アイコン 2020年 特許等出願数 世界ランキング WPO 衰退する日本と欧州


世界知的所有権機関=WIPOがこのほど発表した年次報告書「世界知的財産指標」によると、2020年には中国が特許、商標、実用新案など各方面で知的財産権の出願件数が世界一になり、イノベーションの力強い活力を示したと公表している。

同報告書によれば、中国は今や世界で特許に関わる動きが最も活発な国。国家知識産権局(知財局)が昨年に受理した特許出願は150万件で世界1位となり、2位の米国の3.5倍以上だった。以下、日本、韓国、欧州連合(EU)が続いた。
また中国は分類ごとに統計をまとめた商標の出願件数も約930万件で世界1位となり、以下、米国、イラン、EU、インドが続いた。

アジア地域の関連の出願件数が世界に占める割合も大幅に上昇。
アジアの各関連部門が2020年に受理した特許出願件数は世界の66.6%を占め、この割合は2010年の51.5%から著しく上昇している。
アジア地域の商標の出願件数は世界の71.8%を占め、こちらも2010年の41.3%に比べて大幅に上昇している。

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<特許>
中国、米国、日本、韓国、欧州特許庁の5ヶ所を合わせると、世界全体の85.1%を占めている。
上位10位以内で増加したのは中国、インド、韓国の3ヶ所だけ、特にドイツと日本は急激に落ち込んでいる。

新市場での拡大を望んでいる海外での出願に焦点を当て、米国を拠点とする出願人は2020年に海外で最も同等の出願を行い226,297件、日本は195,906件、ドイツは99,791件、中国96,268件、韓国は80,133件。

世界中で有効な特許は5.9%増加し、2020年には約1,590万件に達した。
有効な特許の数が最も多いのは米国の330万件で、次に中国の310万件、日本の200万件が続いている。

2020年に有効な特許の最も速い増加は、
中国で14.5%、
ドイツの8.1%、
米国の6.9%
韓国の4.6%が続いた。
日本は2020年に▲0.7%減とわずかに減少している。

機密申請と公開の間の遅延のために完全なデータが利用できる最新の年である2019年には、コンピューター技術が世界中の公開された特許出願で最も頻繁に取り上げられた技術であり、284,146件が公開された出願が続き、電気機械の210,429件、測定の182,612件、デジタル通信の155,011件、医療技術の154,706件と続いた。

<商標出願>
2020年には、世界中で1,720万クラスをカバーする推定1,340万件の商標出願が提出された。出願で指定されたクラスの数は、2020年に13.77%と著しく増加し、11年連続で増加した。COVID-19のパンデミックの間、世界中の多くの国で経済活動が大幅に落ち込んだ。対照的に、商標出願活動は、上位20の国と地域のうち16ヶ所で大幅に増加した。
実際、2020年には11の国と地域が2桁の成長を記録し、ドイツの12.2%からインドネシアの44.3%までの範囲だった。

中国の知財庁は、提出活動の量が最も多く約930万件。続いて米国の870306件、イランの541750、欧州連合知的財産庁(EUIPO)の438511件、インドの424583件。

アジアの国は、2020年の商標出願活動全体の71.8%を占め、2010年の41.3%から増加した。
ヨーロッパのシェアは2010年の34.1%から2020年には14.7%まで落ち込んでいる。北米は2020年に世界全体の5.9%を占めた。
一方、2020年には、アフリカ、ラテンアメリカ、カリブ海、オセアニアの合計シェアは7.7%だった。

世界的な商標出願活動の力強い成長は、広告および事業管理に関連する製品およびサービスの商標出願の力強い成長によって推進されている。
医薬品; 外科、医療、歯科用品。医薬品に関連する出願の割合は、2019年の4.1%から2020には4.6%に増加し、外科、医療、歯科製品の割合は1.5%から2.3%に増加した。
これらの傾向は、商標出願活動が大幅に増加した多くの国で全国レベルで反映されている。たとえば、インドの商標活動の15.4%の成長率は、医薬品の居住者による出願によって促進されました。一方、イランでは、地元の医薬品が、広告、経営管理、輸送に次いで、全体で19.1%の増加に3番目に大きな貢献した。

2020年には世界中で推定6,440万件の有効な商標登録があり、2019年に比べて11.2%増、中国だけで3,020万件、続いて米国で260万件、インドで240万件だった。

<工業デザイン>
推定110万件の工業デザイン、140万件のデザインを含むアプリケーションでは、2%の前年比で2%増加した。
中国は、2020年に770,362件のデザインを含む申請を受け取った。これは、世界全体の55.5%に相当。続いて、欧州特許庁のEUIPOの113196件とUKの70,821件、USの50,743件、トルコの47,653件が続いた。

上位10のうち、英国は9.5%増、中国の8.3%増は、2020年に意匠出願活動の力強い成長を記録した。一方、トルコは3.1%増、韓国は2.1%増、米国は1.8%増だった。

アジアは、2020年に世界中で提出された出願の全意匠の70.9%を占め、2010年の60.8%から増加した。
ヨーロッパのシェアは2010年の31.5%から2020年には22.1%に減少した。
アフリカ、ラテンアメリカ、カリブ海の合計シェア、北米とオセアニアは2020年に7%増と高い伸びとなっている。

世界中で有効な意匠登録の総数は、2020年に11%増加し、約480万件に達した。
有効な登録数が最も多かったのは中国の220万件、次に米国の371,87件、韓国の369,526件、日本の263,307件、EUIPOの251,692件が続いた。

家具や家庭用品に関連するデザイン18.4%は、2020年の世界的なファイリング活動の最大の割合を占めた。
続いてテキスタイルとアクセサリー14.1%。
ツールとマシンは11.6;
電気と照明は9.8%
建設は8.5%だった。

<植物の品種の特許権>
2020年には世界中で約22,520件の植物品種申請が提出され、2019年に比べて5.1%増加した。
中国の関連事務所は2020年に8,960件の植物品種申請を受け取り、これは世界全体の39.8%に相当する。
中国に続いて、欧州連合の欧州植物品種庁(CPVO)の3,427件と、米国の1,432件、ウクライナの1,260件、オランダの837件だった。
上位10位の6ヶ所2019年から2020年の間に出願数が増加し、アルゼンチンは18.8%増、中国の14.4%増で2桁増が見られた。
オランダは9.1%、韓国の4.9%増、ロシアは4.6%も力強く増加している。

日本で何年間もかけやっと開発したシャインマスカットを日本が特許をとっていなかったため、盗んで栽培し輸出してボロ儲けしている国もある。
日本が公営の試験場で開発している品種は、多くの近隣国が自国の試験場と勘違いするほど、開発中の品種を土産に持って帰ろうとしている。農場試験場は、写真撮影禁止、開発施設への許可なき者の出入り禁止、外国人の出入り禁止を徹底すべきではないだろうか。超高性能の防犯カメラを要所要所に設置しておく必要がある。


スクロール→

2020年 特許等出願件数

 

2019

2020

増加率

特許

3,226,100

3,276,700

1.6%

商標

15,130,000

17,198,300

13.7%

工業デザイン

1,361,000

1,387,800

2.0%

植物の品種

21,430

22,520

5.1%

 

2020年 特許等出願件数順位 ランキング

 

特許

商標

実用新案

中国

1

1

1

米国

2

2

4

日本

3

5

8

韓国

4

11

2

ドイツ

5

4

3

フランス

6

9

7

英国

7

7

9

スイス

8

14

10

インド

9

6

13

オランダ

10

19

14

イタリー

11

13

5

ロシア

12

8

16

スウェーデン

13

24

17

カナダ

14

18

28

イスラエル

15

54

31

Austria

16

27

22

Denmark

17

39

21

Belgium

18

33

26

Finland

19

44

34

Australia

20

15

18

Iran

21

3

12

Spain

22

17

11

Turkey

23

10

6

Saudi Arabia

24

45

57

Singapore

25

29

38

Brazil

26

12

20

Ireland

27

51

45

Poland

28

25

15

Norway

29

47

36

Luxembourg

30

50

30

New Zealand

31

37

42

香港

32

26

25

Mexico

33

16

40

チェコ

34

36

33

Malaysia

35

42

51

Portugal

36

31

27

Ukraine

37

28

23

Kazakhstan

38

56

115

Thailand

39

30

19

South Africa

40

41

43

Liechtenstein

41

82

61

Indonesia

42

20

31

Hungary

43

52

50

Belarus

44

64

72

Argentina

45

22

39

 

[ 2021年11月22日 ]

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