アイコン 欧州販売絶好調の現代・起亜 ドイツで排ガス不正により家宅捜査受ける


2015年9月、米国でVWの排ガス不正問題が発覚
2016年11月、韓国環境部は3社10車種がVWおよびVW同様の不正だったと発表。
これは厳しい排ガスのユーロ基準を腑抜けにするEU各国政府の暗黙の了承があった。排ガス基準をクリアするため排ガス再循環装置=EGRを機能させれば、クリーンディーゼルエンジンが高熱で爆発するおそれがあり、エンジンルーム温度をメーカー任せでストップさせても良いという欧州自動車業界と各国政府当局の裏取引によるもの(エンジンルーム温度60度以上ではエンジン爆発の危険性があるという)。

韓国ではVWがユーザーに対してリコールはしても補償しないことから、当局が国内で販売されている輸入車の30車種ほどを調査し、20車種あまりがエンジンルーム温度48度あまりでEGRの機能を停止させていたことが判明。なかでも40度前後から、それ以下でストップさせていた10車種を公表、摘発したものだった。うち日産の英国産キャシュカイ(和名はエクストレイル)のディーゼル車は35度前後でストップさせていたとして摘発されていた。当然、英国当局から型式承認も受けていた。
EGRを低い温度で機能停止にすれば、エンジン効率が高くなり、走行の燃費効率も高くなる。VWは検査のときだけ機能するようにソフトで制御し、路上では温度に関係なしにその路上振動で停止させ、高い燃費効率の走行距離を実現させていたが、米国当局が不正を見つけられちゃった。

 

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2016年までに、韓国内でも摘発されていたにもかかわらず、現代とその子会社の起亜は知らぬ振りして2020年までドイツおよび欧州で販売していたようだ。

独フランクフルト検察は28日、ドイツとルクセンブルクにある現代自・起亜の事務所8ヶ所を一斉に家宅捜索したとロイター通信などが報じた。
現代自・起亜は2020年まで、排出ガスの数値を不正に操作したディーゼル車を21万台以上販売した疑いが持たれているという。
エンジンのソフトウエアは、部品メーカーのボッシュとデルファイから供給されていたという。
 現代自は家宅捜索の事実を認め「調査に誠実に応じる」とコメントした。
 ドイツ検察は、2018年からフォルクスワーゲン、ベンツ、BMWなどドイツの完成車メーカーの排ガス不正を捜査し、それ以外の完成車メーカーについても捜査を拡大してきた。現代自はドイツの3社と同じ排ガス低減装置を使っているという。
以上、
2020年まで売った分が対象となり、当然、問題は欧州全体での販売分に波及することになる。リコールとユーザーへの損害賠償、当局からの罰金が課せられることになる。
販売最優先の会社方針が災いしているようだ。

[ 2022年6月30日 ]

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