アイコン 中国恒大 ビルも傘下企業も売却できずますます窮地に 三道紅線政策


巨額の債務を抱えて経営難に陥っている中国の不動産大手恒大グループは、傘下の不動産会社の株式を売却する交渉が成立しなかったことを明らかにした。
売却によって資金繰りを改善させるねらいだったが、経営はさらに苦しくなる。
10月15日には、恒大香港本社ビルを越秀地産へ17億ドルでの売却も、足元を見た「越秀地産」が購入を撤回し失敗している。

恒大は本業以外に設立してきたEV会社(北欧のEVベンチャーと組んでいた)やサッカー運営会社などの売却もまったく進んでいない。
総資産約33兆円の会社が、2~30億円の社債の金利さえ支払えない事態に陥っている。

10月20日、恒大グループ傘下の不動産会社は、「合生創展集団」への株式売却交渉が成立しなかったと発表した。
合生創展集団によると、いったんは株式の50.1%を約200億香港ドル(約2900億円)余りで買い取ることで合意したものの、条件が折り合わなかったという。
この交渉のために香港証券取引所では恒大グループなどの株式の取り引きが停止されていたが、21日から再開される見通し。

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約33兆円の巨額の債務を抱えて経営難に陥っている恒大は、9月23日以降、ドル建ての社債の利払い期限を相次いで迎えているが、現在は30日間の猶予期間にあると説明している。
その猶予期間も債権者と調整が付かなければ終了しデフォルトとなる。

恒大集団は、政府の「三道紅線」政策により、社債金利や社債償還、建設工事代金、借入金利の支払い、元本返済などの支払いが窮地に陥っている。これまでマンション販売でこうした債務を処理してきたものの、マンション工事はストップしており、マンションは売れず、建築中の物件や所有ビルを売却して資金捻出を図ろうにもうまくいかず、中央政府が緊急支援しない限り、破綻は免れないものになってきている。

政府が恒大を一時国有化して最終処理をするにしても恒大が大き過ぎ不可能、政府系の万科集団などに強制して事業譲渡させ、その対価で社債や借入金に充当させるしかない。
これは恒大の倒産を意味し、政府か万科が事業譲渡を受けることになる。当処理により、社債や借入金の債務は大幅カットされることになる。
ただ、この方式だと、ほかにも多くの不動産会社が窮地に陥っており、中央政府や万科など国営不動産会社が対応するにも限界があり、中国はこれまでに経験したことがない、不動産、金融、経済パニックに陥る危険性が高まってきている。
それを助長しているのが中央政府の政策、結果、電力不足、資源価格高騰、サプライチェーン寸断、生産停滞、生産者物価指数の急騰、ネットIT企業に対する制裁的な管理強化、文化・教育規制強化などが複合的に絡み合い、中国経済を泥沼に突き落とそうとしている。
すでにマンションは売れなくなり、9月は販売価格も低迷している。
以上、

10月4日、中国共産党系紙「環球時報」は、恒大集団は、傘下の不動産管理子会社である恒大物業集団の51%の株式を400億香港ドル(51億米ドル)で、香港上場の不動産会社ホプソン・デベロップメント・ホールディングス(合生創展集団/中国大富豪の朱孟依氏一族が71%の株所有)への売却交渉を進めていると報じていた。
結局、恒大にしては50億ドルと見込んだ株式売却額が26億ドルにもならず、決裂したものと見られる。
合生創展集団にしても、今月4日こうした報道を受け、上場している社債が大幅安になり、信用低下を招いていた。

共産主義の中央政府が陣頭指揮しない限り、恒大は倒産するだろう。これまでにも中央政府により各種規制を強化され、多くの企業が潰されてきた経緯がある。
今回はこれまでより規模が計り知れなく大きく、それも1社だけではなく、業界の多くが窮地に陥っており、これまでのようなさじ加減では、失敗する可能性もある。
中国はあまりにも多くの内憂外患問題を背負い込んでしまったようだ。

 

[ 2021年10月21日 ]

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