アイコン 欧米はロシアの原油・天然ガを拒絶できるのか 原油・LNG輸出入先、生産国ランキング


現実的に不可能。米国が制裁しているイラン産原油にしても中国がいっぱい購入している。前回のロシアに対するウクライナ制裁もロシアが中国へパイプラインを敷設し輸入することで合意、窮地のロシア経済を復活させた。
当米制裁で日本はいつもの金魚の糞でロシア制裁に動き、北方領土返還交渉が完全にストップ、領土問題で長期仲違い中の中露を結託させてしまったオバマ大統領は世界が見えない外交下手糞の人物、当時副大統領のバイデンもオバマとまったく同じ。
ソチ五輪クーデターをウクライナで行わせたオバマ政権、その反撃にクリミア半島を占領されたウクライナ、今も戦闘続くウクライナ東部戦線。
ソチ冬季五輪の報復に北京冬季五輪を意識して今回動いているロシア、米国が騒げば騒ぐほど本気になるプッチン・プーチン。

ロシア国防省が15日、ウクライナとの国境近くに展開していた軍の一部の部隊が撤収を始めると発表した。
産油国であるロシアからの原油の供給が減ることへの懸念がいくぶん和らいだことが背景にある。

スポンサーリンク

WTIの先物価格は、ウクライナ情勢への懸念、米当局者がロシア軍が16日にもウクライナに侵攻する可能性が高いと発表するなどしたことから14日には一時、7年5ヶ月ぶりに1バレル=95ドルを超えていた。しかし、90ドル台まで下げた相場は現在92ドル台と引き続き高い水準にあり、ウクライナ情勢はまだまったく落ち着いていない。ウクライナ南部ではクリミア半島に展開するロシア軍の活動は活発で、ロシアの黒海艦隊が動きも顕著、北部のベラルーシでの軍事演習は北京五輪に合わせ20日まで行われており、最近、南東部へは軍を増派しており、入れ替えのため、一部を撤収させた可能性もある。(ロシア国防相は演習が終われば順次撤収させると表明していた。)

こうした動きのすべては、ソチ五輪(期間中にウクライナクーデター)での報復行為であり、プーチンのウクライナや西側に対する強力なパフォーマンスになっている。

一方、欧州のロシア産天然ガスの利用率は約20%以上、パイプラインで供給されており、最近では別の海底パイプラインが完成、供給量が大幅アップする予定となっていたが、昨年11月からウクライナ問題が発生し、欧州は契約を中断している。
米国は、ロシアのウクライナ侵攻でのロシア制裁について、新規海底パイプラインの供給を遮断する制裁を取ると表明している。
しかし、米国が欧州に対し天然ガス供給を別途保証するものは何もない。

一方、アメリカの原油生産量(世界一の産油国)は、バイデン大統領を嫌った米国の原油生産業界が高値に酔いしれ、生産量を回復をさせておらず、大産油国のサウジやロシアが増産するわけがなく、こうした産油国は高騰をせせら笑っている。

下記表は2014年調べのものであり、現在とは異なるが、地球温暖化抑制策に基づき、石炭火力発電を減少させ、CO2の排出が石炭の半分以下の天然ガス火力発電に順次切り替えられてきている。ロシア産天然ガスの利用率は表よりも増加しているものと見られる。

0216_03.jpg


スクロール→

天然ガスの輸出入国 

天然ガスの輸入ランキング

天然ガスの輸出ランキング

2020年分 UNCTAD版/us百万ドル

1

中国

33,455

1

ロシア

33,003

2

日本

30,057

2

カタール

20,480

3

ドイツ

23,358

3

米国

18,672

4

韓国

15,718

4

ノルウェー

12,132

5

イタリア

10,229

5

ドイツ

9,192

6

インド

7,782

6

マレーシア

6,869

7

フランス

7,206

7

アルジェ

5,935

8

イギリス

6,111

8

インドネシア

5,452

9

米国

5,638

9

ドルクメニスタン

5,282

10

台湾

5,516

10

カナダ

5,163

11

スペイン

5,149

11

ナイジェリア

3,623

12

メキシコ

4,618

12

ミャンマー

3,366

 

その他

42070

 

その他

29675

 

合計

196,907

 

合計

158,844

 

頁岩層(ケツガンソウ)に蓄積された天然ガスやシェールオイルを抽出して産出されている。


スクロール→

LNG 天然ガス生産国ランキング/億㎥

BPStatistical Review of World Energy

 

 

2020

2019

シェア

1

米国

9,146

9,300

23.7%

2

ロシア

6,385

6,790

16.6%

3

イラン

2,508

2,414

6.5%

4

中国

1,940

1,776

5.0%

5

カタール

1,713

1,721

4.4%

6

カナダ

1,652

1,690

4.3%

7

オーストラリア

1,425

1,431

3.7%

8

サウジ

1,121

1,112

2.9%

9

ノルウェー

1,115

1,143

2.9%

10

アルジェ

815

870

3.1%

小計

27,820

28,247

 

世界生産量

38,537

39,762

 

BP引用先 Cedigaz, FGE MENAgas service

 


スクロール→

原油産油国ランキング

2020年EIA版/日量/万バレル

世界シェア

1

米国

1,951

19%

2

サウジ

1,181

12%

3

ロシア

1,149

11%

4

カナダ

550

5%

5

中国

489

5%

6

イラク

474

5%

7

UAE

401

4%

8

ブラジル

367

4%

9

イラン

319

3%

10

クウェート

294

3%

合計

7,175

71%

 

 米国の原油生産量
2019年に回復させていない世界最大の原油生産国のアメリカ合衆国
掘削リグ技術の進歩で採掘量が大幅に増加して2019年のピーク12,860BBL/D/1Kとなっていた。しかし、現在は1割以上低い11,753BBL/D/1Kの水準(2021年11月現在)。
米国の掘削リグ稼働数は2022年2月11日現在516本、2019年12月27日現在では677本だった。稼働リグ数の回復率は76%に過ぎない(ベーカーヒューズ社調べ)。
世界での原油や天然ガスの価格高騰をもたらしているすべての責任は化石燃料を嫌うバイデン政権にある。足下の米国では多くの天然ガス発電所が価格高騰から石炭燃焼に切り替えている。
世界は日本ほどお人よしではない。

0216_04.jpg

[ 2022年2月16日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧