプティマ・ハイブリッド、
14~15年式ソウル、
12年式スポーテージ
が含まれる。

現代自動車は
12年式サンタフェ、
15~16年式ベロスター、
11~13年式と16年式のソナタ・ハイブリッドが対象。

現代自グループ関係者は「米国でリコールが決定された以上、韓国国内の同一車種に対するリコールも実施される予定だ」と話した。

今回のリコール決定は、11月27日の現代・起亜自にたいして、課徴金と品質改善費用として、1億3700万ドル(約143億円)を支出することで決着したエンジン「シータ2GDi」の欠陥とは別の事案であり、1年半続いた別の調査に基づくリコール措置。

2020年11月30日、米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)と現代と起亜は、「シータ2エンジン」の160万台のリコールに関し適切に行われず不備があったとし、計2億1千万米ドルの制裁金支払いで合意している。内訳は安全性測定のコストなどを含め現代は民事制裁金計1億4千万ドル、起亜は計7千万ドル。
2018年に発生し現在まだ調査中の大量火災事件に関するものは含まれていない。
NHTSAは、米国内の現代・起亜自の車両所有者から火災など欠陥申告が約3100件あったことを受け、昨年4月から関連調査に着手していている。

NHTSAは調査の結果、現代・起亜自の一部車種のコネクティングロッドベアリング(エンジン内のクランクシャフトに使われるベアリング)が摩耗し、エンジンの損傷をもたらす可能性があり、それによってエンジンが切れ、燃料が漏れることで火災が起きる可能性があると判断した。

前回のように特定のエンジンが問題ではなく、複数の車種で問題が起きる可能性があると判断した。
しかし、今回の調査では製造上の欠陥によるとみられる明確な原因は究明されなかったという。
現代・起亜自は「製造上の欠陥は見つからなかったが、火災発生リスクを減らすため、今回のリコールを決定した」との立場を貫いている。
現代・起亜自は、ひとまずエンジンに問題が生じる前に兆候を感知できるエンジン振動感知ソフトウエアをアップデートする計画。

NHTSAは、リコール対象車両に対する検査でエンジン内のベアリングの損傷が見つかれば、エンジンを交換することになると説明している。

「シータ2GDIエンジン」では、
現代・起亜自動車が今年7~9月期の業績に、米国で火災問題を引き起こしている「シータ2GDIエンジン」関連の追加引当金など3兆4000億ウォン(約3140億円)規模の品質費用を計上した。現代車が2兆1352億ウォン、起亜車は1兆2592億ウォンとなっている。

現代自動車自らは車両問題を検証せず。
2016年10月の報道、
米国で現代車は、2011~2014年製の「シータ2エンジン」搭載車88万5千台について、エンジン騒音、始動不良の欠陥問題と認定し、米ユーザーと電撃合意、将来補償額も含めて8億85百万ドル(約912億円)に達する合意だった。
現代・起亜車は「シータ2GDIエンジン」のリコールに関連して、2018年7~9月期にも4600億ウォン、2019年7~9月期にも9200億ウォンと2度にわたり引当金を業績に計上していた。

韓国では、シータ2エンジンは、2009年に改良型が出され、このエンジンが3年以上経過後、韓国内でもシリンダー内で往復運動するピストンヘッドとシリンダー内壁に損傷が生じ、騒音・振動、始動不良になる現象が発生する可能性があると指摘されていた。

同社は「2011~2012年に、米国アラバマ工場で生産されたエンジンが、組立工程でクランクシャフトの周辺の鉄粉が正しく除去されないなどの清浄問題が発生し、リコール決定を下した」とし、韓国には関係なしとしていた。

2017年、現代車は、結局、韓国でもシータ2エンジン搭載車のリコールを実施している。
2020年9月には、現代と起亜の米国法人は約59万1,575台を、ブレーキオイル漏れによる引火の可能性があるとしてリコールしている。

現代・起亜の問題は、安全に関する検証力が不足していることに尽きる。
11月30日の制裁についても内容を認めておらず、長期化から来る信用失墜に鑑み制裁を受け入れたとしている。韓国での運輸当局によるリコール要請に対する拒否問題とも相通じるものがある。騒音・振動・火災など何れの問題の原因も、現代・起亜自らが調査した原因結果ではない。

そうした原因究明のなさは、メーカーとして、今後とも長期安全に対する技術的な問題をクリアすることはないだろう。
韓国勢の車両は、米自動車団体から1年間や見てくれについては、コストパフォーマンスに優れ信頼度数が異常に高く評価されている。購入車両は数年から数十年自ら運転する乗り物。そうした点で米自動車評論団体は消費者に対して、車両の安全性について、虚偽の信頼や信用を与えていることになる。

 

[ 2020年12月 8日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧