アイコン 欧州勢自動車5社、半導体不足減産、高級車製造販売にシフト BMWは唯一5%増


欧州の主要な自動車大手5社の2021年7~9月期決算は、ドイツの高級車メーカーBMWを除く4社の売上高が前年同期比で減少した。サプライチェーンの混乱による世界的な半導体不足で減産を強いられ、新コロナ惨禍の影響を受けた前年の水準をさらに下回った。
 半導体不足は2022年以降も続く見通し。各社は利幅の大きい高級車の生産に注力するなどして成長を目指し、売上高でカバーする動きに転じている。

VWは販売台数が前年同期よりも▲24%減も落ち込みながら、売上高は▲4%減の569億3100万ユーロ(約7.5兆円)となり、高級車・高額車の製造と販売に注力したことが奏功している。

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米国の自動車販売総台数も7~9月期は前年比で▲12.9%減の3,393千台となっている。米勢は大型車の販売が好調で売上高ベースではそれほど落ち込んでいないと見られる。

10月の韓国勢は、現代自動車は▲20.7%減の30万7039台で4ヶ月連続減、現代傘下の起亜自動車も▲18.9%減の21万7872台で2ヶ月連続減少。
韓国GMは深刻で、▲78.1%減の6875台、主力モデルのトレイルブレイザーが生産が大幅減少し、販売台数が▲60.7%減少したことが原因となっている。
ルノーサムスンだけは54.3%増の1万1627台と大きく増加させたが、実態は昨年は受託生産の米輸出用の日産ローグ(エクストレイル)の日産への販売がなくなった反動によるもの。

 

7~9月期 欧州勢主要5社の売上高

 

百万ユーロ

前年比

VW

56,931

-4.0%

ダイムラー

40,083

ほぼ変わらず

ステランティス

32,551

-14.0%

BMW

27,471

5.0%

ルノー

8,987

-13.0%

1ユーロは132.31

 

[ 2021年11月 4日 ]

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