アイコン 負債額33兆円の恒大 ハードランディングしかないのか


米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは23日、関係筋の話として、中国当局が地方自治体に対し恒大の破綻に備えるよう求めていると報じた。
一部の地方政府は8月下旬から、中国恒大集団の不動産事業向け資金の転用を防ぐため、特別な資金管理口座を設定したと財新が報じた。

金融情報誌の財新によると、恒大の建設事業が滞っている省を中心に、安徽省や貴州省など少なくとも8省が8月下旬以降、資金管理のための特別口座を設定しているという。
住宅購入者が支払った資金が恒大の住宅建設事業のために使われ、債権者への支払いなどに転用されないことが目的だという。

恒大は23日に米ドル債の金利を支払う予定だったが、少なくとも一部の投資家に対して利払いができなかったという。
(合意の下、遅延しているという。中国では、利払いや償還の期限の1ヶ月後までに支払わなければデフォルトになる。)

恒大の全国の工事現場の多くが工事ストップ状態、一部には工事代金の未払いにより訴訟沙汰にもなっているという。
以上、

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企業の資金の流れをストップさせたら、恒大は再建しようにも再建できないだろう。すでに地方政府は恒大の破綻を想定し、工事の引き継ぎを地方政府主導で行う計画だともされている。
中国のマンションは、都市圏人口の集中により、ニーズが高く、引き継ぎ会社はいくらでもあるという。そのため、購入契約者は恒大の破綻を恐れていない。

今回の問題は、マンションの高騰に業を煮やした中国政府による総量規制が発端となり発生しており、2.1兆円あまりのドル債は引き受けた外資銀行に被害が出ようが、その何倍かの地元の元債引き受け金融機関、債権購入者および建設会社が直接、大きな損害を被ることになる。

中国政府が国有の金融機関を使い支援しない限り、もう中国政府に負債額約33兆円の恒大をソフトランディングさせる能力はないと見られている。

懸念されるのはこうした大手の不動産デベロッパーへの連鎖、総量規制は満遍なく不動産業界の金融をズタズタにし、すでに外資金融機関は、中国不動産会社の外債発行の引き受けを全面ストップしているようだ。

日本の1990年代初期のバブルも、金融機関への総量規制+金利の大幅上昇+不動産取引の審査強化・実質認可制を取り入れ崩壊させ、不動産市場も金融機関も証券市場も倒産の雨嵐、その影響は今に至っている。
バブル時は就労者の所得も大幅増加させており、修正させてもソフトランディングは可能であったが、一方で米国を買い占めた日本に対する米政府の広範囲におよぶ通商圧力に日本政府が屈した結果のハードランディングとなっていた。

中国共産党政権に台頭しているのは「共同富裕」が根底、
膨大な利益を稼ぎ出す超大手のネット企業に対しては独禁法で制裁して、利益を吐き出させる動き。不動産会社に対しては年収の数十年分の価格に跳ね上がったマンション価格の是正に、中国政府の強力な規制強化により恒大問題が生じている。
ただ、綺麗ごとでは済まず、担保主義の中国の金融機関、不動産価格の下落で担保価値が下がれば、大きなダメージを受け、金融機関も危うくなり、貸付も貸し剥がしが横行することになり、新規融資も細り、製造業やサービス産業への影響も計り知れなくなる。
そのためにも、中国政府は「共同富裕」へ、不動産業界を導くとともに、ソフトランディングさせる必要に迫られているが、自ら難しい局面に至らしめている。

外資で恒大社債を引き受けているのは、もともと香港基盤の英国のHSBCと英国のスタンチャート(シンガポール政府系のテマセクが筆頭株主)が主、日本のバブル時代、HSBCは香港上海銀行として日本の金融機関が貸し出ししないような案件に高利で融資しボロ儲け、スルガ銀行タイプの金融機関だった。

[ 2021年9月27日 ]

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